Nさん、君が好きすぎて辛いので、勝手に恨ませてくださいw

2018/02/28

中学の頃、頭をハンマーで殴られたかのような衝撃とともに一瞬で恋に落ちた女の子がいた。
恋心を伝えることもなく、自分には高嶺の花だと思い頭を振って忘れようとした。
高校も別だったし、これで忘れることができると思った。
しかし、想いは薄まることはあれど消えることは無かった。
成人して、偶然その子の家族と仲良くなることがあった。
家を出ていたその子とは会うこともなく距離が縮まることもなかったが、俺の心の奥に残っていた片想いの気持ちは僅かな期待に膨らんだ。
分かっていたことだが、現実はそううまく運ばない。
家族と仲良くなろうが、本人との距離は決して縮まらなかった。
あげく、親同士まで仲良くなってしまい下手な行動は取れなくなってしまったように感じた。
スパッと忘れようと努力をした。
10年間で彼女が2人でき、1人は3年で別れ、その後に出来た彼女は今も続いている。
今の彼女を愛していると思う。
しかしそれは、中学のころから想い続けたあの子に対するような、心が焼けるような気持ちではない。
どちらが愛で恋なのか、そんな線引きは無意味と思ったし、今の彼女と結婚を視野にいれて付き合っていることに納得している。
いつかは、あの焼け付いた恋心も消えるだろうと期待していた。
そんな折、同窓会でその子と再会した。
来るだろうことは予想していたし、少なからず心揺さぶられるだろうと思っていた。
しかし、その衝撃は予想を大きく上回っていた。
どんな緊張する仕事の場面より、自分が制御できなくなる場面が人生にはあるということを知った。
理屈ではない何かに、俺の頭は強く殴られた気がした。
何を喋ったかよく思い出せないが、テンパって気持ちの悪いやつになっていたことだけは確かだ。
というよりも、思い出そうとすると己への恥ずかしさで床を転げ回るので迂闊に思い出せない。
そんな彼女は、未婚だが彼氏はいると聞いた。
彼女がいる俺としてはホッとしたような、でも未だ癒えない傷に塩を塗っているような、複雑な気持ちだ。
きっと答えは出ない。
一生とは言わないまでも、十年単位で背負うんだろうな。
この想いは。
Nさん。
ありがとう。
だけど、勝手ながら恨ませてくださいw

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