妹のミカ
2017/01/29
両親は夕方には戻れそうだという事でリサちゃんも夕方にはお母さんが迎えに来るそうです。「あー楽しかったなぁ」リサちゃんが言います。「またいつでも泊まりにおいでよw」意外な事にミカが言います。「えっ?又泊まりに来て良いの?!」リサちゃんが嬉しそうに言います。「その方がお兄ちゃんも嬉しいでしょw」ミカが僕にふります。「えっ・・」「アニくん又来ていい?」リサちゃんが聞きます。「えっ、うん勿論」ミカの意外な発言に僕はビックリしていました。「やったーまた絶対くるね!」そんな感じでリサちゃんは嬉しそうにしてかえっていきました。その時コッソリ僕に耳打ちで「あの時の続きまたしようね」と言ってリサちゃんが帰った後、父と母が戻るまで又僕とミカの2人っきりに戻りました。父と母は電話で高速に乗ったという事を言ってたのであと3~4時間位でしょう正直ホッとしていました。
リサちゃんが居てくれたおかげで間違いも起こらずもう直ぐ父と母も戻れば安心です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・リサちゃんが帰った後ミカは全く僕と喋らず黙々と晩御飯の仕度を始めました。
喋れば喋ったで何を言い出すかドキドキしますが黙ってるミカは何を考えてるか分からないのでもっとドキドキします。
妙な空気を感じつつも僕は自分から何か言えば全部やぶ蛇になりそうで黙っていました。
「お兄ちゃん」台所から急に声をかけられてビクッとなります。
「おう?」「お母さん達遅いから先に食べちゃおうよ」「うん・・」テーブルには肉じゃがが並んでいます。
「頂きます。」特に会話も無くモソモソと食べます。
「何で黙ってんの?」ミカが行き成り言い出します。
「えっ・・別に・・」「お兄ちゃんなんか隠してるでしょ」「別になんも隠してないけど」ドキドキしながら答えます。
「嘘」「嘘じゃねーよ」「お兄ちゃんなにかあると嘘つくとき無口になるもん」「マジでなんも無いって」「別に良いけど・・彼女と何か秘密の話しても妹の私は無関係だもんね」ミカはまたリサちゃんにヤキモチを焼いているようです。
「いや、別になんも無いって」「お兄ちゃんってさ・・」「何?」「リサちゃんのこと本当に好きじゃないでしょ」ミカが僕の方を見ないようにして言います。
「そ、そんなことねーよ」「だってお兄ちゃんミカと一緒の時の方が楽しそうだもん」「そんなことねーよ俺はちゃんとリサちゃんの事好きだよ!」「違うよお兄ちゃん私の事が好きなのにリサちゃんで誤魔化そうとしてるんだよ」バン!!僕は手に持っていた箸と茶碗を置きます。
妹がビクッとしてコッチを見ます。
「もうそんな事言うならお前とは一緒に寝ないぞ!」「何さお兄ちゃん嘘ばっかり!ミカと一緒に寝ると何時も気持ちよく寝ちゃうくせに!私知ってんだからねお兄ちゃん一人だと中々寝られないの!」「やめろ!」「最初はやな女だと思ったけどリサちゃんも可愛そうだよね!」「やめろ!」「本当は妹が好きなのに誤魔化す為に付き合ってるなんて!」「いい加減にしろ!!」「お前と俺は兄妹だろう!どんなに好きあってもこういう事はいけないんだよ!!」「そんなの関係ない!」「・・・・」重苦しい空気でお互い押し黙ります。
「ふふ・・」ミカが急に笑います。
「お兄ちゃん卑怯だよね・・私とそうなる勇気がないからってリサちゃんなんか巻き込んでさ」「勇気とかそういう問題じゃないだろ・・」「関係ないよお互い好きなの解ってるのに出来ないのは勇気が無いからじゃない」「お兄ちゃん最近私の事怖がってるでしょ」「べ、別に怖がってねーよ」「お兄ちゃん嘘へただから女の子の前で嘘言わない方が良いよ」「怖くねーって言ってるだろ!」「じゃあ私とも付き合ってよ」「はあ?なんでそうなるんだよ!」「別にいいじゃない・・兄妹とかそういうのは忘れてさ、もっと気楽にやろうよ」 「忘れられるわけ無いだろ」「リサちゃんとも付き合うなら私とも付き合わないと許さない!」「もう言ってる事めちゃくちゃだぞ!」「じゃあお兄ちゃんは私が他の男の子と付き合っても平気なの?」「そ、そりゃあ・・」そういわれて急に壁にぶち当たったように僕の勢いがとまります。
「私が毎日どんなに辛いか解る?アニの事大好きなのに毎日違う女の子と楽しそうにしてるのみてどんなに悔しいか解る?」「し、しかたないだろ!それは」「本当にそう思う?私が同じように男の子と仲良くしたりキスしたりそういうの見てアニは我慢できるの?」妹に改めてはっきり言われて自分でもビックリするくらいにうろたえています。
考えてみれば当たり前の話なんです。
僕がリサちゃんとお付き合いしてるようにミカだっていつかは何処かの男とキスしたりするわけです。
僕はそういう状況になったときどう思うか今まで真剣に考えた事が無かったと思いました。
どこか何時までも妹が僕の事を好きで居てくれるような気持ちで居たのです。
愕然としました・・ずっと自分は避けていると思ってきました。
でもそんな場面を見る覚悟すら自分は出来ていませんでした。
ミカと何処かの誰かが手をつなぎ歩く・・キスをする・・・想像するだけで心が全力で嫌だといっていました。
「まさか考えた事も無いの?」「・・・・・・・」僕の様子をみて妹があきれたように言います。
「もう、誤魔化しても無駄だよ、お兄ちゃんが私の事好きなの必死で認めないようにしてるのわかってるもん」「アニ絶対ヤキモチ焼くよそれでも良いの?」「なんでそんなこといえるんだよ・・・」僕はもうミカのほうを見れません「だってアニが私の事を一番好きなの知ってるからに決まってるでしょ」ミカが側に来ます。
下を向く僕の顔を両手で正面にむけてキスしてきます。
僕はもう抵抗する元気もありません・・ただただミカの言葉に打ちのめされていました。
「素直になろうよ・・正しい事じゃないけど、今は私とアニはコレが一番良いんだよ・・」「でも・・俺にはリサちゃんがいるし・・」ミカは言うと思ったというような表情で笑うと「大丈夫・・・私もこういう関係がダメな事位わかってるもん・・お兄ちゃんを困らせる気は無いって前から言ってるでしょう・・」「お兄ちゃんがリサちゃんと仲良くするのは許してあげる」「でも、そんな・・お前は良いのかよ」「私はお兄ちゃんがしたい様にして欲しいだけ・・だから・・ね?」ミカは僕に抱きついて子供をあやすようにします。
「ミカ・・・」ミカは僕の言葉をさえぎるようにキスしてきます。
「お兄ちゃんはもう十分頑張ったよ・・もう辞めようそういうの・・」「先の事は私も解らないけど良いじゃない・・今はお互い本当に好きなんだもん・・」「でも・・」「じゃあ約束・・お兄ちゃんが本当に私以外に好きな人が出来たら・・・リサちゃんでも良いしとにかく本当にほかの人を好きになったと思ったら私も諦めるよ」悪魔のようなささやきでした。
妹の言葉は全て僕にとって都合のよい事ばかりです。
妹としてもなんとしても僕をふりむかせたい思いで言ったことですが実際に僕はもう殆ど妹のいうことに流されていました。
「後悔しないか?」「私はしないよwお兄ちゃんが後悔しないか心配」「なんで・・俺が後悔するって」「私を拒否したらお兄ちゃん絶対後悔するからだよ」「ね・・今度はアニからキスしてよ・・昨日私に隠れてリサちゃんにしたのより凄いやつ・・」「起きてたのかよ・・」「アニの側に女がいるのに熟睡できるわけ無いでしょ」最低です・・・こんな馬鹿なこと・・妹を好きになって我慢しようとしたのに・・絶対いつか後悔するはずなのに妹の誘惑もあったけど・・結局僕は最後の最後に耐えられなかった。
妹のために我慢してきたつもりが見苦しく誤魔化してきただけなのか?ただ、確かな事はミカが異性として堪らなく好きだという事です。
父や母にすまないと思いながらも僕は初めて進んで自分からミカにキスをしました。
ミカはそれに答えるように嬉しそうな表情で僕にからんできてもつれるようにリビングのソファーに倒れこみ今まで我慢してきた気持ちをぶつけるように唇は勿論首筋や鎖骨などお互いの体の服から覗く肌の色んな場所にキスを繰り返します。
僕とミカの視線が合います。
「絶対後悔する・・」僕が言うと「絶対後悔させないw」ミカが自信ありげにそういいます。
僕とミカはそのままソファーで抱き合いしばらくキスをし続けましたがその内に電話がなり父と母がもう直ぐ到着すると知らされ大急ぎで食べかけの食事を片付け急いで2人で風呂に入り何食わぬ顔で父と母を待ちました。
父と母は疲れたようにして帰ってきて僕達はソレを出迎えると寝る時間になっていました。
帰ってきて一息ついた母が家の中を見回し洗濯物や洗物も完璧にしてあるのを見て言います。
「ミカもアニもごめんね」「いや・・ミカが全部やってたから・・」「やっぱり、もうミカに家の事任せても平気ねw」「ふふwwまーねw」「本当ありがとうw明日は学校でしょう2人とももう寝なさいな」「お休み」「お休みなさい」僕達は両親にお休みを言うと2階へあがり当たり前のように僕の部屋を通り過ぎて妹の部屋に行きベットに入ります。
「アニ・・もうミカとアニは兄妹じゃないよ」「解ってる・・」「リサちゃんとも付き合っていくのは仕方ないけどもう私に隠れてコソコソしないでね」「ああ・・」「ミカの事すきって言って・・」「俺は・・ミカの事好きだ・・」「嬉しい・・私もアニの事大好き・・誰よりも好き」ミカはとても激しく抱きついてきます。
「ミカ・・」「アニ・・アニっ・・」しばらくそうやって抱きしめあいつつ眠りについていきました。
兄妹の関係が壊れた僕達は完全に恋人関係になった・・・と言いたいけど実際には早々上手く行く…