嫁に刑事が訪ねてきた
2023/09/13
3年くらい前。正直、精神的にキツかった。
当時、俺は30結婚2年。嫁も30、嫁は妊娠初期ぐらいだったかな。一人目の子供を授かったばかりだ。
嫁に出会ったのは、26の時。取引先の事務員だった!よくありがちなパターンだな。ただ、見かけて、声を掛けるまで半年、メールやら食事に誘えたのがまた半年。1年かけて付き合えて、その後1年半付き合って結婚。
なかなか、食事に誘えなかったのは、同じ事務員のお節介オバチャンが、俺が気になってるのに気付きやがって、「あの子、彼氏に振られたばっかりだからね!」
なんて言いやがったから、余計詮索して声を掛けれなかった。
馴れ初めの話が長くなった……。本題に入ろう。
話した内容はハッキリ覚えてないから、なんとなく書く。
そして、俺がこれを話すのは誰にも言えず、いまだにやりきれないからだ。
嫁が妊娠初期の時、たまたま有給消化で平日の昼間から嫁とダラダラとテレビを見てた。14時ぐらいに家のチャイムが鳴り、俺が出たら見知らぬ50代位のスーツ着たオッサンが立っていた。
「Y子さんのお宅ですか?」Y嫁ね。
「そうですけど、どちら様?」
「旦那さんですか?私〇〇〇警察の刑事のSと言います。Yさんはご在宅ですか?」
俺は、???と意味も分からず、嫁を呼んだ。
嫁はそいつが警察と分かると何故か、焦った様子で、俺を遠ざけようとした。
最初は、俺も自宅に警察が来て嫁を名指しで呼んだのにテンパっていたが、嫁の焦った姿と俺を遠ざけようとしたことに、悪い予感が頭を襲う。よくありがちな、主婦の万引きとかね。
刑事のSは、冷静で
「旦那さん。少しだけ外してもらえますか?ちょっとだけ、奥さまに聞きたい事があるんで!奥さまは何もしてないんで、心配なさらず。」
冷静なSの対応で、俺は安心して玄関からリビングに戻ったが、やはり気になる。息を潜めてリビングのドアに耳を付けて、話を聞こうとした。
嫁「来るの明日じゃないんですか?」
S「お母様には確かに今日って伝えましたが。」
「旦那さんが居ると何かと話せないでしょうから明日のこの時間にまたお伺いしますね。」
「すいませんが、お願いします。でもAとは、もう関係ないんで」
「大丈夫ですよ。では失礼します。」
バタンと玄関のドアが閉まり、嫁の足音がリビングに近づいてきた。とっさにソファに座り平静を装ったが、今の嫁とSの会話が頭から離れない。
まず、〔嫁はSが来ることを知ってた風〕〔Aとは関係ないんで!ってどんな関係?〕盗み聞きした手前なんて切り出して言いか、分からなかった。
部屋が妙に静かで重い空気が流れた。
意外にも嫁から切り出してきた。
まず、刑事が来た理由。それから、それを黙っていた理由。
来た理由は、俺と付き合う前の彼氏が盗撮と強○未遂で逮捕され、嫁にも盗撮関係で当時の男の様子を聞くため。
黙っていた理由は、実家に連絡があり義母から連絡が入ったが、俺に心配をかけたくなく、穏便に終わらせたかったみたいだ。
それを聞いて、俺は何の疑問もなく納得して、今更昔の彼氏の事で事情聴取される嫁に同情した。
次の日、俺は普通に会社に出勤した。でも、やっぱり気になるわな。適当な理由を付け、昼で会社を早退して家に帰った。帰る途中、イロイロ考えたが、嫁と一緒にSの話を聞こう!と思い、その為に嫁を説得するシチュエーションを何度もシュミレーションした。
家に着くと嫁がいない。買い物だな!
嫁が帰るのを待つが、Sが来る時間も迫っていた!
2時少し前、駐車場に家の車が入って来たのが見えた。俺はその時、何を思ったか、革靴を手に持ちリビング隣の4畳半程の和室の押し入れに隠れた。
程なくして、嫁が帰って来た。数分後、チャイムが鳴りSが部屋に入って来た。
和室とリビングの仕切りは無いため、意外とハッキリ話声が聞こえる。
社交辞令的な会話が続き、本題に入った。
その内容を聞いて、俺は頭が真っ白になった。
内容は
嫁の元彼は、やはり盗撮と強○未遂で逮捕。もちろん強○未遂の被害者から被害届があり、逮捕になる訳だが、その内容が、元彼Aと付き合っていた被害者が、元彼とラブホに入る、セックスした後に知らない男が2人、部屋に入って来る。Aがその二人と3Pを強要。断ると被害者の個人情報及び、今のAとのセックスを盗撮した動画をネットにばら蒔くと脅す。力ずくで犯されそうになったが隙をみて逃げ出し、警察へ。Aとその他2人(Aの友人)が逮捕。一人はそのラブホの従業員。って流れだが何故、嫁に?
家宅捜査後、押収したDVDにはトイレなどの盗撮が無数に存在したらしく、その中で実際に今回の被害者みたいなDVDが3件。Aの事情聴取で3人とも身元が分かり、被害届の有無の確認にSは訪れたらしい。
嫁は、完全に泣いていた。嫁は、確かに被害に遭ったが、A以外はヤクザでAはそのヤクザに脅され仕方なくやった。DVDは10万で買い戻した。と泣きながら言っていた。
俺は怒りに任せて、押し入れから出そうになったが、出れなかった。
嫁は、結局被害届を出さないとSに伝えていた。Sは被害届を出す様に説得していたが、嫁は俺とこれから産まれる子供との生活が大事だと、Sの説得に応じなかった。
話が終わり、Sが帰った。俺は気が動転していたが、どうやって押し入れから出れば良いか考えていた。
少し過ぎてケータイにメールが入っているのに気付いた。
嫁からだ「体長が悪いから、実家に泊まっていい?」
俺はすぐに「大丈夫か?良いよ!」と送った。
程なくして、嫁が家から出ていった。
その日は、8時ぐらいに嫁に電話し普通に話した。その普通の会話が俺には、嫌で嫌でたまらなかった。俺を頼って欲しい反面、嫁の優しさが余りにも辛かった。
それからは、なんとか毎日平静を装った。時間が俺の怒りも納めていった。
数ヵ月後、嫁の母親が階段から滑り落ちて1週間ほど入院することになった。嫁の父親は単身赴任中。入院から2日ぐらいは看病していたが、結局仕事に戻らないといけないため、俺と嫁に任せて仕事に戻った。
任せると言っても、入院中の母親の事ではなく、嫁の実家で飼ってる2匹の猫の世話。嫁の実家と俺の職場が近かったため、出勤前と退社後にエサをやること。義母が退院するまでの4日間だけ続けた。
3日目の退社後のエサやり、エサをやって直ぐに帰ってたんだが、その日に限り何故か嫁の部屋が気になった。かなり久し振りに嫁の部屋に入った。
結婚した時にイロイロ運び出したが、机、カラーボックスなんかはそのままだ。
押し入れを開けるとクリアの衣装ケースが2つ、なんだか本がぎっしり入っていた。
何となく蓋を開けて中身を見ると学生時代の物がバラバラ入ってた。その中に安物の大きめな赤色のポーチが目に留まり中身を見るとDVDが一枚。
数ヵ月前のあの事を思い出した。恐る恐る誰もいないリビングでDVDを再生する。
薄暗い部屋にベットがあり、ベットの左側下の所位にこのカメラはセットされている感じ。部屋の扉が開く音、男女の話声。
確実に嫁の声だ。俺は体の震えが止まらない。
話声が止み、また扉の音、30分くらい経ちまた扉の音、いきなり、画面に裸の嫁と裸の男。布団も掛けずイチャつき男女は、嫁の股間へ顔を埋める。俺がいつも聞く喘ぎ声。
この時点で俺は泣きそう……。
そのあと、嫁が男のものをフェラし始める。俺はカメラがちゃんと写せる様に少しづつ態勢を変えた。カメラには男の物を舐める嫁がバッチリ映っている。そのあとは、嫁が男の物を受け入れ、イロイロな体位で攻められている。最後はカメラを意識した様に、横から嫁の全身が映る様にバックから攻めてフィニッシュ。
この時点で俺は震えが止まらない。
そのまま再生していると、嫁の悲鳴。男が2人入って来た。Aと思われる男はこの二人に敬語で話、嫁に3Pを強要。しかも俺からすれば嘘臭い借金話で3Pを強要された嫁を脅している。
嫁は泣きながら言われるがまま、初めて会った男の物を舐め始め、四つん這いの嫁の股間を別の男が舐めている。
俺は何も考えられず、ただテレビの画面を観ていた。
AVであるようなプレイを嫁が泣きながらしている。フェラしながらバックで突かれ、騎乗位しながら、一人がフィニッシュしたら、直ぐに別の男が挿入し、またイロイロな体位で突かれ、フィニッシュ。
最後はAが嫌がる嫁を無理やりバックで突いていた。
AVでさえ、早送りしないで最初から最後まで観たことなどないのに、自分の嫁のセックスを最初から最後まで観てしまった。俺は悔しくて泣いていた。
あれから、この事は誰にも言えず、心にしまっていた。
今は子供と嫁と普通に生活している。DVDは、捨てた。