クッキー缶の中にあったビデオテープ
2018/04/13
妻の留守中に、ふと昔の写真を見たくなり、当てずっぽで、ここら辺かなとクローゼットルームのタンスの奥を探していた。
そして、写真などが入れてある見覚えのある箱を見つけた。
その通り中には、整理されていない写真が撮影の時期別に、写真サイズの小さなポリ袋に細かくまとめられてあった。
いくつかポリ袋を物色し、目的の写真を見つけて満足していると、さっき開けた箱の下に、もう一つ黒い紙袋に包まれたクッキー詰め合わせギフトの『缶箱』があるのに気が付いた。
ちょっとした好奇心に中を開けて見ると、1から10までの番号がラベルされたVHSタイプのビデオテープが10本入っていた。
すべては、このビデオテープを偶然に発見してしまった事から始まる。
<1本目>
このビデオって、昔俺が持っていたエロビデオかなんかかな?
だとすると裕美子の奴に、結婚前にこんなビデオ見て、センズリばっかしてた事バレたかな。
やばいな、確か俺が持っていたのって、当時は真面目ぶってたけど、エロエロな陵辱系とかだったよな。
アイツに軽蔑されそうなの一杯持ってたんだよなー。
これがそれだったら相当キツイ。
俺の変態趣味、知ってて黙ってたって事になるのかー。
まあー仕方ないけど、今日は当分、裕美子の奴は帰ってこない予定だし、この際こっそり処分しておこうかな。
あ、でもまず、ちょっとだけ鑑賞してからだな。
なんだか・・・、少し楽しみだな。
さーて、じゃあー、早速。
“再生”っと。
ギシッー、ガタン、ガガガガガガ、ジジジジジジ・・・。
ん、んんーと、映った映った。
「・・・じゃあホントすいませんが、よろしくお願いしますね。もう裕美子さんしか頼める人いないんです。僕達を助けると思って・・・」
あ、え、何?裕美子って?
妻と同じ名前だ。
「うちのフィットネスクラブでは、毎年女性会員さんをモデルにしてビデオコンクールがあって、各店から絶対に一人は出さないダメなんです。実際、会員さんへは当たってはみたものの、全員に断られちゃって。会員さんでしょ、あまり無理には言えないし。こういう事って、僕達みたいな若手のインストラクター社員が押しつけられて、応募出来ないなんて事になった場合、僕達の責任にされて、会員さんとのコミニュケーション不足とか言われて、社員査定0にされちゃうんです。査定が上がらないとプログラムクラスとかメイン担当させてもらえないし、永久に雑用係になっちゃうんですよねー。だ、だからホント困っているんです。なあ、おい、田中!お前からも、ちゃんとお願いしろよ」
「あ、はい。僕は今年入ったばかりで、よく解らないんですけど、飯田さんの言うように、大変な事になってしまうらしいんです。僕からも、この通り・・・お願いします」
なんなんだ、このビデオ?
フィットネスクラブって何?
「あのー、なんだか恥ずかしいわ、私なんてダメだって。もう30のおばさんだし、結婚だってして子供もいるのよ。無理よ、絶対無理だわ。あー、田中君が持ってるビデオカメラ、赤ランプ点いてるー。やだっ、もう撮ってるの?やめてよ、恥ずかしいから」
あ、あ、あ、・・・裕美子!!!
なんでお前が・・・?
このビデオって一体何!
画面の右下にカウンターがあるぞ。
え、何、これって、3年前に、撮影されたもの・・・。
そう、フィットネスと言えば・・・たしか、裕美子が子供の小学校入学を機に事務のパートに入った、あのスポーツクラブの事なのか?
たしか、あれって3年前くらいだったような。
「大丈夫です!僕が保証します。裕美子さん綺麗だし、スタイルだって、ここに通ってくる女性会員の誰より、いいじゃないですか!絶対大丈夫です。おい、田中、黙ってないでお前も何か言えって」
「ええ、ホントにホント、北川さんは素敵です。綺麗です。お付き合いしたいくらいです」
なんだと、この野郎!
さっきから目、口唇、首すじ、とかアップで撮りすぎだろ!
おーおい、今度は、胸、脚ばっか撮りやがって!
「た、田中、ばか野郎!人妻なんだぞ、裕美子さんは!そういう言い方はマズイだろ」
そうだ、そうだ!
俺より先に、飯田とかいう奴がツッコンだ。
この田中って若造、人の女房と付き合いたいとか、ふざけんなよ!
おい、裕美子、こんな話、絶対断われ!
「クスッ」
裕美子、お前何笑ってんだよ。
まさか・・・。
「本当に面白い子、達よね。しょうがないわね、わかったわ、でも、ちゃんと綺麗に撮ってよね。あと、絶対に主人には内緒にしたいから、撮影したものはコンクール以外には絶対使わないでよ。約束だからね」
裕美子、お前馬鹿か!
どんなの撮るか知らないが、そんなの何に使われるか解ったもんじゃないだろ。
現に今、俺が見る事になってんだぞ。
「あ、ありがとうございます。だから裕美子さん大好きです!ホント感謝します、よろしくお願いします。おい、田中!だからお前も、ちゃんとお礼しろって」
「は、はい。北川さん、どうも、ありがとうございます。さっきの笑顔、とっても素敵でした。ちゃんと綺麗に撮れてますよ」
てめぇ、さっきから胸とか脚しか撮ってないじゃないか!
こいつら絶対怪しい。
「よーし、やるからには、おばさん頑張っちゃおうかなぁー。二人とも、後で何かご馳走してよね。高いわよー」
頑張るって、何頑張るんだよ。
まったく。
「あ、はい、もう何でもご馳走させてもらいます!」
何でもだと、まさか大事な女房に、イカ臭いチンポなんか、ご馳走するんじゃないだろうな!
エロビデオの見過ぎかな、俺は。
そ、そ、そんな事まではあるわけないか。
「じゃあ、クラブ休館日の月曜日、午後1時に来ればいいのよね。わかったから安心しなさい」
ガガガガガガ、ジジジジジジジ・・・。
あれ、終わり?
おいおい、この後どうなったんだよ。
ちゃんと、映ってるんだろうな。
ふざけんなよなー。
早送りだ、早送り!
ジジジジジ、ジジジジジ、ジジジジジ、ジジジジジ・・・。
ん、あ、よしよし、映ったぞ!
“再生”っと!
ガガガガガガ、ジジジジジジ・・・。
あ、こいつ、飯田とかいう奴だな。
すげぇーイケメンじゃないか。
「・・・えー、テレビの前でチンチン出して準備中の諸君!おまたせー。あ、そうだ、それから将来、裕美子の間抜けな旦那さんも見る事があるかも知れないから、挨拶しておこうかな、どーも、どーも、へへへ。旦那さん見てる?ははは」
何、何・・・おい、裕美子の間抜けな旦那だと!お前達ー!
「えーと、今回の“生け贄ちゃん”は待望の人妻さんです。イエーイ!ちょっとだけ説明しますね。この人妻さんは、今までの“生け贄ちゃん”と比べても最高に美人で、スタイルも抜群、おっぱいもデカいよー。子供は小学生になる男の子がいるらしいけど、そうは全然見えません。結婚前の男性経験から結婚後の旦那以外とのSEXまで、みーんな暴露させますのでお楽しみに。いつものように俺と田中で、徹底的に清楚な女のベールを剥がしていきたいと思います。もちろん今回も、お約束、俺と田中の2本のチンポで女体解剖やっちゃいます・・・旦那だって見た事ない、この女の淫らな映像に、チンチン、ビンビン間違いなし、乞うご期待です!じゃあ、ビデオは、そのままでね。はじまり、はじまりー。おっと、えー、間抜けな旦那さん、あんたの奥さん、ゲップが出る程、いただきます、へへへ・・・それじゃ」
なんだと!このガキ、ふざけんな!
やっぱり、こいつらの狙いは、最初から裕美子の身体か!
それにビデオに撮ろうなんて、なんて奴らだ!
裕美子はな、そんな尻軽女じゃないんだよ!
お前達なんかに・・・Hな事なんかさせるかよ。
し・・・かし、しかしだ、この缶箱のビデオの数はどうだ?
これ以外に9本もビデオがあるのは何でだ。
たしか裕美子、まだ、このフィットネスクラブでバイトしてたよな。
『いい人ばかりで楽しい』とか言ってたよな。
この話の事、前に何か相談されたっけ?
ま、まさか・・・。
「・・・はーい、裕美子さーん!こっちこっち。こちらへ来てくださーい」
田中とかいう奴の声がエコー気味に聞こえる。
やけに明るい場所だな。
何処?
ん、な、何だ!あれ裕美子か?
お前、な、なんで水着なんか!
それもビキニ?そんなの着てたら、すぐ脱がされるぞ。
奴らお前の身体が目当てなんだぞ!
畜生、これは3年も前の状況なんだよな。
何を言っても、もう済んでしまっている事!
頼む、裕美子、騙されるな!
それはそうと、そうか、ここ、クラブのプールだな。
「ねぇ、田中くん。こんなの着るなんて聞いてなかったよー、もう!騙したわね、やだー、わたし!ビキニなんて10代の時以来なんだからー。もう、こんなの着る歳じゃないんだからねー」
え、裕美子って、ビキニなんて一度も着た事なかったんじゃ?
恋人時代も、いくら頼んでもダメだったのに・・・。
「すいません。
でも、これもコンクールの決まりで、まあビキニは決まりではないんですけど・・・、でも最初にそれを言うと断られそうで・・・。
でも絶対似合うはずですから・・・真っ赤なビキニ、素敵ですよ!それに、プールサイドでは自然ですし・・・」
何言ってんだ、この野郎!やらしい企みだろーが!
「ここのクラブにこんな水着を着てくる会員女性なんて居ないじゃなーい。いいわけしてもダメだからね。やだっ、もうビデオ、撮ってるの?だめだめー」
そうだ、撮らせんな!裕美子。
「あのー、その腰に巻い…