妻に亡き母の面影を見た父

2017/11/18

別に明日でも良かった。
しかし職場から家まで車で10分。
俺は書類を取りに帰ることを選んだ。
家は実家である。
2年前のリストラに会い、帰ってきたのだ。
住人は俺と妻と5歳の息子、それに定年退職者の父さん。
父さん。
思えば子供の頃から迷惑をかけっぱなしだった。
母は高校の時死んだ。
その後の2年間の浪人。
父さんに倣って市役所を受けたが敗退。
就職浪人も経験した。
しかし30前でリストラ。
そしてこれが一番だろうが、俺のギャンブル癖。
建替えてもらった借金は200万円くらいか。
今だって迷惑をかけている。
卑屈になるのは飽きた。
しかしどうしようもない。
今の再就職先は市役所の臨時採用。
月給は安い。
とても家からは離れられない。
そもそも再就職からして父さんの紹介だ。
そんな俺に残された希望。
それが息子と、そして妻の郁美だ。
郁美との出会いは浪人時代だ。
そのとき彼女は家庭教師。
年齢は同じだった。
可愛らしかった。
俺は虜になった。
なんとか郁美と同じ大学に入った。
粘りに粘りなんとか付き合うことができた。
結婚したのは就職後2年目。
このときが人生で一番楽しかったのかもしれない。
優しく少女のように可愛らしいが芯は強い。
もちろん体の相性もよかった。
布団の中で肌を重ねるだけで、乳房に顔を埋めるだけで、すべてを忘れることができた。
むろん子供が生まれた今も関係は持っている。
深夜、息子を気にしながら肌を重ねるスリル。
父さんが息子を連れ出している間の開放的なプレイ。
郁美なしの生活は考えられなかった。
それを維持するためには自分を変えることができた。
だからギャンブルも控えた。
仕事にも打ち込んだ。
すべては郁美のため。
俺はてらいなくそう言い切ることができた。
遠方でドリルの削岩音がやかましい。
そういえば角で道路工事をしていた。
窓はカーテンが締め切っており、明かりついていなかった。
1階の父さんの部屋には雨戸すら閉めてある。
(誰もいないのか?)
俺はインターフォンを押さず、鍵で中に入った。
書類を持ち、階段を下りる。
と、そのときだ。
妙な気分に襲われた。
家の奥にある父さんの部屋に人の気配がするのだ。
(やっぱり父さんはいるのか?)
実はあまり顔を合わせたくない。
「その年で忘れ物か」と小言を言われるに決まっている。
しかし・・・。
俺は妙な気分を払拭すべく、父さんの部屋に向かった。
まだドリルの音が聞こえる。
いやそれにもまして自分の心臓の爆音がすごい。
父さんの部屋の入り口は引き戸である。
鍵はないが、終始締め切っている。
(あれ?)
俺は引き戸の隙間から光が漏れていることに気がついた。
やっぱりいるのか。
なぜ雨戸を開けないんだ。
俺は扉をノックしようとした。
ふいに、俺は心臓が凍りそうになった。
扉の向こうから男女の声がする。
むろん、父さんと郁美だ。
しかしその声は甘ったるいものだった。
郁美「あああん・・お父様・・ああ・・っあああ」
父「郁美さん・・気持ちいいよ・・うっ・・う」
俺は動けなくなった。
聞き間違いではない。
喘ぎ声、そしてシーツの擦れる音。
何が起きているかは一目瞭然だ。
しかし俺は扉を開けることができなかった。
なぜか凄まじい恐怖が湧く。
後ずさりしながら玄関先に向かう。
そのまま施錠し外に出た。
しかし動けない。
玄関の扉の前で立ち尽くす。
考えることができなかった。
(一体何なのだ?あの状況は)
悪い夢でも見ているようだった。
ドリルの音がまた響いている。
俺はひとり、父さんの部屋にいた。
休日だった。
父さんは市役所時代のOB会、郁美は息子を連れて友人宅に行っている。
やりたくはなかった。
しかし俺は父さんの部屋に隠しカメラを付けた。
本当のところが知りたかった。
かといって白昼、踏み込む勇気もない。
気弱な俺にはこの方法しかなかった。
あの後も生活はなんら変わりはなかった。
俺一人が他所他所しく笑われた。
郁美との夜の交わりは疲労を理由に拒んだ。
とてもそんな気分になれなかった。
隠しカメラは通販で購入した。
そのあまりの小ささと解像度に驚いた。
300時間連続録画の点も魅力だ。
かなり高額であったが、俺はそれを2箇所に設置した。
タンスの上の置物の中と、床柱の溝である。
いずれも位置的には父さんの部屋を見下ろす形だ。
父さんは腰が悪い。
電球の取替えも満足にできない。
高い場所には手が出せない。
ばれる心配はなかった。
部屋を出るとき嫌なものを見た。
見慣れぬ黒い紙袋が戸棚の中にあったのだ。
父さんの部屋には似つかわしくない。
悪いと思いつつも中をみる。
アダルトDVDと強壮ドリンクだった。
性には厳格な父さんだった。
家に持ち込む週刊誌もグラビアは切り捨ててあった。
それがまさか。
DVDのタイトルが目に入る。
『人妻』、『若妻』、『幼妻』・・・。
俺は吐き気をおぼえた。
4日ほど経った。
その日俺は有給を取った。
駅前の個室ネットカフェに行く。
PCと録画したマザーブースをUSBケーブルで繋ぐ。
取り溜めた映像を確認するのだ。
とても家では見る気になれなかった。
映像に何も映っていないことを願った。
(あれは悪い夢、白日夢の類だ)
そう信じたかった。
1日目の映像である。
郁美は父さんの肩を揉んでいた。
それはどこにでもある日常だった。
だが次の瞬間、俺は目を見開いた。
郁美はおもむろにブラウスを脱ぎだしたのだ。
形の良い見慣れた乳房が露わになる。
ブラジャーは着けていなかったようだ。
そしてそのまま父さんの背中に抱きつき擦りつける。
会話が聞こえる。
父「こら・・郁美さん、悪戯はおよしなさい」
郁美「ふふ・・だってお父さまに喜んでいただきたくて。思い出しますわね。初めての日もこんな感じでしたね」
父「そうでしたな。覚えてるのかな?」
郁美「忘れるものですか。主人のことを叱って頂いて、それでも私と子供のためにお金を準備してくれて」
父「いや・・懐かしい。そんなこともありましたな」
郁美「あん・・それなのに主人があんなことを言って。私は申し訳なくて謝りにお部屋に伺ったんですよね。そうしたらお父様、笑顔でいらっしゃって」
父さんと郁美はここで向かい合った。
父さんの手は郁美の髪を撫でている。
父「郁美さんにはなんら瑕疵はありません。素晴らしいお嫁さんだと思っていますよ。すべては息子の責任ですよ。私が怒りを覚えるのはそこです。こんな素晴らしい女性を苦しませて・・でしたっけ?はは・・我ながら調子の外れたことを言ったものです」
郁美は父さんに寄り添った。
郁美「お父様は本当にお優しかった。でもその優しさが私には辛くて。なにも報いることが出来ないのですもの。出来る事といえば、こんな事だけ」
父さんは郁美の肩を抱き締めた。
父「私と郁美さんは日々こんな過ちを繰り返しています。息子にはとても顔向けできない。でも私はこんな日々がとても愛おしい。ずっと続いて欲しいと思います」
父さんの言葉に郁美は満面の笑みを浮かべる。
俺が長らく見ていないあまりに可愛らしい笑顔だ。
郁美「お父様、好き・・」
2人は重なりあった。
SEXは郁美が主体だった。
細々とした父さんの体に舌を這わせ奉仕している。
細長く老いたペニスも同様だ。
裏筋まで舐め上げている。
父さんはたまに手を伸ばし、郁美の胸や腰を愛撫した。
大したものではない。
しかし郁美は満足げに喘いだ。
挿入も短かった。
郁美がゆっくりペニスに腰を下ろす。
そのまま父さんのペニスを膣に咥え込む。
ピストンは緩慢であった。
父さんの呼吸に合わせている。
しかし郁美の喘ぎ声は艶やかだった。
演技ではない。
心から感じているのだ。
父さんが軽く呻く。
絶頂に達したのだ。
郁美は腰を下ろし、ペニスに手を伸ばした。
精液処理にティシュは使わなかった。
郁美は唾液を口に溜め、丹念に舐め清め始めたのだ。
2日目の映像である。
父さんと郁美は一緒に部屋に入ってきた。
2人は手を繋いでいる。
父さんは腰に、郁美は胸から下へバスタオルを巻いていた。
それまでに風呂場で睦み合っていたのだろう。
父さんはおもむろに自室のTVの前に座った。
郁美は濡れた髪を撫であげながら待っている。
程なくして部屋中に女性の喘ぎ声がこだまする。
郁美「ふふ・・今日は新しいDVDですか?」
父「うむ・・一昨日購入しましてな。いや・・一緒にどうですか?」
郁美「お供しますわ。良い勉強になりますもの。この女優さん、キレイ。ふふ・・嫉妬してしまいます」
父「いや・・郁美さんの方がずっと美しいですよ」
郁美「まぁ・・嬉しい。お父様がそんなこというと信じちゃいますよ」
モニターには男女の絡みが写る。
熟した美形の女性が2つのペニスを弄んでいる。
その画面前で、父さんと郁美は裸になった。
郁美は父さんのペニスに、父さんは郁美の股に手を伸ばす。
相互オナニーだ。
郁美「はぁあん・・気持ちいい・・クリトリスが大きくなってます。もうお父さんのせいですよ。さっ、指をお入れになって」
父「うむ・・そうか・・郁美さんの手、気持ちいいぞ・・ああ」

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