声をださない姉

2017/01/17

ボクの二つ上の姉は、声をださない。否、声を発することができない。子供のころにひどい事故を目の前にして、ショックのあまり声を失った。所謂、心因性失声症というやつだ。子供のころは、学校の奴らに、姉のことをからかわれることがあって、よくケンカになった。子供の世界は残酷で、姉は、しゃべれない上に、眼鏡っ娘だったので、近所の子供に苛められることも珍しくなく、わいわい囃し立てられながら、小突かれているのを見つけたときは、上級生3人を相手に、殴りかかった。勇ましさは一人前だったが、相手は体の大きな上級生で、多勢に無勢となると、結果は火を見るより明らかだった。結局、コテンパンにやられて、背中を丸めて蹴られ続けているボクに身を被せて、庇ってくれたのは姉だった。『シュン、私は大丈夫だから、もうこんな無茶しないで』姉は、ボクの体についた泥を払いながら手話で俺に伝えた。
「だって、お姉ちゃん、悔しくないの?」『私は慣れてる。だから、大丈夫』そういうと、ボクを近所の公園に連れて行き、水飲み場で、ハンカチを濡らして、顔を拭いてくれた。
姉は、いつも本を読んでいる、おとなしいタイプで、勉強もよく見てもらった。
その代わり、ボクは、どこにでも姉についてゆき、姉のナイトを気取った。
高校を卒業するころには、姉は、健常者とも筆談で普通に話ができろようになっていたので、ホントは、ボク無しでも不自由はしていなかったのだろうけど、出かけるときには、いつも誘ってくれた。
お姉ちゃんはコンピューターが得意で、家でちょっとずつグラフィックデザインの仕事をするようになっていて、メガネをコンタクトに変えて、サラサラの髪を伸ばしていたので、一緒に街を歩くのがちょっといい気分だった。
大学に入る前の春休み、ボクは自動車の免許を取った。
取りたての免許が嬉しくて、家の車を借りて、ボクは姉と旅行に出かけた。
姉とは、小さいころから、二人で親戚の家に遊びに行ったりしていたので、一緒に出かけることは珍しくなかったけれど、二人での旅行は初めてだった。
旅館について、食事を済ませると、仲居さんが二人分の布団を敷いてくれた。
「姉貴、お風呂どうする?大浴場の温泉にいく?」『私は、部屋のお風呂でいいから、シュンは行ってきて』と言うので、それぞれに風呂を済ませたが、することが無いので、ボクたちは、枕を並べて、早めに床についた。
真っ暗にしてしまうと、会話ができなくなってしまうので、豆電球だけをつけて横になっていると、ボクの布団をポンポンと叩いて、姉が聞いてきた。
『シュンは、カノジョとか、いないの?』「いないよ。姉貴は?」『・・・いない・・・。けど、好きな人はいるよ』「だれ、だれ?」『ナイショ』と言って、クスリと笑う仕草をして、向こうを向いてしまった。
ボクは、何だか、心中穏やかでなくなってしまい、姉の布団にちょっと強めにポンポンと合図を送ると、姉は、再びこっちを向いて微笑み、『気になる?』と訊いてきた。
「そりゃぁ、姉貴の保護者としては、知っておく必要があるね」冗談めかして言うと、『やっぱり、ナイショ』と手話で返してくる。
「出し惜しみするなら、こうしちゃうぞ」と言って、姉の布団に移って、姉の脇腹をくすぐると、姉は、ひゃぁ、ひゃぁ、という声にならないかすれた音を喉の奥から出した。
「いう?」姉は、右手を胸の前で左右に振って『いいえ』という。
今度は、お腹もくすぐると、姉は息を切らして、右手を胸の前で撫でおろす仕草をする。
『わかった』というサインだ。
ボクは、姉の横に片肘をついて寝そべり、姉の顔を覗き込むと、姉も枕に頭を置いたまま、体を横向きにして、ボクの方を向いた。
『シュン』姉の唇が、ボクの名を呼んだ。
「なに?」『だから・・・、シュン』ボクを指差しながら、もう一度、姉の口が動いた。
ボクは、照れて気づかないフリをしてたけど、本当は姉が言っていることはわかっていた。
ボクは、嬉しさを表に出すのを堪え、ワザとクールさを装って、「姉貴、弟が好きなんだ」『・・・』姉は、小さく頷きながら、両目を閉じて、開くと、頷く代わりにイエスのサインを示した。
期待通りの答えにボクは、舞い上がり、自分の枕だけを引き寄せて、姉の枕の隣に並べた。
掛布団を少し上げて、体を滑り込ませると、姉の温もりがすぐそこにあった。
ボクも枕に頭を乗せて、向き合うと、姉の顔が目の前にくる。
手のやり場に困って苦笑いをすると、姉はボクの片腕を取って腕枕をすると、もう片方の掌を自分の頬に当てて、目を閉じた。
自然に体が動いて、ボクは姉に口づけをし、姉の体を抱き寄せた。
気がつくと姉の体は、小刻みに震えていた。
「寒いの?」ボクがそういうと、姉は恥ずかしがって、ボクの胸を軽く叩くふりをして、『バカ』といって、拗ねるように体を反対に向けてしまった。
ボクは姉の柔らかな身体を後ろから抱きしめた。
手が、姉のふくよかな胸にあたり、下の方からそっと包むように触ってみたが姉は何も言わなかった。
浴衣の襟から手を入れて、姉の乳首に触れると固くなっていた。
暫く姉の乳房に触れていても、姉はそのままじっと動かず、ぎゅっと抱きついて姉の香りに包まれているうちに、つい、うとうととしてしまった。
、腕のしびれを感じて、目を覚ますと、いつの間にか姉はボクの方を向いていた。
ボクの胸に、顔を押し付けるようにしている姉の息が暖かかった。
その時、ボクは姉の片手が、ボクのトランクスに差し込まれているのに気がついた。
姉の細い指は、ボクのペニスをしっかりと包んでいた。
ボクも空いた手で、浴衣の上から姉の腰をそっと撫でてみると、ボクを掴んだ姉の手にピクリと力が加わった。
「姉貴、もっと触っていい?」そう聞いてみると、姉はゆっくりと上目遣いにボクの目を見つめた。
姉にキスをしようとして、ふと思いとどまる。
少し眠ったせいで、口の中が粘々する。
「姉貴、ちょっと待ってて」ボクは、布団から抜け出すと、洗面所で歯を磨いた。
布団に戻ると、交代で姉が洗面所に向かい、口をすすぐ音が聞こえる。
トイレを流す音の後、少しシャワーの音がして、姉が布団に戻るや否や、ボクは姉を抱きしめ、思いっきりキスをした。
今から思うと、ホントに拙いキスで、お互いに唇を押し付け合うだけような口付けだった。
それから、上体を起こし、お互いに浴衣の帯を解いて、生まれたままの姿になると、再び、抱き合った。
いつの間にか、姉の胸は、ボクが思っていた以上に大きく膨らんでいて、骨盤も大きく張り出していた。
姉の足の間に体を滑り込ませて、姉の体に覆いかぶさると、無我夢中で姉を抱きしめた。
姉も下からボクに抱きついて、お互いに肌の温もりを感じ合っていた。
そのうち、姉は、ボクの体を少し押しやって距離をとると、両膝を立てた。
上半身を少し起こして、両手でボクを優しく包むと、少しずつ自分に引き寄せていった。
姉がずっと手を添えて、ガイドしてくれたので、ボクはすんなりと姉の中に入ることができた。
姉の中に包まれて、ボクは動けば直ぐに出してしまいそうだった。
少し出し入れしては休み、姉の様子を伺う。
姉の眉間に皺が寄ると止めて肩を軽く叩くと、姉が目を開けて、黙ってうなづく。
『大丈夫』そういっていると解釈し、また動く。
でも、長くは持たないボクは、一気に抜いて、熱い液を姉のお腹に吐き出した。
自分でするのとは違う最高の快感だった。
姉のお腹と自分のものをティッシュで拭い、姉の隣に横たわると、「血、出なかったね」『私、初めてだよ』「わかってる、出ない人もいるみたいだし」『・・・信じてくれて、ありがとう』姉には言わなかったが、姉の大事なところからは、ちょっときつい「おへそのごま」っぽい匂いがしていて、きっとオナニーもあまりしていなかったのだと思う。
再び、浅い眠りについて、目を覚ますと、ボクは再びもうビンビンで、シャワーで股間を洗い流すと、眠る姉の足の間に割って入り、中に押し込んだ。
姉の中はまだ湿っていて、あまり抵抗なく入ると、姉は目を覚まし、ボクを優しく抱きしめてくれた。
でも、ボクは余裕がなくて、姉のことなど考えていない、自分勝手な拙い交わりだった。
それでも、姉は、ボクを優しく包んでくれた。
旅行から帰って、体を重ね合い続けるうちにうちに、やっと、姉のことも考えられるようになってきて、少しづつ、姉も感じてくれるようになった。
声は、出さないが、はぁ、はぁと喘ぎ、イキそうなときは、ボクの脇腹をさすってくる。
ボク達だけの合図だ。
「姉貴、気持ちいい?」そう聞くときは、姉の肩に手を置いて、親指で鎖骨を撫でる。
姉は、ちょっと苦しそうに、頷く。
唇の端を指の腹で軽くトントンとすれは、「舌を出して」姉が出したベロをボクは優しく吸って、舌を絡める。
近所では、手をつないだりできないので、週末の度に、ボクらはドライブに出かけて、知らない街を歩いた。
ラブホがあったりして、ボクがつないだ手に少し力を込めて二度、握りしめると、姉も同じように握り返してくる。
オーケーのサインだ。
初めて、ホテルに入ったとき、シャワーを浴びて、戻ってくると、姉は、アダルトビデオにくぎ付けだった。
女が男のモノを咥えて、しゃぶっている。
『シュンもあんな風にしてほしい?』「・・・うん、でも、無理しなくていいよ。」いつも通り、姉を寝かせて、キスをしようとすると、ボクの肩を軽く押さえて動きを制止し、ボクに横になれ、と合図する。
素直に応じると、姉が覆いかぶさってきて、ボクがいつもするように、唇を重ねて舌を入れてきた。
姉の手は、ボクのバスローブの紐をほどき、前を開くと、自分の紐も解いて…

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