姪っ子3
2022/10/15
翌朝眼を覚ますとテーブルの脇に横になっていた。
いつの間にか布団がかけられていて腕の中にはセリナが寝息を立てている
どうやらトイレか何かに起きた時にテーブルで寝ている僕をみて布団をかけて
自分も一緒にそのまま寝たのだろう
おかげで、朝の冷え込みも苦にならなかった。
腕の中のセリナの温もりが伝わってくる
「う・・ん・・」
セリナが眼を覚ましたのか腕の中でモゾモゾと動く
「セリナ・・」
名前を呼ぶと眠そうな眼でかすかに笑うとゴロゴロと胸に顔をこすり付けて潜り込んでくる
「テーブルでねたらだめだよ・・」
小さくてまだ少し眠そうな声
「セリナが布団をかけてくれたんだね」
それに答えるようにもぞもぞと顔をこすり付けてくる、子猫みたいだ
「起きる?」
「もう少し・・」
「今日は何処へ行こうか」
「お部屋でゴロゴロしたい・・」
「せっかくきたのに?」
「・・・・いいの」
多分、昨日のことで心配しているのだろう
ノンビリしていると朝食の準備ができたとの電話が入る
中々布団から出してくれないセリナをなだめて
ノソノソと起きだして顔を洗い2人で仕度して食堂へ
メニューは卵と納豆そして味噌汁と焼き魚
セリナは気を使って僕の分の納豆や卵なんかも手早く割ったりして準備してくれる
「はい、お兄ちゃん!」
「うん、ありがとう」
「仲がいいご兄妹ね」
隣のテーブルで食事をしていた老夫婦がニコニコと話しかけてくる
セリナはニコニコしておばあさんに応対する
終始ニコニコしてるおばあさんに対して少し気難しそうなお爺さんは無言
「おい」とたまにおばあさんに言うとおばあさんが「はいはい」と
イソイソとお茶を湯飲みに注いだりしてる
セリナはおばあさんとすっかり仲良しになったのか暫く2人でお喋りしていた。
僕はその側でTVを眺めながらお茶を飲む
そうしている間にセリナとお婆ちゃんが一緒にお土産を買いに
地元の物産店へ行こうという話しになって4人で出かける事に
セリナと2人部屋でゴロゴロするのも悪くないが、せっかく来たのだから
セリナが出かける気になってくれて少しホッとした。
物産店でセリナとおばあさんは色々と楽しそうに品物を見て回り
荷物は若い僕がと申し出て持って回る
おじいさんは終始無言、とはいえ決して嫌な人ではないようだ
セリナが話しかけると少ない言葉で答えている
恥ずかしがり屋なのかもしれない
買い物を追えて女の子二人がお手洗いに行く間
おじいさんが話しかけてきた。
「失礼だが、あの子は実の妹さんかね?」
「ああ、実は姉の娘なんですが、事情があって実家で育てているんですよ」
「なるほど、兄妹というには少し歳が離れているとおもったよ・・・」
「君は何処にお勤めかね?」
「はい、僕はとなりの・・どうしました?」
答えようとしたときだった、おじいさんが胸を押さえて急に膝をおってしまった。
「大丈夫ですか?!」
「うんん・・・ぐ・・」
「貴方!!」
丁度戻ってきたおばあさんとセリナが驚いた顔ではしりよってくる
「急に苦しみだされて!」
「この人胸が悪いの!最近は調子が良かったのだけど!!」
「大変だ、直ぐに近くの病院へ!」
「救急車を!」
「だめです、ココは山側で救急車を待ってたら危険です!」
「乗ってください救急車のように飛ばせませんけど、ここで待ってるよりはマシですから!」
急いでおじいさんを後部座席にのせて山道を降りる
山を降りて最寄の消防署で救急車に乗せ変える
まあ、結果としては大事には到らなかった、大騒ぎした割にはそこまで深刻ではなかった。
しかし、時間が掛かりすぎれば命に関わったかもしれないという事で
おじいさんおばあさんには大変感謝されてしまった。
しかも、このおじいさんが実は只者ではない事が判明
おじいさんの事を聞きつけてやってきた息子さんというのが僕の勤める会社と
取引のある大企業の社長さん、つまりおじいさんはその企業の元社長というわけだ
「おかげで父が大事にいたらず助かりました。しかし、せっかくの旅行を台無しにしてしまい申し訳ない」
と丁重にいわれてコッチが逆に恐縮してしまった。
「お礼はまた後日ゆっくりいたしますが・・・」と現在泊まっている宿泊費まで出してくれた。
断ったのだが、「恩人にお礼もしないとあれば父に何を言われるかわかりませんので」と
頭まで下げられては断れなかった。
そのまま只になった旅館へおばあさんとセリナを連れて戻る
おばあさんは荷物をまとめるとそのままタクシーで病院へ
「本当に今日はありがとうございました、セリナちゃんもありがとう」
「うん、おばあちゃんも体に気をつけてね」
おばあさんを玄関で見送って部屋へ戻ると食事の支度がしてあった。
「うわ!!」「きゃっ!!」2人部屋に入ってテーブルを見て驚いた。
前日の料理とは比べ物にならないほど豪華だった。
デカイ船盛に山ほどのお刺身・・見たことも無いような高そうなお肉・・・
(あれ・・あのザルの上に乗ってるの・・松茸じゃないか・・)・
「あの、これ間違いじゃありませんか?」
「はい、お得意の大野さま(お婆ちゃん)からお願いされまして、準備させていただきました。」
「食事も宿泊費もすでに頂いてますから、ごゆっくりw」
「あと、お代は十分頂いていますから、ご希望ならあと1日宿泊していって結構ですよ」
「凄いねお兄ちゃん!」
セリナは素直に嬉しそうにしている
「ああ・・・・す、凄いな・・・」
「おじいちゃんも助かったし、よかったね!」
セリナがお肉を焼きながら言う
「はは・・全部セリナのお陰だな、お前がおばあちゃんと仲良くなったから」
「ヒトキさんがあの時車でおじいちゃんを運んだからだよ」
「いや、それだってお前がおばあちゃんと一緒に買い物に行こうって言い出さなきゃそれも無かっただろ、お前はお爺さんにしたら幸運の女神かもなぁw」
「へへw」
「それにしても食いきれるかな・・」
「大丈夫!私お昼食べてないからお腹ぺこぺこ!」
「ああ、そういえば昼間の騒ぎで何も食べてなかったな・・」
そう思うと急にお腹がすいてくる
「ヒトキさん食べよう!」
「おう」
2人思い思いに皿にとって口に運ぶ
ドレもコレも今までにないほどに最高に美味い
「ヒトキさんコレ美味しい!」
セリナが箸でとって口元に持ってくる
「あーんw」
「あーん」
口に入れる
「美味しい?」
セリナがニコニコ覗き込んでくる
「うん、美味いw」
「ヒトキさん松茸ってどうやって食べるの?」
「これは適当に手で裂いてから焼くんだよ」
「こう?」
「そうそう」
「なんかいいにおいしてきた!」
「松茸なんか初めてだよ」
セリナが眼を輝かせて言う
「俺もこんな風に食うのは初めてだ・・」
正直茶碗蒸しに小さいのが入ってるのしか経験が無い
実際食べてみると今まで食べた事がある松茸とは全然ちがっていた。
「コレ食べたら・・コレ以前に食ってた松茸を松茸だって言ってはいけない気がする・・」
松茸以外も霜降りの牛肉で焼肉など贅沢三昧だった。
セリナはウーロン茶だが僕はソコソコビールを飲んで気持ちよくなってくる
「うーん・・美味いな!」
ビールがコップになくなるとセリナがすかさずビールを注いでくれる
「はいw」
ニコニコしながらビールを注いだコップを持ってくる
「セリナそんなに飲めないよ」
「お兄ちゃんがビール飲んでるところなんか好きw」
「そう?」
「うんw」
「へへへw可愛いなお前はw」
「もーヒトキさんよっぱらーいw」
2人ともヘンなテンションになってくる
2人だけど楽しい食事だった。
沢山あった料理も殆どを食べてお腹いっぱいになった。
「はーお腹いっぱい!」
「おいしかったねぇ」
2人とも横になって涼む
「おじいちゃん助かってよかったね」
「そうだな」
セリナが起き上がって抱きついてくる
「おうっ!あ、アンコがでる!!」
セリナがずっしりと体重をかけてぎゅっとしてくる
「ふふw」
「セリナは大きくなったなぁ」
「うんw」
「ヒトキさん」
「ん?」
「今日カッコよかったよ」
そういうと真赤な顔で唇にキスしてくる
「ん・・・」
タップリ30秒くらいくっ付いたまま
「ふうw・・ヒトキさんお酒臭いw」
唇を離すとセリナがクスクス笑う
「セリナが飲ませたんだろw」
脇をくすぐる
「きゃーwww」
「きゃーくすぐったい!!やめて?!!」
「おりゃあああ」
「きゃはははw」
逃げようとするセリナ
「こらまて」
寝そべったまま逃げるセリナに声をかける
「べーw」
セリナは手を振りほどくと風呂へ逃げていった。
セリナが脱衣所に消えたのでそのまま横になっていると
ガラッと脱衣所の引き戸が開いて裸のセリナが顔をだす。
「ヒトキさんお風呂はいろw」
「べーw」
さっきの仕返しをしてみる
「も?」
ホッペを膨らませて睨んでくる
「一緒に入ろうよぉ?」
「どうしようかなぁ?酔っ払ったからな?」
そんな事を言ってるとセリナが裸のまま近寄ってくる
「わ!こら、女の子なら前くらい隠しなさい!」
すっかり胸も女性らしくなっているセリナは、十分魅力的な女性の体になっている
「も?早く入ろうよ!」
「わかった!わかったから裸でだきつくな!」
頬を赤くはしているものの、膨らんだ胸をぐいぐい腕に押し付けてくる
「ふふふwじゃあ早くね!」
(解ってやってるなこいつ!)
「わかった!わかった!」
そういうとぱっと離れて脱衣所に走っていく
後ろから寝そべってみているとセリナのアソコがちらちらと丸見えになる
眼のやり場に困りつつもバッチリみてしまった。
本当にすっかり大人になったんだなぁとシミジミ思ってしまう
ノソノソと起き上がると脱衣所に入り服を脱ぐ
「えい!」
裸になった所にセリナが後ろから飛びついてくる
「こら!行き成り飛びついたら危ないだろ!」
「おんぶお化けだぞー!」
「お馬鹿娘!!」
(こんな気持ちいいおんぶお化け誰もこわがらねーよ)
「このままお風呂場に!」
「危ないからダメ!」
「えー」
不満げに離れるセリナ
「オチンチン硬くなった?」
セリナがふざけて前を見ようとする
「アイタッ!」
軽く頭にゲンコツを入れる
「馬鹿言ってないで風呂はいるよ!」
「もーヒトキさんのばか!」
「あいたっ!」
ゲンコツの仕返しとばかりに生尻を平手でべしっと打たれる
そのまま走って風呂場に行ってしまう
バシャーンと乱暴にお風呂に飛び込む
「こら!行儀悪いぞ!」
「ベーだ!」
「なんかさっきから急に悪戯娘になったな」
「ふーんだ!」
そういうとぶくぶくともぐってしまった。
僕も体を流してゆっくり浸かる
もぐったままセリナが泳いで近づいてくる
「ぷはっ!」
直ぐそばまで来ると苦しくなったのか顔をだした。
「そんなことしてるとのぼせるよ」
「のぼせたらヒトキさんが助けてね」
「・・・・・」
「あーでも本当少し熱くなってきちゃったw」
そういうとザバザバとお湯から上がって僕の前の岩の上に座る
タオルを膝に乗せているもののセリナの股の部分が丁度僕の目線の高さにあって
中が丸見えになっている
セリナがクスクス笑う
「セリナ業とやってるだろ」
「ヒトキさんのエッチw」
「お前が見せてるんだろ」
「うんw」
「大人をから・・」
「からかってないよ」
ふっと大人びた表情でセリナが言葉をさえぎる
「からかってないよ・・・」
そういうと膝の上のタオルも脇に置いて
セリナは完全に一糸まとわぬ姿で岩の上に立ち上がる
「ヒトキさんになら見せてもいいもん・・」
「ヒトキさんこんどは誤魔化さずにちゃんと言って・・」
「・・セリナ・・」
「大人になったとか・・誤魔化したりしないで、本心を言って!」
真剣な眼が見つめる
「・・・・・・・」
「綺麗だよ・・・本当に・・」
セリナは湯船に入るとそのまま僕の前に歩いてきて眼の前に立つ
セリナの大事な部分が殆ど眼の前にくる
「私、初めてはヒトキさんがいい・・」
「セリナ・・ソレは待ってほしい・・」
「なんで?」
セリナが抱きついてくる
今にも泣きそうな顔で僕を覗き込んでくる
「私の事娘だとしか思っていないの?」
「・・・・解らないんだ・・・勿論お前の事は実の娘のように愛している・・」
「でもそれだけじゃない・・妹のようにも思っているし・・それに・・」
「それに?なに?」
「・・・確かに・・一人の女の子として好きだ・・」
「私もお父さんとしてお兄ちゃんとして一人の男の人としてヒトキさんが好き!」
「ソレがダメなの?こんなに沢山好きなのにそれじゃあダメなの?」
「・・・・普通はそんな風にはならない・・・だろ・・」
「私は、ヒトキさんじゃなきゃ嫌だ・・」
「酷いよこんなに好きなのに・・」
その台詞は僕に向けて言うというよりは神様にでも文句をはき捨てるようだった。
首に絡んでいるセリナの手に力が入る
「セリナ・・僕は君を幸せにしたいんだ・・」
「じゃあ私を誰よりも好きに成って!」
「もうずっと誰よりも愛しているよ・・」
「ちがう、ちがう!!そうじゃない!!私を100%女の人として好きに成って!!」
「ソレは無理だよ・・君は姉の娘で、僕達はずっと親子みたいに暮らしてきたんだから・・」
「嫌だ絶対に嫌だ!!」
何処にそんな力がと思うほど強く抱きついてくる
まるで絶対に離れないぞと言わんばかりだ
セリナの爪が背中に食い込んできて鈍い痛みが襲う
「・・・・・・・・・」
そのまま暫く無言で抱き合う
背中をさすり子供をあやすようにセリナをなだめる
「セリナ愛してるんだよ・・これ以上無いほど・・君を愛してるんだ・・」
「毎日君のためにだけに頑張ってるだ・・」
「愛してるから・・君が一番幸せになる結果を選びたいんだ・・」
「だから待ってほしい・・・・」
そういうとセリナの力が緩む
「このままだとのぼせるから上がろう・・」
抱いて上がってといわんばかりにギュッとまた緩いちからで抱きついてくる
仕方なく転ばないように慎重に抱きかかえて風呂からあがる
本当に少しのぼせかけていたので
2人で露天風呂に湯冷ましに置かれた竹の長椅子に座る
膝の上に乗ったまま動かないセリナ
「お前もかわった奴だな・・こんな大していい男でもない年上のおっさんに惚れるなんて」
「・・・・・」
おどけて言ってみるが今のセリナは乗ってくれない
どうしたものかなと思っていると
セリナが膝の上で上半身をのばしてキスしてくる
つい長年のクセで素直に受け入れてしまう
「キスはするくせに・・」
セリナが言う
「・・・ごめん・・・」
「ヒトキさんずるい・・私だって家族でこんなキスなんかしない事くらいずっと前から知ってたんだよ?」
「確かに・・子供で何も知らないと思ってたから・・・無邪気にキスしてくるお前と・・お前とのキスが嬉しくてだまってしてきた・・・」
「ソレが間違いだったのかな・・・・・・」
「いや!!」
「セリナ?」
「それは嫌!エッチしてくれなくていいから・・・キスはしようよ!」
「セリナ・・・・」
何度も何度もキスしてくるセリナ
情熱的というよりは必死に繋ぎとめるようなキス
セリナと僕にとってキスは絆の証なのかもしれない
「私は迷惑じゃないよね?私はずっと側にいてもいいよね?」
「馬鹿、当たり前だろ」
「私はずっとヒトキさんの側に居たいの」
「僕もセリナとずっと一緒に居れたら嬉しいよ」
「どうしてそんな寂しい言い方をするの?」
セリナの顔が泣きそうにゆがみ声が震える
「私はヒトキさんが側に居ろって言えばずっと側にいるのに!!」
「セリナだっていつか大人になるだろう・・未来は誰にもわからないんだ・・」
大人になって僕以外にひかれる人ができるかもしれない・・
その時僕は彼女の幸せを阻む存在になるのではないか・・・
「嫌だ!!私はずっとお兄ちゃんの側にいる!!」
「お兄ちゃんが嫌だっていっても離れない!!」
「セリナ・・」
娘のように愛しているこの子に
こんなにも愛して貰っている事を
僕は誰に感謝すればいいのだろうか・・