たぶんM。でも・・・[前編]

2018/02/15

仕事が退けたあと、食事に誘われて、帰りに車で送ってもらう途中の出来事。
生まれて初めて好きな人を裏切りました。
浮気です。
可能な限り思い出して書くつもりなので長いです。
相手は、Kさん。
当時30歳で、私より7つ上。
取引先の担当で、すごく仕事できる人。
独身でした。
以前から、たまに食事に誘われたり、お酒の席に呼ばれたりというのはあったのですが、二人っきりはなかったし、この日もそうでした。
車で送ってもらうのも何度かあったけど、いつも別に何もなく。
こっちに彼氏が居るのは向こうも知ってたので、いつも遅くなる前に帰してくれたし。
そんな感じだったので、少し油断してました。
路肩に車を止めて、自販機でお茶をおごってもらい、そのまま話をして。
恋愛話になり、彼氏の浮気で悩んでることをつい喋ってしまった。
そのうち妙な雰囲気になってきたというか、相談に乗るフリをされて、巧みに雰囲気を作られてしまって。
Kさんに恋愛感情は持ってませんでしたが、仕事では頼れる人として好意は持ってたし、彼のことでヘコんでいた時期だったので、『このまま口説かれたらどうなるんだろ』なんて考えてしまった。
少し投げやりでした。
私は、一人にのめり込むタイプで、今まで遊んだことがなくて。
その反動があったのかも。
「◯◯さんも、カレへの仕返しで浮気してみたら?」と言われ、シートベルト外してたので、あっという間に抱き寄せられて、キスされました。
振り向かせ方、唇を重ねるタイミングが上手で、強引だけど無理やりっぽさを感じないキス。
女性の扱いに慣れているのだと思います。
「やめてください」と抵抗したのですが、迷いがあって、拒みきれなかった。
「抵抗したいならしてもいいけど、絶対に抱くから」って真顔で言われて。
適度に強引なのと目力に弱いので、正直胸がときめくのを感じました。
今考えると、強引というより脅しですけど。
言葉とは裏腹に、抱き寄せる手は乱暴ではなく、触れる指先は優しかった。
逃がさない力加減を心得ているみたいな。
ついばむような軽いキスを何度も繰り返されて、少しずつ私の唇も開いていきました。
それでも理性を保たなきゃと思って、「私まで浮気したら、◯◯君と本当に壊れちゃう」と突き放そうとしたら、「彼を気にかけたままの◯◯さんとしたいな。そのほうが燃えるし」と返されました。
ずっと後で聞いたのですが、彼氏の話を持ち出した時の私の過敏な反応を見て、“煽れば乱れる”と思ったらしいです。
このあと、本当にその通りにされてしまうのですが。
Kさんがソフトタッチしながら、わざと彼のことを思い起こせるようなことを口にしてくると、背徳感が湧き上がってきて、踏み止まらなきゃって気持ちがどんどん薄れてくる。
判ってたことだけど、スキンシップに弱い。
「スイッチどこ?」って、ブラウスの上から胸の先っちょ探り当てられ、声を押し殺せなくなって。
「敏感だね。声、出ちゃうタイプなんだ?」
「感じ始めると目が潤むんだ。すっげーそそる」
「カレとする時もこうなの?」
「ヤられたいって顔してるよ」
えっちぃ言葉を次々に投げかけられて泣きそうになったけど、口では「イヤイヤ」言ってる自分と、心の中で『流されてもいい』と思ってる自分がいました。
体が目当てなのはすごく感じました。
でも、Mっけの強い私は、意地悪言われながら愛撫されるのがツボに入ってしまって。
正直、好きじゃない誰かと・・・と考えたことがないと言ったら嘘。
貞操観念が崩れたら、自分が流されやすい女だということに気づいてしまった。
再び抱き寄せられ、キスされたときに、私からKさんの首に抱きついて応じてしまいました。
もう、トロけそうで。
というか、体も心も完全に溶けてしまった。
オチました。
はっきり、Kさんに抱かれたいって思った。
それから、いいように体を触られて、「そんなにエッチな声で鳴いて・・『イヤ、ダメ』はどこ行ったの?」って煽られた。
スカートの中まで手が伸びて、ストッキング越しでしたが、敏感なところまで侵入を許してしまい。
両手を頭の上に拘束されて、成すがままです。
足を開いて受け入れている自分を、ただジッと見てた。
「見て。カレ以外の人にクリ攻められてるよ?こんなこと許していいの?」
容赦なく指を使われて、腰が跳ねてしまう。
イク寸前まで追い詰められ、ホテルに行くことを承諾させられました。
ホテルに着くまでの間も「意地悪されるの好きでしょ?」
「30分後には俺の上で腰振ってるかも」とか、たっぷりいじめられました。
囁かれるように言われると、弱い。
Kさんも、それがわかったみたいです。
「彼女じゃないから手加減しないよ」って台詞が怖かったけど、なにをされるんだろう?ってドキドキした。
部屋に向かうエレベーターの中でも抱き締められて。
わざとかわかんないけど、私の体にアレが当たって、すごく硬くなっているのが判りました。
強く求められてるって判ったし。
“これからKさんとするんだ”って、イヤでも意識してしまった。
部屋に着いてから、Kさんが先にシャワーを浴びて、私は待つように言われました。
帰るチャンスかも、と考えながら、携帯に彼から連絡が来ないか待ってた。
夜勤なので、メール一本来るわけないのですが。
“彼が浮気したときは、どんな気持ちだったんだろう”と考えてた。
私に対する後ろめたさとかあったのかな。
それとも、単純に他の女の子としたかっただけなんだろうか、とか。
腰を上げることはできず、時間だけが過ぎていって。
結局、Kさんに身を任せたい気持ちが勝ってしまった。
ローブを羽織ったKさんがお風呂場から出てました。
立ち上がるように言われ、抱き締められてキスされた。
フレンチから始まって、私の反応を窺うように時間をかけてから舌を絡めてきて。
やっぱり、キス上手いなって。
私も自然に反応してしまった。
すごく長い時間キスしてたと思う。
スキンシップではない本気の愛撫に、全身の力を奪われていく。
支えてもらってないと立っていられないくらい。
「車の中でいい匂いがして、我慢できなかった。どんなふうに乱れるか楽しみ」って言われた。
「私・・Kさんを見る目、変わりそう」
少しだけ湧き上がった軽蔑感を、正直に口にしました。
「お互い様だろ。もっと気の強い子だと思ってたけど。押しに弱いと知ってれば、もっと早く迫ったのに」
「お尻ちっさいよね」って撫でられて、ピシャッて叩かれた。
そっか、なんでもないフリして、そういう目で見てたんだ。
男の人ってわかんないな、って思った。
シャワー浴びさせてくれないっぽいので、ちょっとイヤがったんだけど、「フェチだから、どうしてもスーツ着たままの◯◯さんとしたい」って言われて、そのまま。
ベッドに移ってから、「買ってあげるから」と言われ、ストッキングも破られてしまって。
こんなのいやって言ったけど、ホントは乱暴されてるみたいでちょっと興奮しました。
「彼氏に悪いと思ったら感じちゃダメだよ」
そう言われても、我慢できなくて。
彼の顔は浮かぶけど、『ゴメン』とか全然考えられない。
休みなく体の色んなところを同時に触られて、声を殺せずに身をよじるしかなくて。
Kさんが「弱いところだらけだね」と呟きました。
言葉でも責められて、どんどん淫らな気持ちが増していく。
いきなりストッキングの破れ目から下着をずらされてしまい、「ドロドロになってる」って言われた。
空気に触れたら、自分でも信じられないくらい濡れてるのが判りました。
それと、ライナー使ってるのがバレて、剥がされた。
恥ずかしかった。
脚を少しでも閉じると、力強い手でこじ開けられる。
好きな人以外に大事な部分を見られたことも、おもちゃにされて濡らされたことも悔しかったけど、溢れるのを止められない。
「鏡を見て」
Kさんの腕の中で翻弄される私が映ってた。
後ろから抱えられ、しなだれて、体を預けてる。
たくし上げたスカートの中を弄ぶようにKさんの指が踊っていて、絶え間なく喘いでいる私をジッと観察してるのがわかりました。
ローブを着たKさんと、着乱れた私。
対比がひどくいやらしくて、思わず見入ってしまった。
Kさんの指先が私の顔を撫で、唇を割って指が侵入してくる。
愛する人にするように、Kさんの指を吸い、舌で転がして、甘く噛む。
「本気になってきたね」とKさんが言いました。
膝立ちになるように促され、向かい合いながら、さっきよりも深く唇を求め合いました。
「キス、好き?」
「うん。チュー、弱い」
仕事での関係はすっかり崩れてしまって、いつしかKさんに甘えてる。
キスをしながら、Kさんがローブを脱いで裸に。
逞しくって、正直、カレより色濃いオトコを感じた。
手を導かれ、Kさんの股間に触れました。
もう、すごく硬く、大きくなってた。
熱かった。
“これで貫かれるんだ”って思った。
Kさんも、私のあの部分に指を触れる。
自分ではよく判らなかったけど、パンツがぐっしょり濡れて「冷たくなってる」って言われた。
互いの大事な部分を確認しあいながら、またどちらからともなくキスを交わす。
舌と舌を絡め合う音と、私の蜜の音。
二つの湿った音が交わって、耳を刺激する。
とにかくキスが上手くて、頭の中がぼーっとなる。
もっと欲しくなる。
切なくなってきて、私か…

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