美人なのに性格最悪な彼女の友達

2024/03/11

なんか長くなりそうだけど、イライラするから吐き出させて。

俺(27歳、会社員)
彼子(24歳、化粧品メーカー勤務)
友子(24歳、求職中)

彼子、友子との出会いは合コン。
彼子と友子は同じ美容系の専門学校出身で、それ以来の友人。
卒業後、彼子は化粧品会社に就職して、現在もデパートの化粧品売り場に勤務中。
友子は入社したエステの会社を半年で退社、フリーターのまま今に至る。

で、ここから本題。

合コンで出会った俺たち3人。
友子は今どきな派手な顔立ちの美人で、その場の男人気はダントツだった。
だが、それを自覚しているような態度が見え隠れしていて、俺はあまり好きなタイプではなかった。

無職のくせに「元エステティシャンなの~」と、過去の(大したことない)栄光を振りかざしてるのもイタかった。

反対に彼子は、目立った派手さはないものの、とても愛嬌があって、人柄の良さが滲み出ているような、感じのいい子だったので、俺は彼子のことをすごく気に入った。

その後、何度か同じメンバーでBBQをしたり、飲みに行ったりして距離を縮めたのち、俺は彼子に告白。
OKをもらい、付き合うことに。

予想を裏切らず、彼子はとても性格のいい子で、順調に半年が過ぎた。
時折、彼子の友達の友子と3人で会うこともあったが、俺はやはり友子のことを好きになれなかった。

なぜなら友子には、彼子のことを友達でありながら見下しているようなところがあったから。

あ、友子は無職ってかフリーター。

「彼子が俺くんみたいな男をゲットできたのはマジ奇跡。ミラクル。
分不相応な幸せだって自覚してる~?
大事にしなきゃバチがあたるんだからね★」
だの、
「美容部員って、意外と地味顔でもなれるもんなんだね~」
だの、笑いながら失礼極まりない発言を繰り返す友子。

彼子の務めている化粧品会社は、そこそこ名の通った大手企業。
プライドが高く、ブランド思考の強い友子は、そのことが内心おもしろくないようだった。

俺と彼子の名誉のために言っておくが、彼子は決して地味顔ではない。
確かに友子のように人目をひくようなタイプではないが、笑った顔とかすげーかわいい。

ごめん話が反れた。

そんな俺は、何を言われてもニコニコしている彼子にも納得がいかなかった。
彼子にそれとなく
「あんな言い方されてカチンとこない?」と聞いてみたが、
「ズバズバ言うけど、悪い子じゃないんだよ」と、困ったような笑顔で返されてしまう。

彼子がそう言う以上、俺が悪口を言うのも気が咎めるので、腑に落ちないままではあったが、その話はそこで終わった。

そんなある日、珍しく休日が一緒になり、彼子は俺の家でくつろいでいた。
彼子は前日に会社の研修で他県にある本社に出かけていて、やや疲れ気味だったので、1日家でのんびり過ごす予定だった。
が、彼子の携帯に職場から電話がかかる。

「はい、もしもし。お疲れ様です。今ですか?大丈夫ですよ。
はい、はい…、えっ!?…違います!私じゃありません!!」
途端に真っ青になる彼子。
電話が切れた後、事情を聞いてみる。

以下、彼子の話。

今日、彼子の会社のコールセンターのような機関に匿名のクレームが入った。
内容は、
「○日、○○時ごろ、○○行きの新幹線の喫煙車両で、貴社の制服を着た美容部員が、ビールを飲みながら煙草を吸っていた。
貴社の商品を長く愛用していたが、あまりの態度にひどくがっかりした。もう利用しない」
というもの。

日にちは彼子が本社に行っていた日。
時間も、ちょうど研修が終了して帰途につく時間帯。
その日、本社に集まっていたメンバーの中で、○○行きの新幹線を利用する地域に住んでいたのは彼子だけだった。

彼子の会社は制服着用時の飲酒、喫煙にとても厳しく、見つかった場合は厳重処分、ひどい場合は即刻解雇。
そのことは俺も良く知っていた。

彼子も仕事帰りの外食は絶対しなかったし(制服通勤なので)、コンビニでビールを買うときも、わざわざ一旦自宅に戻って、私服に着替えてから行っていた。
煙草は元々吸わない。

なにがなんだかわからない状態でうろたえる彼子、今にも泣きそう。
慰めるしかできない俺。

それから数日間、職場、本社、彼子との間で度々やりとりがあったが、普段の彼子をよく知っている職場の店長やメンバーが
「絶対に彼子ではない!何かの間違いだ!」と本社に訴えてくれたらしく、特に大きな処分はなしとなった。

が、やはり本社の社員にはいい印象を残すはずもなく、「実際、どうなんだか…」という嫌な空気を漂わせたままに終わった。
もちろん彼子はひどくショックを受けていて、ニコニコと楽しそうだった仕事の話も、ほとんどしなくなった。

支援ありがと、なんか長くなりそう…。

その事件からしばらく経ったころ、俺の携帯に知らないアドレスからメールが届く。
以下、そのやりとり。

「おひさ!元気!?」
―すみませんが、どちら様ですか?

「え、忘れたの!?めっちゃショック…誰でしょぉ♪当ててみて!」
―いや、本当心当たりがないんですけど。

「こないだエッチしたぢゃぁん♪」
―(はぁ!?!?)送信相手、間違えてませんか?

「ちょっと前だし、忘れられちゃったかなぁ~」

まっっっったく心当たりのない俺、意味がわからないので無視することに。
ややあって、彼子から電話。

「友子にメール送ってもエラーで返ってくるんだけど…。アドレス変えたのかな。何か連絡きてない?」

…俺、なんか嫌な予感。
友子に電話をして、カマをかける。

俺「友子ちゃん、あのメール何?」
友「え、何?何の話?」

俺「いいから、白々しい嘘つかんといて。あのメールどういう意味?」
友「ぁは♪なんで私ってわかったの~?浮気調査★」

俺「ふざけんなよ」
友「だって浮気したくもなるっしょww」

俺「…どういう意味?」
友「…彼子のどこがいいのww?ある意味マニアだよね、俺くんってwww」

俺、もう愕然。
それ以上話す気にもなれず、無言で電話を切った。
が、すぐにコールバック。
さっきとは打って変わった甘えた声で、泣きながら
「ゴメン…、ほんとゴメン…。
私、俺くんのことが好きで…彼子が羨ましかったんだ…」

「もうええわ、こんな質の悪い女見たことないわ。
彼子には黙っとくから、もう二度と連絡してくんな。できれば彼子にも会わんといて」
それだけ言って、それきり電話にはでなかった。

このことを彼子に言うつもりは本当になかった。
言っても彼子を傷付けるだけだし、極力彼子に友子と関わらせないようにしようと思っていた。

しかし、それから友子は彼子に対しても態度を変えるようになる。
仕事帰り、友子のバイトしているコーヒーショップに立ち寄った彼子。

「連絡取れないから心配したよ」と話しかける彼子を無視する友子。
彼子がさらに何か言おうとすると、大声で「ハア!?うるせーよ、あんた誰!?」とすごまれたらしい。
彼子は、びっくりしたのとショックなのとで、あわてて店を出たらしい。

その日を境に友子から彼子への嫌がらせがスタート。

「俺くん、あんたに告る前に私に告ってたって知ってた?まぁ断ったけど」
「私実は俺くんとエッチしたんだよね」
などという根も葉もない嘘メール。

アパートの彼女の部屋のドアの前に、香水を一瓶ぶちまける。(隣から苦情がきた)
彼子の部屋のベランダに、男物っぽいジッポーを置く。(浮気を擬装して、別れさせたかったっぽい。彼子の部屋は一階)

彼子が心身ともに疲れ切っていたことと、本当に友子が何をしでかすかわからない不安から、俺はしばらく彼子を俺の部屋にかくまうことにした。

彼子が荷物を持ってやってきた夜、目に涙をいっぱい溜めて一言。

「私さぁ…、こんなこと思っちゃいけないって思って言わなかったけどさ…。
新幹線のクレーム事件があったときね、新幹線の中で友子とメールしてた…。
会社の研修の帰りで、今新幹線の中なんだって話したんだよね…」

それを聞いて、もう俺ブチ切れ。
あの件以来、彼子がどんなに嫌な思いをしたか。
本社の社員が売り場に来たとき、自分だけ口をきいてもらえず、俺の部屋に来るなり泣き出した彼子。

自分をかばったせいで、店のメンバー全員に嫌な思いをさせたと申し訳なさそうにしていた彼子。

がんばって勉強していたのに、昇格試験を受けられなくなった彼子。
あんなに楽しそうだった仕事に、行きたくないと初めて愚痴をこぼした彼子。

我慢の限界に達した俺は、彼子の手をひいて友子の家へ。

俺「彼子のクレーム入れたのお前だろ!!!自分が何したかわかってんのかgj;osfk;s:tfuie:」
友「…(はぶてたような顔)」

その後も一方的に今までの怒りをぶつける俺。
ふくれっつらのまま黙っていた友子が、馬鹿にしたような態度で口を開いた。

「…プッwwブスのために超必死www」

頭に血が上るという意味を身をもって知った。
気がついたら友子の頭を殴ってた(殴ったというか、平手ではたいた感じ)。
泣きそうな顔で見ていた彼子、さすがにまずいと思ったらしく

「やめてやめてやめて!もういい!」と俺たちの間に割って入る。
その彼子のかばうような行動が、友子をさらに刺激したらしい。

「あーもー意味わかんない意味わかんない意味わかんない!!!」と、狂ったようにひとりで大声を上げる。
「ちょっと話聞けよ、お前…」と言っても、
耳を手でふさいで
「あーあーあーあーあーあーあーあーあー!聞こえませーん、なんにも聞こえませーん!!」と叫びながら、部屋の中をぐるぐる歩きまわる。
話にならないので、もう駄目だこいつと思い、しゃくり上げる彼子をつれてその場をあとにした。

その後は彼子からの連絡はパッタリとなくなり、後味はかなり悪かったものの、平穏な生活に元通り。
仕事の休みが合わないため、お互いがどちらかの家に泊まりに行ったりして過ごす日々。
彼子のショックが大きかったことは容易に想像がつく。

俺は友子の話題にはできる限り触れないようにしていたし、彼子も気にしていないように振舞っていた。
が、これで終わったと思ったのは間違いだった。

長くなってすみません、これで最後。

その日も例のごとく、彼子の家に泊まりに行っていた俺。
夜中に何かが焦げるような異様な臭いで目を覚ました。
見ると、玄関と部屋を隔てるガラス戸の向こうが赤く光っている。

「!!!!!」

あわてて彼子を起こし、玄関へ。
ドアの郵便物受けの中で、何かが燃えている。
パニックになりながらもなんとか消火し、よくよく確認すると、ガソリン?にひたしたタオルが外から郵便受けに突っ込まれていた。

…これで修羅場は終了。

当然俺は友子を問い詰めましたが、この件に関しては友子は絶対に口を割らず、知らず存ぜぬの一点張り。
実際、友子はその日バイト仲間の家に泊まりに行っていたというアリバイめいた話もあり、警察に通報するまでには至らず。
(友子がそう言い張るので、バイト先まで行って他のスタッフに確認したら、そのとおりだと言われた。ウソか本当か…)

俺は今でも友子の仕業だと思っているのだが、真相は結局わからないまま。
俺の家は友子には知られていなかったため、彼子を本格的に引っ越させ、元の部屋は引き払いました。

俺個人の気持ちとしては、友子の仕業だと確信しているし、警察にも通報したい。
彼子の中にも、おそらく友子がやったという思いはあるのだと思う。

彼子はもう友子を友達とは思っていないが、やはり心のどこかで庇いたい気持ちがあるらしい。

ここからは、通報するしないの話し合いの中で彼子から聞いた話なのだが、学生時代はあんな子じゃなくて、本当にいい友達だったという。

エステの仕事を辞めた後、友子は彼子の勤める会社をはじめ、色々な会社の採用試験を受けたが立て続けに失敗、結果、ずるずるとフリーター生活へ。
悔しかっただろうし、焦りや嫉妬があったんだと思う、というのが彼子の意見。

近所住民にも気付かれず、彼子が通報は避けたいと言うので、個人的には府に落ちないながらもこの結果になりました。

そうですよね…。
今は俺も彼女も感情論で話をしただけの状態なので、冷静な判断ができていないんだと思う。
もう一度彼女を説得して最善の処置を取ります。
ありがとう。

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