成人の日に高校時代の連中と同窓会、そして・・・

2017/08/14

長くなるけど、この前の成人の日の話。
自分も新成人だったんだけど、その日起きたのは昼過ぎw
もともと式へ行く気なんてさらさら無かったんだけど、家の前を通る小学生の頃の幼馴染の女の子の振袖姿を夕方に偶然見かけて、ちょっと後悔。
でも、実はそんなことをしている暇はなかったんだよ。
というのも、夜から高校のときのメンバーで同窓会をする予定があったんですよね。
まぁつまり、ほとんどのリア充な友人たちからすれば、成人式のノリのままに飲み会へ・・・ってことなんだと思います。
僕みたいな普段着参加の陰キャラは爪弾き者扱いされるかと正直心配していたんですが、その日、大きな市街地のど真ん中に設置された集合場所に集まった約50人の同級生たちは、意外と暖かく迎えてくれて、正直嬉しかったです。
在校時代から物凄くイニシアチブを取りたがる男(通称「イニ男」)がいて、今回もそいつが性懲りもなく企画したんですよ。
なんか、飲み放題なのはいいけど、そいつがセッティングする店はいつも「鍋」。
テンション下がるよね、まぁ楽しいけど。
別にそう画策したわけじゃないんだけど、僕ら野郎どもは同じテーブル・・・というか掘りごたつに集中。
みんなで鶏鍋をつつきながら思い出話。
「この前行きずりの女と三人でさぁ~」とか何とか自慢話をしているウザイ男を横目に、俺は誰が何を飲んでいるか観察。
ジントニックといういかにも無難なものを飲んでいる俺。
「ビールしか飲めないんだよ」とか、今から言っている俺の親友。
かっこつけて、飲めもしないウイスキーを飲むほとんど絡んだことの無い奴。
高校時代からどこか洗練された雰囲気のあったある男は、名前を尋ねたってきっとどんな酒かわからないであろう色のカクテルを飲んでいた。
イヤミな感じがしないのは、きっと生まれ持ったイケメン特質のおかげ。
そうこうしているうちに、俺の視線は横のテーブルへ。
女の子だけのテーブル、もとい掘りごたつ。
俺の目線は、自然に俺が高校時代に好きだった女の子の手元へ。
彼女が飲んでいるのは、おそらく杏露酒(シンルチュウ)のロック。
光背効果ってやつで、「カワイイの飲んでるなー」と思ってしまった。
ふと目線を上げると、前会った時とほとんど変わらない彼女の顔。
美人とは決して言えないけど、俺からすれば何とも愛らしい顔。
高校時代に「俺、ゆり(彼女の仮名)が好きなんだよね」とか友達に言うと、大抵「え、なんで!」と言われたものでした。
「別に、まぁ可愛い感じの子とは思うが、なんでゆり?」「他にもいろいろいるだろう」とか何とか。
まぁ、当時の俺からしたらもう彼女しか考えられなかったんですよ。
部活(文化部)も同じで、二人きりになることもしょっちゅう。
メールなんかも頻繁にしてて、まぁ、俺が勝手に思っていただけかもしれないけど、仲良しでしたよ。
卒業後も一回だけ街であって、それをきっかけにmixiにも招待して。
まぁ、ナンダカンダで俺は彼女のことが今でも好きだった。
ということで、俺の記憶とそう変わらない彼女の顔をしばし見ていたら、どうやら彼女と同じテーブルの子が気付いた様子。
彼女の腕をトントンと叩いて、俺のほうを手で軽く示すその女。
そういえば、高校時代から「いらんことしぃ(余計なことをする奴)」だったなーなんて思っていたら、彼女と目が会って、まぁ仲も良かったしmixiでも日記にコメント付け合ったりしてるから、自然な流れで席を立って話すことに。
トイレがあるところらへんに行って、ちょっとした世間話。
近況報告、留学のこと(ちょっとまえまで彼女は留学していた)、高校の思い出など。
まぁ5、6分かな。
「そろそろ戻ろうか」と、もといた宴会広場みたいなところへ進み始める俺。
すると、なんか引っ張られた。
俺の袖を掴む、ゆり。
今考えれば、そこで「キターーー」となってもいいはずなんだけど、まったく状況がつかめない俺はポカーン。
なんというKY、これだから俺はモテない。
聞くと、彼女はこの飲み会に参加するのは乗り気でなかったとのこと。
流れで参加してしまったのかな。
彼女をここまで連れてきた、つまり彼女を飲み会に飛び入り参加させた女の子たちは、もうノリノリで話にならないとのこと。
前述のイニシアチブ取りたい男に聞いたら、朝までこの店は取ってあると言われたとのこと。
んで、外の空気にでもあたらないかとのこと。
意味ありげに、肩から下げた大きめのかばんを指差して俺に見せる彼女。
ここまで来てもわからない俺。
「で?」という顔。
涼んでこいよ勝手に、みたいな。
業を煮やした様子の彼女は観念して・・・
「もうっ!だから!抜け出そうってことっ!」
(え、意味わからない。なんで?なんで俺と?)
ウイスキー飲んでかっこつけてるイケメン野郎のところにでも・・・と思っていたら、彼女は俺の上着とかばんを持ってきてくれた。
そのまま流れで、エレベーターで一階へ。
「三時までには帰るよー」
電話の相手はきっとあのイニ男。
「おいおい、何処へ行くんだよ?」
不思議なことに、そのときには下心というものが生まれなかった。
面倒臭さと多少の怒り、せっかくのたまの同窓会なのにお前の野暮用で潰されてたまるかよ。
エレベーターは一階につき、扉が開き、涼しい風がカラダにあたる。
「よーし、行くよー!!」
何処へ行くかと思えば、大手居酒屋チェーン。
飲み直す様子。
まぁ、同窓会会場の飲み放題ももう解除されちゃってるので、何処で飲んでも一緒だからいっか、と同意。
席に着くと、俺は相変わらずジントニック、彼女はカシスオレンジを注文。
そのほかにも、彼女が適当に見繕ってつまみを注文してくれた。
自分がダメ男な分、てきぱきしてる子にはぐっと来てしまう俺。
その姿に、高校時代の感情が込み上げってきたー。下心きたー。
(このままどうにかすればどうにかなるんじゃね?)
そう考え始めたとき、彼女が注文したポテトやら冷奴やら軟骨からあげやらが到着。
ジントニックを飲み干していたのに気付いた彼女。
すかさず「おなじものでいいかな?」と彼女。
すかさず萌える俺。
戸惑いながらも「モ、モスコで」と俺。
その後、話は意外と弾み、気付けば12時ぐらい。
この後どうするんだろ、まだ時間あるし。
そのまま本会場帰るのかな。
いや、もうあっちのお金は払ってるし、ここでもう解散とか言うのかな。
あぁー、終電ないからそれはないか。じゃあカラオケ?
あ、神社かな。あそこなら、夜中まで開いてる(県内有数の大きさを誇る神社なので。それに、日も日だし)・・・とか何とか考えてるうちに、どうやら会計は俺が払うことになった模様。
しぶしぶ伝票を取ってレジへ向かおうとする俺についてきながら、彼女は俺の肩を叩いて、自分の口元に広げた左手をあてて、ひそひそ話をするポーズ。
彼女の顔の位置まで下げさせた俺の耳元に顔を持ってきて、「ウチの部屋くる?」と天使の一言。
今考えれば、ここは歓喜すべきタイミングなんだが、当の俺は(あれ?コイツん家このへんだっけ?)と意外と冷静に考えていた。
まぁ、断る理由も無く「おぉ」と一言。
聞けば、大学に通う関係上、最近コッチに越したんだとか。
「mixiの日記に書けよ」という俺を軽くあしらいながら、俺の前に立って街中を歩いていく彼女。
ところで、終始主導権の取れない俺なわけだが、高校時代からこの構図。
文化祭の準備も、いっつもゆりが主導だったような・・・。
そんなこんなで、彼女の部屋に到着。
例の居酒屋から十分ほど歩いた、繁華街から少し外れたアパート群にあった。
「引っ越したばっかりでまだ散らかってるけど」と言いながら、扉を開けた彼女の左手の小ささは、昔、雪の日に「手が死にそう」という彼女の手を素手で握って暖めてあげたことを思い出させた。
あれはフラグ立ってたよ。
部屋を覗き込むと、ベッドやコタツ、テレビ、パソコン、コンポ、冷蔵庫なんかがあるだけの、引っ越したてという感じ。
「カーテン、不動産屋か何かがつけてたままだろ?」という突っ込みに「ごめーさん!」と答えつつ、コートを脱いでテレビをつける彼女。
とりあえずコタツに入ると、やっぱりひんやり。
バタバタと走り寄ってきて、スイッチをつけてくれる彼女にまた萌えてしまった。
そしてすぐ、いそいそと炊事場のほうへ戻る彼女。
それを斜め後ろから眺める俺。
(いいお尻だなー)
決してグラマーじゃないけど、軽くロリコンな俺からすれば寸胴なのは決して誤算じゃない。
(ああ、お尻触りたいなー・・・いかんいかん、立つな立つな)
そうこうしていると、彼女は二杯のココアを入れて帰ってきた。
彼女はコタツには入らず、ベッドにちょこんと腰かけた。
ちょうど、俺の背後に彼女。
変な距離感を感じながら、しばしテレビ観賞。
しばらくすると、突然テレビを消す彼女。
え、アイツ、いつの間にリモコンを?ん、ってかリモコン持ってるの俺ジャン。
とか思って振り返ると、ケータイの先をテレビに向けているセーター姿の彼女。
あぁなるほど、と思った次の瞬間、横顔に変な感触!
(ええええ!む、胸あたってるってばっ!てか、なんで俺の頭抱きしめてるの?え?なに、おれウイスキーも変なカクテルも飲めないよ?行きずりの女を引っ掛ける勇気も無いよ?そもそも、顔もかっこよくないよ?行ってる大学も、国公立だけどそれなりだよ?て…

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