これなら近親相姦じゃないよね
2018/01/21
山の神様(改訂版)
ある東北の山村に伝わる、萌える昔話。
若い、まだ10代半ばの少年の猟師が、先輩の壮年の猟師と山に入ったが、先輩猟師とはぐれてしまった
日が落ちてから行動するのは死につながると常々教わっていたため、たき火をおこし、弁当に持ってきた酒の筒と餅の包みを引っ張り出し、魔物よけに剣鉈を引き寄せて夜明かしに入った。
火が小さくなって、ふと目を覚ます。
薪をくべたして、また眠ろうと
したところ、闇の向こうに、緑色の炎がいくつも瞬いている。
山犬か、山猫か。
がくがくと若い猟師はとっさに剣鉈をつかむと、鞘を払った。
と、光の当たる範囲内に、不意に、若い女が姿を現した。
すらりとした背格好の、手足の長い女が
ほとんど全裸の体に、じかに獣の皮を纏っている。
キツネか山犬の類の皮だと思われたが、ボロボロに朽ちていてはきりとはわからない。
その獣の皮の顔の部分が、女の首のあたりにまきついていて
毛皮の胴は女の肩から胸を覆っていたが、毛皮が短すぎて
片方の胸ははだけ、乳房が乳首まで露出して
腰や臀部もほとんど隠れてはおらず、太股も露わであった。
その肌は雪で作ったように真っ白で
それでいてみずみずしくハリのある質感は
まだ女を知らない少年でさえも
吸い込まれるように見とれてしまうものであった。
毛皮の影から見え隠れする乳房は、決して大きくはなく
乳首も小さめで、色も薄淡い、早咲きの桜のような色をしていて
幼いころに見た母親の乳房とはずいぶんと印象が異なっていた。
髪と瞳は炎を銅の中に封じ込めたような不思議な赫色で
金属質の光沢があり、それが
彼女がこの世のものではないことを示していた。
女の表情は凍りついたように動かない。
女は自分の大事な部分が少年に見えていることなど
少しも気にしない様子で、少年のもとへと近づいてきた。
どうやったのか、ほとんど足音を聞き取ることが出来なかった。
ただ、女が近づいてきたので、それで少年は
その女が自分とそう変わらない年頃の娘の顔をしていると気がついた。
もちろん、外見は、である。
明らかに魔性のあやかしの類であるこの娘が
実際には何百年生きているのか、知れたものではない。
「・・・鉈ぁ、捨でっか、捨てねえか?」
ふいに娘が問うた。
言葉は土地の訛りと同じで
「なダぁ、すデっか、すデねえか?」というような発音だったにも関わらず
晩秋の冷たい湖に小石をひとつ、ぽーんと放り投げたような
澄んだ音色の陶器のような声だった。
先達の猟師は、絶対に鉈を手放すなと言っていたのに、少年は、何故か、鞘に収めて、横に置いた。
女の瞳に抗うことが出来なかったのである。
「餅と酒ェ、わだすか、わださねえか?」
また娘が問うた。
少年は、弁当の包みと酒の竹筒を、震える手で、相手のほうに押しやった。
そこで、娘ははじめて、獣のような歯を見せて、無言で笑った。
少年は、ふと、誉められた猟犬の嬉しそうなしぐさを思い出した。
嘘のつけない生き物の、本心からの悦び。
それを思い出させるような、透き通った笑みであった。
「・・・着物、脱ぐか、脱がねえか?」
少年は、がたがたと震えながら、上着を脱いだ。
娘は、それをみて、同じ言葉を繰り返した。
「着物、脱ぐか、脱がねえか?」
ああ、もう、俺はこで死ぬんだ・・・先達の言いつけを守らなかったからだ・・・
少年は、涙を浮かべて震えながら、下履きを脱ぎ、下着まで脱いだ。
娘は、猟師の少年のそばまで来ると、いきなり、覆い被さった。
首筋を噛みちぎられると思って身を固くしたが、全く別のことをされる。
冷たい両腕が少年の肩を抱え、後ろに伸びて、少年を抱きしめた。
首筋に娘の唇が当てられて、熱い吐息がかけられた。
わずかに魚の臭いがしたような気がした。
そのまま娘の口から湿った舌が出てきて、少年の首からうなじにかけて
チロチロと這い回った。
くすぐったさを感じて身をよじろうとしたが
その瞬間、娘はものすごい力で少年を抱き寄せると
少年に唇を重ねた。
わけもわからないまま、それでも、逆らっては命がないと思い
少年は娘の思うままに身を預けることにした。
娘は少年の頭を抱きかかえるようにして
口を激しく吸い、舌を入れてきた。
生暖かい、ぬめぬめした感触が、なぜか心地よい。
気がつくと、長い時間、お互いに舌を絡めあっていた。
娘は時折、少年の唇を甘噛みしたり、軽く吸ったり
少年の唇の上を、まるで地虫が這うようにじわじわと嘗め回したりしていたが
ずっと少年の頭を抱きかかえ、体の上に覆いかぶさったままだった。
娘は脚を開いて膝立ちになり、少年をまたいでいたが、体重は少年に預けていた。
これは少年を逃がさないためなのかもしれなかった。
娘の体からはほのかに草の香りがした。
はじめ触れられたときは、凍るような冷たい肌に感じられたはずなのに
今は娘の体は温かく、わずかにしっとりとしていて
それでいて、見たときのままにすべすべと吸い付くようなさわり心地だ。
その肌を裸の体に押し付けられて、少年は舌だけではなく
全身の表皮で娘を触っているような感じがした。
事実、体を押し付けられ、くねくねと絡まれてもいたのではあるが
やはり少年を逃がさない姿勢のままであった。
唐突に、娘の口が少年の唇から離された。
もっと舌を吸われていたかった、もっと唇を弄ばれていたかった――
そんな思いが一瞬、脳裏をよぎる。
だが娘はその少年の心を知ってか知らずか
少し顔を離して、少年の瞳を真っ直ぐ見据えると
にこっ、と笑って、少年の頭をいとおしそうに撫でた。
はじめ全身をこわばらせていた少年は、長い口付けのあいだに
すっかり緊張から解放されていたのだった。
それだけではなく、少年は無意識のうちに
娘の腰に手を回し、その腰を抱いていた。
自分でもどうしていいのかわからなかったが
その意識とは裏腹に、少年の一物は隆々として固くなっていた。
猟師の村のこととて、まだ少年はそういう情事に疎く
この急くような気持ちと、この一物の怒張の示す意味は
だいたいわかるものの、具体的に何をどうすればいいのかは
頭が真っ白になって、考えることが出来なかった。
ただ、このままこの娘と離れたくないという強い気持ちだけが募った。
娘は何もかも見透かしたように、少年の頭をやさしく撫でながら
逆の手で少年の一物に触れた。
少年の体に、雷に触れたような衝撃が走る。
そこはまるでヤマイモのように固く
湯を沸かしたように熱く、別の生き物のようにビクビクと脈打っていて
少年は何とはなしに気恥ずかしさを感じた。
娘は触れるか触れないかの柔らかな指使いで少年の一物を触る。
指が這うたびに、一物から背骨に向かって稲妻が流れるようであった。
娘は少年を押さえつけたまま、じわじわと後ずさりし
顔が一物のところに来るほどまで下がっていくと
先ほど少年の口に這わせていたのと同じ舌を
一物の上につつつぃっと這わせた。
「ひゃうっ・・・!」
少年は思わず妙な声を出してしまった。
娘は少年の顔を見返し、さも面白かったかのように
にやにやと笑った。
少年は自分の顔が真っ赤になっていく音を聞いた気がした。
娘は少年の反応が気に入ったらしく
またペロペロと一物を舐めまわし
少年はそのたびに吐息とも悲鳴ともつかない声を漏らした。
「ひゅっ・・・あっ・・・かはっ・・・ああっ!!」
娘がいきなり、少年の一物を口にくわえ込んだのだ。
それで少年は今までにない大きな声を出してしまった。
娘は少年の顔を見上げながら、一物を口に含み
舌を絡ませながら軽く吸い付いた。
そしてそのまま、すこしずつ首を前後に動かしていく。
「あっ・・・やっ・・・くっ・・・だ・・・だめ・・・ああっ・・・
なっ・・・なに、か、く・・・くっ・・・」
味わったことのない、熱い気持ちが
腹の底から一物に向かって集まっていく気がして
少年は気が遠くなりそうになった。
このまま、世界が真っ白になりそうだった。
「・・・ひゃひゅか、ひゃひゃねえか?」
一物をしゃぶる動きを止めずに、娘が問うたが
少年にはよく聞き取れなかった。
娘は少年の一物をほおばっているのであるから
何を言っているのかよくわからないのも当然である。
娘はそれでも一物をほおばったまま
少年の眼を見て、もう一度問うた。
「・・・ひょのまんま、ひゃひゅか、ひゃひゃねえか?」
出すか出さないか、と聞かれたようだった。
だが少年はもう何をどう答えていいのか考えることもできずに
初めて自分を襲う快感の波に飲み込まれないように
必死に戦うことしかできなかった。
娘はそんな少年の意を汲んだか、頭の動きを速めた。
来る。
何かが自分の体からほとばしり、快感が突き抜けそうになるのを
魂で感じ取った少年は、その「出すか、出さないか」の問いの意味するところを
体で理解し、同時に答えた。
「だ、だ、出すだ、出すだっ・・・ああっ!!」
小便とは違う、熱い濃い何かが、少年の体をつきぬけ
娘の口の中に流れていくのがわかった。
少年はまるで弓のように体をそらせた。
二回、三回、四回…