京都の同級生とその彼氏達、およびその友達と俺4
2021/08/14
目が覚めたらまだ6時だった一瞬自分の置かれている状況が把握できなかったが、横で静かな寝息を立てているナルミさんを見て、だんだん昨日のことを思い出してきた。
付き合ってるって、俺、言ったよなあ・・。
久しぶりに泥酔したので眠りが深かったのか、寝起きだというのに妙に頭がクリアーだ。
俺はナルミさんの気持ちをわかった上で、こういう中途半端な状況を楽しんでいるんだよな。
ナルミさんに彼氏がいる状況で、彼氏の不満を聞いたり優越感に浸ったりするのが楽しいわけで、ナルミさんを滅茶苦茶好きになっているわけではないよな。
小学校・中学・高校・大学に渡って、ずっと好きな人はいたよな、俺。
全部片思い、というか相手に気持ち伝えたことすらないけど、今ナルミさんに対してもっている感情は、その時とはまったく違うよなあ・・。
でもそんな贅沢なこと言えた立場か?ナルミさんは間違えなく美人だし、身体も(いやらしい言い方だが)大好きだ。
おしゃれだし、優しいし、料理も上手いし、人付き合いもいいし、なぜか俺に従順だし・・。
「もし、おまえでもいいからよめになってやるという人がいたら、ありがたくきていただくべきだぞ、女でさえあれば」と言う骨川氏の言葉を思い出した。
一時間ほど横になって考えていると、また知らないうちに寝てしまった。
目が覚めると、ナルミさんが流しに立っていた。
この前の日曜日(先輩に見られたひだ)の買い物の残りがあったっけ・・。
卵とベーコンが焼ける匂いがした。
「あ、おきた?大丈夫?昨日珍しく酔っ払ってたよ(笑)先輩には甘えるんだねー」
「まじすか・・なんか断片的にしか憶えてなくて・・」ボサボサの頭のままベッドを降りると、エプロンをつけたナルミさんが、ベーコンエッグとご飯、みそ汁までもってきて並べてくれた。
「ごはん?ナルミさんそんなに早く起きたんですか?」
「ううん・・。やっぱり憶えてないんだ(笑)昨日、朝は白いご飯が食べたいんだーって叫んでたよ」
「え、、そんなこと言いました?」全然憶えていなかった。
記憶が飛ぶまで酔ったことは殆どなかったのだが、俺は昨日何をどこまでナルミさんに言ったんだろう、と少し不安になった。
向かい合って朝ごはんを食べた。
「森君・・きのうってどこまで覚えてるの?」
「ええっと・・。先斗町の店入ったのは憶えてます。店の外で俺が先輩に絡んだのもなんとなく・・・。俺、そのあと迷惑掛けました?」ナルミさんはおみそ汁を飲んで、少し辛かったかな。
といった後「ううん。タクシー乗ったらすぐ寝ちゃってたよ。お部屋に入っても、ご飯が食べたい、くらいかな(笑)、あ、あと、先輩一生ついていきますって言ってた(笑)」あ、とナルミさんは声を上げ、だからね、森君のスーツと靴下を脱がすのに精一杯で、シャツとパンツはそのままなの、ごめんね、と言った。
いやいや、、本当にスイマセン、そういえばベタベタしますねと俺は笑った。
朝ごはんを食べ終わり、片づけくらいはしようと食器を片付け始めたが、ナルミさんは、いいよいいよ、シャワー浴びてきたら?といって流しの前に立った。
シャワーから出てくると、ナルミさんは食器を拭いていた。
ベッドに座って頭を拭き、テレビをつけると、ナルミさんがお皿を持ちながら、「あのさ、バーで話したことは憶えてるんだよね?」と聞いてきた。
「あ。はい。もちろん・・。俺勝手なこと言ってましたよね、すいません」ナルミさんはエプロンをはずして、俺の横に座り、なんで謝るの?嬉しかったけど、あれは本気なのかな?と俺を見て話した。
いつもと違ってごまかせない表情をしている。
「本気・・・ですよもちろん。でも、、前から言ってるけど、自分に、というか、仕事も半人前、いや殆ど何も出来ないのに、それ以外のことをする余裕っていうか・・」俺はいい訳臭いなあ、と自分でも思った、でも、この理由はまるっきりウソではない俺の本心でもある。
「そんなの関係ないって、先輩は言ってたよ?」
「先輩は仕事が出来るからですよ。俺とは全然違います・・」ナルミさんは、森君真面目すぎるよ、と少し笑って、でも昨日は嬉しかったなーと俺の肩に小さな顔を置いた。
私のほうも、いろいろちゃんとしなきゃ駄目だね、うん、どっちかっていうとそっちの方が先だよね、とつぶやくと、ナルミさんはまた潤んだ目で俺を見た。
俺の両耳に、ナルミさんの白い太ももが当たる。
ナルミさんは俺の顔を跨いで、四つんばいになり、ぽっちゃりした唇は俺の情けないほど立ったモノを咥えているが、時々我慢できないような息を漏らす。
恥ずかしがるナルミさんを説得して、ほとんど強引にこの体勢をとらせた。
とはいっても、この体勢になってすぐ、俺のモノを咥えたのだから、この体勢が何を意味するかは分かっていたようだけど。
俺は女性のこの部分を、口でいろいろするのは初めてだ。
「どこらへんを、その、したらいいんですか・・・・」ナルミさんはこっちを向いてくれず、そんなんわからへん、、恥ずかしいよ・・と珍しく関西弁で答え、俺のモノの先を咥えた。
こういう角度からナルミさんを見るのは新鮮で、垂れ下がった髪と、お尻から腰、肩のラインが凄く色っぽかった。
俺はとりあえず、彼女の小ぶりのお尻を下から両手で掴んで、彼女のその部分を満遍なく舐めることにした。
しょっぱいなあ・・。
それにあまり楽しいもんじゃないよな、鼻もくすぐったいし、と思いつつ、舌を伸ばして中に入れてみたりした。
上の方に舌を伸ばした時、一瞬ナルミさんの体が震えて、彼女の口の動きが止まった。
ここらへんにポイントがあるのか?俺は舌を伸ばして何か基点になるようなものを探してみた。
ナルミさんは俺の舌の動きを止めたいのか、ぽっちゃりとした唇ではさんだモノをいつもより激しく頭を上下させて気持ちよくしてくれている。
口の中で舌が絡むのが分かる。
ナルミさんも、色々な人に、ああせえこうせえって言われてきたんだろうな・・俺はいつもより上手なナルミさんの唇の動きを楽しんでいた。
ヨシコさんの時は余裕なかったなあ・・。
彼女のからだが震えるポイントが分かった。
なにやら上の方にフリスクくらいの大きさの出っ張りのようなものがある。
これだな。
分かりやすいものでよかった。
俺がこれを集中して舐めるようにすると、ナルミさんの口の動きはまったく止まってしまった。
「だめ、、森君、、お願い、、、普通にしよう、、ね?」とかすれた声でナルミさんがあえいで、脚を動かそうとする。
せっかく見つけたポイントを見失っては嫌なので、俺は両手でがっちりナルミさんのお尻を下から掴んで動かさなかった。
俺がべろべろ舐め始めると、ナルミさんはのどの奥のほうから声をだして、完全に突っ伏してしまった。
「やめて・・・・・あかんよ・・・・あ、、、」こういう状態で関西弁を話すということは、普段は俺には気を遣ってるのだろうか?そんな変なことを考えながら、俺は舌の動きを早めた。
ついでに指を中に入れても見た。
中のナルミさんのポイントは、何となく分かっていたからだ。
とにかく、ナルミさんは口の動きをすっかりやめてしまって、俺の右ももに顔を伏せて、身体を震わせて高い声を短い間隔であげるだけになったので、俺の方にはだいぶ余裕がある。
中のポイントと外での舌の動きを早めていくと、突然ナルミさんが強い力で俺から逃げようとした。
「だめだめだめ・・・ほんとにあかん、、、やめてやめて・・・・」やめるわけがない。
痛いわけではないのは俺だってわかる。
突然、水のようなものが顔にかかった。
1回、少し間を置いて2回、3回なにやらしょっぱいけど、結構量はあった。
顔が水浸しになったみたいだ。
ナルミさんはぐったりして動かない。
予想外の出来事に、あの、、と話しかけると、彼女は突然立ち上がって、ユニットバスに入り中から鍵を掛けてしまった。
シャワーの音がして、トイレを流す音がした。
しばらくしたらシャワーは止まったが、ナルミさんは出てこない。
ベッドのシーツにはCDくらいの大きさのシミがついている。
「ナルミさん?、、大丈夫ですか?」返事がない。
中で倒れたりしてないだろうか?俺は少し不安になって少し強くドアを叩き、ナルミさーんと何回か呼んだ「・・聞こえてる・・・・」中から声がした。
怒ったような声だ。
しばらく待ってると、裸のナルミさんが出てきた。
目が赤くなっている。
俺がバスタオルを渡すと少し睨んで受け取り、身体に巻くと、ごろんと横になって向こうを向き、タオルケットに包まってしまった「えっと。」
「やめてってゆうたやん・・・。キライや森君・・・」突然解禁されたようなナルミさんの関西弁は面白かったが、これほど怒る理由が今ひとつ分からなかった。
「痛かったですか?」
「痛くなんかない・・・・。恥ずかしい・・・赤ちゃんみたいやん・・・・」俺は彼女の体をなでながら、返事に困っていると、ナルミさんはタオルケットに包まったままこっちを向いて、キライになったりしない?いやらしいとか思わない?昔付き合ってた人とか気にならない?、と涙目で聞いてきた。
まったくないです、と答え、それより今の彼氏は、、と言いかけてがやめた。
俺は何をどう謝ったらいいのか分からないので、そのままキスをして覆いかぶさり、ごくごく普通に身体をあわせた。
いつもと違うのはゴムをつけなかったことくらいだ。
この状況で流れを中断するのが怖かったのだが、そのままだとあったかいよね、というナルミさんのセリフに少し興奮した。
ナルミさんのおなかに出した後、横になってボーっとしていた。
身体をくっつけたナルミさんが、ね、正直に答えてくれる?と聞いてきた。
また標準語に戻ったようだ。
何をですか?答えると「森君・・・私の知らない人と、こういうことしてるんでしょ?」
「え?」
「なんか、、上手くなりすぎてる・・。えっと、私もこういうのの上手下手とか良く分からないけど、始めそんなに慣れてなかったよね?」
「慣れてなさそうでした?実際慣れてなかったですけど・」
「えっと、それが嫌だったわけじゃないよ。でも、最近、いつも、なんていうか、上手っていうか・・」俺は身体を起こして、ナルミさんの目を見て言った。
「正直に言いましょうか?」
「え・・うん・・」
「ナルミさんの知らない人となんて、まったくこういうことはしていません。絶対していません。信じてくれませんか?」ナルミさんは笑って、ううん、よく考えたら私が森君にこんなこと言えないよね、ごめんね、でもありがとう、といってキスをしてくれた。
それをきっかけに俺はもう一度彼女の体にのしかかった。
月曜日に出社すると、ナルミさんは髪を切っていた。
俺は少し驚いたが先輩はもっと驚いたようだった。
二人で取引先を回った後、喫茶店に入りハンバーグ定食を食べていると、先輩は周りを見回した後、妙に小声で、おい森、あの後なんかあったのか?、と聞いてきた。
「え?いや別になにもありませんが」
「じゃあ、なんで髪切ってるんだ。もしかして俺が余計なことしたから、お前ら気まずくなったのか?」先輩は心配そうに俺の顔を見た。
「いや、大丈夫です。自分も少しびっくりしましたが関係ないと思います。実は、あのあと、俺、I本さんを泊めてしまいました。ベロベロだったんで家まで遅れなかったんです。言いつけを守れずスイマセンでした」俺は頭を下げた。
先輩は、ちっとは我慢せんか、と俺の頭をはたいたが、まあ、それなら良かった。
とコーヒーを飲んで、「ON対決!松井VSニエベス」の記事を読みながら、報知は巨人ばっかりやんけ、とつぶやいた「でも、あれだな」
「はいなんでしょう」
「I本さんはショートにするとますます可愛いな。」
「ハイ」何がハイじゃぼけ、と先輩はまた俺の頭をはたいた後、実はな、俺はI本さんがうちに来た頃からファンやったんや、絶対言うなよ、と記事に目を落としたまま言った。
「だから」先輩は伝票を掴んで立ち上がり、「ちゃんとしろよ。」と言った。
その週末、ナルミさんが彼氏と会って話をするといい、俺は何となく落ち着かない気分で京都の街をぶらぶらしていた。
コンビニ弁当と焼酎を買ってマンションに戻ると、ポストに何やら名刺のような紙が入っていた。
聞いたことのない名前と電話番号が書いてあり、すぐに連絡しろ、と汚い字で書きなぐってあった。
なんだこれ?と思いつつ、少し気味悪かったので机にほおって置き、「金属精錬技術の歴史」を読みながら、少し早いかな、と思いつつ、焼酎を飲み、弁当を食べた。
ナルミさんから何か連絡あるのかな、と思いつつ飲んでいると止まらなくなり、いい感じに酔ってきた。
ふとさっき見たへんな紙が気になり、少し酔った勢いで、書かれてある電話番号を、非通知にしてから携帯で掛けてみた。
あ、俺って気が小さいよなあ。
ワンコールで男が出た。
とげのある声で、はいN、と言った。
少しびびった俺が、あのですね、実は私の家のポストにこの番号が、、といいかけると、お前か、モリか?モリユウタやな?と野太い声がした。
「はい、、そうですけど、、。なんでしょうか?」
「なんでしょうかやと(笑)俺知らんか?Nや、N。
ナルミから聞いてるんやろ?I本ナルミや、お前がハメたおしてる女や」俺は酔いが醒め、もしかして今の彼氏か?何かトラブルでも?と怖くなった。
「すいません、よく分からないんですけど」
「なにゆっとんねんボケ!俺はナルミの前の男や、あいつは勝手に春に別れたつもりらしいけど、俺は別れたつもりはないんや。お前人の彼女になにさらしとんねん」そうか、これは前の彼氏か。
それなら別に引け目を感じることはないよな。
「何で俺のこと知ってるんですか?ナル・・I本さんが何か言いましたか?」
「そんなことどうでもええやろ、お前今どこやねん?家か?京都やろ?大阪まで出て来い」さすがに俺も少し腹が立ってきて、なんでやねん、と言うと、「わかったわかった。じゃ、俺が京都にいったるわ。それとも家まで行った方がええんか?え?」じゃあ出てこいや、と俺は時計を見て、6時に、いや6時半に河原町にこれるか?というと、おう、じゃあ、○×ってとこで待っとけ、俺もそっちは詳しいねん、と男は言い、ええもんみせたるわ、と嫌な笑い方をして電話を切った。
男が指定した喫茶店は、木屋町を少し下がったところにある、薄暗い場所だった。
風俗帰りの客が何人かいるだけで、恐ろしく無愛想なマスターはまずいコーヒーを出すと、カウンターで常連らしいおっさんと競馬の話をしていた。
カラン、とドアがあき、前にナルミさんの家で見た写真の男が現れた。
男は店内を見回して、マスターに、ビールくれや、といい、俺を見つけてにやっと笑いながら前に座った。
「すぐわかったわ、報告書の写真と同じ服やんけ、お前服持ってへんのか?」といい、中瓶を手酌でコップに入れ、飲み干した。
「報告書?」おお、と男はいい、書類袋みたいなものから何枚かの紙を取り出すと、「モリユウタ、K大工学部卒業、25歳、○○社京都支社勤務、住所は左京区・・」俺は驚いて、ちょっと、何ですかそれ、と紙を取り上げようとした。
男は俺の手を払い、お前探偵雇うのいくらかかるか知ってるか?5日で20万やぞ、ま、連れの紹介やから半額近くにしてもらったけどな、と言い、ビールを注ぎだした。
「探偵?どういうことですか?あんたが俺を?」男は以外に小柄な身体を乗り出して、俺の顔に眉毛の薄い顔を近づけて、人の女をハメてる奴を調べて何がおかしいんや、と毒づいた。
「人の女って・・・。I本さんはあんたとは別れたんだろ?それに、俺とI本さんはまだ付き合ってるわけじゃない」ほおほお、と男はいい、それもわかっとる、ただ、あいつは今の男とは別れるゆうとった、もっと優しくてしっかりした男とちゃんとつきあうゆうとったわ、と舌で唇を舐めながら話した。
「なる・・I本さんと連絡取ってるんですか?」
「あいつ、、電話してもすぐ切りよる。しゃあないからちょっと前に家まで行って死ぬほどクラクション鳴らしたったんや、ほんだら会社の人間ゆうやないか、今のしょぼい男やったら、俺のところにもどってきよるやろ、とおもっとたが、お前とこみたいなええ会社の奴やったらちょっとまずいしな。あの女も今更収まろうなんてこと考えよったかって思ってな。」男は言葉を切って、おっさん、ビールもう一本や、といい、お前も飲むけ?と聞いてきた。
俺は首を横にふり黙っていた。
「あいつ、どんだけ脅してもお前の名前も家もいいよらへん、それで調べさせてもらったんや、あいつの素行調査ってわけやな。ほんだら・・」と男は中指をこぶしから出して、ニヤニヤと笑いながら俺に突き出した。
「一週間もたたんうちに、お前の家にしけこんどんのや、おさかんやのー」男は二本目のビールをコップに継ぎ足した。
「俺とI本さんがどうしようと、あんたには関係ないでしょ?彼女は別れたって言ってるんだから。あんたがやってることは、いわゆるストーカーじゃないか」俺は男を睨んで言った。
「あんた、、法律出来たの知ってるんですか?捕まりますよ?」男は俺を睨んだ。
カタギの目じゃない、百貨店関係にこんな男が勤めれるのか?「ナルミは俺のことなんていってた?ん?」
「百貨店に勤めていて、乱暴だって、、。あんた殴るんだろ?」男は薄笑いで、百貨店ねえ、ま、間違ってるわけやないけど、、言うと、胸のポケットから何やらバッチを出して俺に見せた。
「わかるかこれ?△△会や、俺はこのバッチをどう使ってもええって言われてるんやで。法律やなんやってしょーもないこと言ったら、お前のマンション、俺らの仲間の店の商品で生臭くしてまうど、わかるか?」俺は何となく、Nの生業がわかってきたが、何を言っていいかわからず黙って睨んでいた。
「どうしろっていうんですか」
「別れろ」
「まだ付き合ってもいない」
「じゃあもう会うな」
「断る。あんたに言われる筋合いはない。」男は俺を睨むと、以外に骨あるやんけ、坊っちゃん坊っちゃんした奴やと思っとったけどな、というと、おっさんポン酒くれや、と怒鳴った。
もう帰る、話すことはない、と俺が立ち上がろうとすると、まあ、まてやまてや、といい、俺の腕を掴んだ。
小柄な身体からは想像できない強い力だった。
「あいつええ声出すやろ?ん?俺の女になる前はしょぼい男のチ○ポしか入れてなかったみたいやが、俺がだいぶ仕込んだからな」
「知らん」
「まあ怒るなや。俺があいつと知りおうたのは、まだあいつが短大の頃や。あいつの高校の連れと俺の連れが付きあっとってな、まあ、8人くらいで飲み会する、合コンみたいな感じや」合コン・・こいつの口からそんなセリフが出るか?「そのときに一目ぼれや。ええ女やしな。でもあいつはそん時彼氏がいよったんや。ああみえて男切らせへんやっちゃからのお」
「聞きたくない」
「まあええやんけ、ほんでな、俺が何回も何回も誘ったのに全部断りよった。それがやな、なんかええ会社はいったと思ったら、向こうから電話してきよったんや。」俺はそっぽをむいて目の前の麻雀ゲームの画面を見ていた。
「Nさんドライブいかへん?ゆうてな(笑)話聞いたら男とうまくいってへんらしいやんけ、その日に即ハメ、どや?お前もそうやったんちゃうか?」俺は黙っていた。
情けないことに、この男の話をもっと聞きたくなっていた。
「3年や3年、もう死ぬほどオメコしたで。あいつも上手になりよってな。ん?ええ反応するやろ?潮まで吹きよるしな、ぜーんぶ俺がしこんだんや、感謝せんかい」俺は目の前のコーヒーを飲もうとしたがカラだった。
男は勝手にコップを頼み、俺の前において、ビールを注いだ。
「まあ飲めや。賢い学校でとっても酒くらい飲めるやろ?」といい、自分はそのまま出されたカップ酒をぐびっと飲んだ。
「あいつチョーセンやぞ」え?と俺が視線をあげると、やっぱり知らんかったんか、あいつの死んだ親父はチョーセンや、オカンは○○やしな、お前何にも知らんやんけ、といい、タバコの灰をテーブルに直接落とした。
「あいつの友達知ってるか?チョーセンばっかりやぞ、お前みたいなボンボンが責任取れるんか?え?」俺はかなりショックだったが、表情を変えないように努力して、そんなことは関係ない、そういう言い方をするあんたの方がおかしい、と言った。
格好ええのお、と男はいい、バッグからテープを取り出し俺の方に投げた。
「あいつとのハメ撮りや、それを見てからよーく考えろや」といい、おっさん勘定はこのにーちゃんやぞ、といい立ち上がった。
「それを見てからよく考えろや。あいつはお前なんかとつきあうような女ちゃうんや。ボンボンはボンボンの世界でやっとけや、ボケ」というと、店から出て行った。
マンションに帰ると、何件も留守電が入っていた。
全部ナルミさんからだった。
男と話しているときにも何回か携帯がかかっていたが、俺は出る勇気がなかった。
俺は電話の着信音を0にし、携帯を切った。
机の上にビデオがある。
これは絶対見てはいけない。
そのまま捨ててしまおう。
あの男がナルミさんに何を言っても、俺は知らないと言い張ろう、と俺は思った。
寝てしまおう、、おれは焼酎を急ピッチで飲み、布団に包まった。
二時間後、俺は男から渡されたビデオをデッキに入れ再生した。
画面が粗い上にカメラがぶれて、おまけに暗い。
始めは何が写っているのかわからなかった。
なんやこれ、ササの奴ヤスモン渡しよった、という男の声と、画面の外から、ちょっと、何よそれ?やめてや、という声が聞こえる。
ナルミさんの声だ。
ラブホテルの部屋だろうか、テレビの音もうるさい。
男がカメラを手に持ったようで、画面に下着姿のナルミさんが映った。
今よりだいぶ髪が長い。
I本ナルミ、本名リ・ナルミ、今からヤラれるところです。
男のナレーションが入る。
ふざけんといて!ちょっと、とナルミさんがカメラを奪おうとするが、男はナルミさんのほっぺたを掴んで、黙っとけ、といいベッドに押さえつけた。
ホンマにいややねん、やめてや・・と顔を撮られるのを避けようと、必死で横を向くナルミさん、いきなり画面が明るくざらついたものになった。
このスイッチか、と男の声が入る。
片手でビデオを持っているのに、力が強いのだろうか、夏美さんは逃げれないようだ。
男はおそらくナルミさんに馬乗りになっていて、ブラジャーを剥ぎ取り、胸を揉む。
やめてっていってるやろ!!殺すぞ!聞いたことのないトーンでナルミさんが叫ぶ。
男はうるさいんじゃ、と言うとナルミさんを殴った。
ナルミさんが鼻をすすって泣き出した。
もうやめよう、ビデオを止めろ、俺は自分に言い聞かせたが、リモコンを握り締めたまま動けない。
男はナルミさんの脚の間を撮り始めた。
これがナルミのオメコです・・。
つかいこまれています・・。
チ○ポを今から入れます・・黙れ。
俺は画面に向かってつぶやいた。
男は自分のモノを移し始めた。
見たこともない出っ張りが、何個もの括れの部分に埋め込んである。
こいつ、、なんやねん・・。
画面は男のモノがナルミさんの中に入っていくところを移し続けた。
ナルミさんのすすりなく声が薄く聞こえてくる。
男は膝立ちになったようで、ナルミさんの体が画面に映る。
男が動くたびに画面が揺れ酔いそうになる。
ナルミさん啜り泣きが、段々聞き覚えのある甘い声に変わってきた。
よがっております・・綺麗な顔をしてますが、ナルミはオメコ大好きです・・男の声が入る。
動きが激しくなり、画面が激しく揺れ、ナルミさんの声が高くなる。
男はうめくと、モノを抜いて、ナルミさんの顔にかけ、むりやり口に汚いものを突っ込んだ。
画面が途切れ、今度は違う場所になった。
作業着のようなものがちらりと移り、車やバイクの雑誌が時々見える。
こいつの部屋だろうか。
カメラがぐるぐる部屋をまわったあと、下を向く。
ナルミさん顔が映った。
俺も見覚えのある角度からのナルミさんの顔だった。
男はたっているのだろう、ナルミさんは目をつぶって膝まづき、男のモノをぽっちゃりとした唇に咥えこんでいる。
ナルミでーす、京都の○○社で受付をしてまーす、コウジのチンポが大好きでーすと頭の悪そうな声が入る。
ナルミさんは動きを止め、やっぱりこんなん嫌や、もう帰る、と怒鳴る。
カメラが転がり横になって、ガタゴト音がする。
男の下半身が写り、ナルミさんの脚が見える、蹴り上げてるようだ。
いうとおりせんかい!嫌やっていってるやろ!キチガイ!うるさいボケ!と怒号が飛び交い、男の足がちらちらと画面に映る。
再び始めと同じ画面になる。
ナルミさんは泣きながら男のモノを咥えて頭を動かしている。
これは、、制服やんか、、受付の・・・ナルミさんは、受付の制服のまま、男のモノを咥えて頭を動かしている。
暫くすると男はナルミさんの顔を片手で掴み、激しく腰を振った。
ナルミさんのうめき声が聞こえる。
うう、、と男がうめくと動きを止め、ナルミさんは激しく咳き込みながら男が口に出したものを床に吐き出した。
のめやアホ・・声が入っている男はバックでナルミさんを責めている。
水着の跡がよく分かる。
ほりゃ、うりゃ、と身体の割りに太い腕でナルミさんの腰を掴んだり、お尻を叩いたり、髪を掴んで顔を起こしたりしている。
ナルミさんは時折高い声を上げ、嫌がっているようにはどうしても見えない。
そのまま中に出すで・・アホ、やめてや・・お前俺が連れに頼んでもらったピル飲んでるやろ?・・・・でもいやや・・生がええんやろ?お・あ?男は腰を激しく打ちつけ、そのままうめいた。
リモコンを握り締めた手が汗まみれになった。
画面がいきなり変わり、ダウンタウンが写った。
こいつ、、黒板テープにダビングしてるのかよ・・・。
俺はビデオを繰り返し繰り返し見た。
一睡もできず朝になっていた。