処女をもらった元カノのその後

2018/02/09

いくら背伸びをしてみても、中学生なんて所詮はまだまだ子供だ。
俺は責任が怖かった。
そしてその責任から逃れたかった。
あんな事があったというのに、あんな事をしてしまったというのに、
Yと話すのが気まずくなった俺は、彼女を避けるようになっていた。
そしてあれから数日経ったある日、授業が終わった後で彼女に呼びとめられた。
(ついに来た…)
暗澹とした心持ちで、彼女と近くの公園へ向かった。
並んでベンチに越しかけるも、どう切り出してよいかわからず、しばらく
重い沈黙が続いた。
先に沈黙を破ったのは、彼女だった。
Y「…あのね」
俺「…うん」
Y「…大丈夫だった」
俺「え…?」
Y「生理…きたから…」
俺「??」
(←その意味がよくわからなかった)
Y「できてなかったってこと」
そう…できてなかった、か。
大丈夫だったのか…!
体の力が一気に抜けた。
…と同時に、自分でもなんだかよくわからない感情が
込み上げてきた。
それは「怒り」に近かったと思う。
その溢れる感情の勢いに任せて俺は切り出した。
俺「…なぁ。別れよう?」
Y「…」
俺「俺、もう、前みたいには戻れない…」
Y「……いやだ(泣き出す彼女)」
俺「ごめん…」
彼女はしばらく泣いていた。
そして、一言一言紡ぐように言った。
Y「…私は…それでも好き…」
俺「俺もYの事好きだけど、もう無理だよ…」
結局Yとは別れことになった。
一方的で、最悪な別れ方。
このことはずっと胸の奥に罪悪感の黒い塊として
残ることになった…。
秋になって、俺は塾を辞めた。
東京の私立高校に、推薦での入学が決まったためだ。
部活を引退し、学校に毎日通う以外に特にやることの無かった俺は、ダラダラと
過ごしていた。
そして、はじまりのあの日からちょうど1年経った、中学3年の2月14日。
俺はその日、学校のクラスの友人達と、卒業旅行と称して今は無きドリームランドへ
遊びに行った。
さんざん遊び尽くし、夜になって家に帰ってきた俺に、妹がやけに明るい声で言った。
「にいちゃーん」
「お届け者でーす」
ニコニコと無邪気に微笑む妹の手には、去年と同じ“白い箱”があった。
そして箱には、カードが添えられていた。
『好きです。』
俺は妹の手から箱をひったくるように奪い、部屋へ駆け込んだ。
後ろで妹の冷やかしの声が聞こえた。
妹は知らなかった。
俺たちはもう別れたということを。
結局、俺は恐ろしくなり、箱を開けることなく捨てた。
俺もYも当時は携帯を持ってなかったし、彼女のことはそのまま放置した。
何もしないことが解決になると、信じた。
高校生になった。
今まで官舎住まいだった我が家も、俺が東京の高校に入学したのを機に、
横浜に家を立てて移り住んだ。
あの町には思い入れがあったが、Yと疎遠になることに内心ほっとしていた。
俺の高校は某大学の付属校のひとつで、男子校だ。
エスカレーター式に大学に行けるし、周りは野郎ばかりで気を使う事もないし、
毎日がとても楽しかった。
弓道部に入部した俺はそれに打ちこみ、汗を流して毎日を過ごした。
さすがに次の2月14日前後は重い気分だったが、杞憂だった。
引っ越しの際は、本当に親しかった学校の友人以外の誰にも新しい住所を
教えなかったから“白い箱”が届くことはありえなかった。
高校2年の夏、関東大会に出場した。
会場は前に住んでいた県の、
とある公立高校だった。
結果は…残念ながら勝ち残ることはできなかった。
自分なりに全力で臨んだ大会だったから、その実力が及ばなかったことが
とても悔しく、仲間と離れてひとり中庭でふてくされながら飯を食っていた。
「○○くん…?」
不意に後ろから呼びかけられ、俺は振り返った。
そこにはアイツがいた。
「びっくりしたよ!弓道始めたんだね!私ここの学校に入ったんだよ!」
そこには俺と同じく弓道着の身を包んだNが立っていた。
スラムダンクで感激して以来ずっとバスケ部員だった俺が、高校に入ってから
突然に弓道を始めた理由は、正直なところ、Nの存在があったからだ。
彼女は中学の時からずっと弓道をやっていた。
…といっても、うちの中学には
弓道部がなかったため道場に通っていたのだが。
それを覚えていた俺は、引越しの寂しさと、まだ捨てきれない初恋の気持ちから、
彼女の影を追うようにして弓道を始めたのだった。
でもまさか再会できるとは思わなかった。
しかしよくよく考えてみれば、この公立高校は県下トップ校である。
特進の生徒だった彼女なら、ここも当然、射程圏内なのだ。
片手に弓を持ち、仁王立ちで俺の後ろに立つNは、あのころと何ひとつ
変わっていないように思えた。
俺「N!△△高だったの!?」
N「うん。××に落ちちゃってねー。」
あっけらかんに答える彼女。
やっぱり変わってない。
小学校の時からそうだった。
明るくて、人懐っこく、豪放で、男勝りで、ちょっと頑固。
特進では、Yといつも一緒にいた。
Yが女の子らしい女の子だったからその陰に隠れていたけれど、Nだって、
俺の色眼鏡をはずしてもレベルは高いほうだったと思う。
俺「そっか。まさかこんなとこで再会するとは…」
N「ねー。世の中せまいねー」
彼女は「よっこらせ」と、おばさんみたいに言いながらおれの斜め前に腰掛けた。

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