高慢な女の上司(13)
2017/11/10
「まさか・・・って、ああ、もちろん、サービスの方に部屋の中まで運んでもらいますよ」 「よかったですね、ご開帳です。やっとその姿になった甲斐があるというもんですよ」 「驚くだろうなボーイさん、それとも喜ぶかな?、チェックアウトの頃にはホテル従業員全員の噂になってたりなてこともあるかもしれませんね」 僕は楽しそうに言いますが、彼女のほうはそれどころではないようです。
「まさか本気で言っているんじゃないでしょうね」 「こんな格好のまま、本当にホテルの従業員に見せるつもり?」 「そんなことできるわけないじゃない。大変なことになるわよ」 彼女のほうは否が応でも、単なる僕の脅しだと思い込みたいようです。
「なんでですか?本気に決まってるじゃないですか」 「大変なことになんかなりませんよ、相手は接客業のプロですからね、パブリックスペースならともかく、客が部屋でどんな変態的なプレイを していようと騒いだり文句言ったりはしませんね、賭けてもいいですよ」 「なんなら助けを求めてもいいんですよ、さすがに助けを求めれば大騒ぎになるかもしれませんねえ」 「警察も来るでしょうし、貴方の望みどおり、たくさんの人にその姿を見てもらえますよ」 「でも貴方が後から部屋に来たのは見てる人がいると思うし、暴力の跡もないから、合意だと僕が主張したらどうかなあ、 そんな手枷足枷を合意でもなけりゃ簡単につけられるものじゃありませんよ」 「いつも楽しんでる変態プレイがいきすぎたと主張したら、犯罪になるかなあ、実際にこれは合意で始めたんじゃなかったでしたっけ?」 「法廷にでるようなハメになったとしても、僕のほうが有利だと思うなあ」 リーダーは僕の言葉を怒りに燃える目つきで聞いていましたが、決意を固めたようでした。
「本当にボーイに見せる気なら、私も本気で助けを求めるわ、これ以上、君のいいなりになんて・・」 「そうですか、どうも本気のようですね、それは楽しみですねえ、それじゃあ大騒ぎだ。」 僕はそう言いながら、彼女をほうっておいてパソコンの編集にかかります。
こんどはちょっと時間がかかりましたが、ルームサービスなんて、すぐには来ないものです。
「さて、Sさん、本気で助けを求める気のようですから、どうしてこんな事になったのか、二人でもう一度おさらいをしてみましょうね」 そう言って僕は、また彼女の目の前でパソコンの画像を再生しました。
「お願いします、うまく説明できないのでスカートをまくってパンティーを見てください」 スカートをまくりあげてパンツ丸出しの画像にかぶさっている彼女のセリフです。
「お○んこよ、Sのお○んこを見てほしいんです」 ・・・「お願いです、パンティーを脱がせて、Sのお○んこを見てください」 今度の画像は陰毛も、おっぱいも丸出しです。
「いや~~ん、いじわる~、ああ~ん、はやく、はやくいれて、ふう~ん」 「ひい~っ、おねがい、Sは淫乱なの、はやくち○ぽをいれて」 「ち○ぽよ、ち○ぽをいれて、あああああん、はやくうううう」 これは強烈です、自分でまんぐり返しに大きく開いた両脚を両手で固定して男を誘っている画像です。
そしてその画像に盛大な男女の絡みの声が重なっていきます。
「あひい~っ、ひいっ、ひいっ、ひいっ、ひいっ、ひいいいいいいいいい」 「うっ、うっ、うっ、うっ、うあああああああああああ~~~~」 最後は今さっき撮ったばかりの、拘束具での大股開きの画像と、立ちバックのときの彼女のセリフの合成です。
「○○君もこういうの好きなの、ああっ、そこいい、あっ、あっ」 まあ最後のは画像とセリフが別々のものなので、ちょっとインチキかもしれませんが、目的のためには十分でしょう。
彼女の細淵メガネの奥の瞳を覗き込みながら僕は言いました。
「さあ判定が楽しみですね、合意でしょうか? レイプでしょうか?」 「変態プレイを楽しんでたくせに、痴話喧嘩のはてに、冤罪でっちあげたと思われるんじゃないかな」 「皆さんに検証してもらいましょうね」 「そんなことする気ないくせに・・・」 つぶやきながらも彼女の肩ががっくりと落ちているのは、今や明らかでした。
「本当に見せる気なの?」 今度は怒りにまかせた口調ではなく、本当に不安そうな口調でした。
「あんたのその姿をボーイにですか? それともみんなにパソコンの証拠写真をかな?」 僕のからかうよう言葉には答えず、Sさんはじっと押し黙り、観念するように唇を噛んでいます。
どうやら今回の軍配は僕のほうにあがったようでした。
ルームサービスが到着するのには、それからまだ15分ほどかかりました。
彼女にとっては、長くつらい待ち時間であると同時に、決して訪れてほしくない瞬間のようでした。
「ピンポン」 高級ホテルには似つかわしくないアパートの玄関のようなチャイムが鳴りました。
さて、いよいよ見学者の登場というわけです。
ベツドの上のキャリアの女上司の顔色は見る間に蒼白になり、肩のあたりからガタガタと震えだしました。
「お願い、許して・・」 僕は彼女の懇願を無視して、ドアへと歩きます。
覗き穴からドアの外を確認すると、間違いなくルームサービスでした。
ドアのチェーンとロックをはずしてルームサービスを迎え入れます。
ルームサービスを運んできたのは、ボーイではなく若い女性のウエイトレスでした。
「シャンパンとサンドイッチをお持ちしました、ご注文に間違えはありませんでしょうか?」 まだ、Sリーダーの、助けを求めての叫びは気配もありません。
軟禁されていたと主張するのであれば、ドアを開けたとたんに叫ぶのでなくては信憑性がありません。
予想どおりでしたが、第一ラウンドは僕の勝ちです。
「ええ、これでいいです」 「それじゃあ、部屋の中まで運んでください」 特に言わなくても、ウエイトレスは部屋の中までワゴンを押して入りそうでしたが、わざわざ大きな声で僕は、その若いウエイトレスに言いました。
入口のドアの左手はバスルームになっており、ドアから部屋までは1mほどの幅の通路のようになっていて、 通路を抜けたところの左手がベッドになっています。
しかもSさんはベッドの一番、手前奥に置かれていますから、部屋の中ほどまで進まなければウエイトレスからSリーダーの姿は見えません。
「あのテーブルの脇のあたりに置いてください」 「かしこまりました、テーブルの脇ですね」 僕の言葉に、ウエイトレスは丁寧にこたえてワゴンに手わかけます。
ワゴンを押す、それほど大きくもないタイヤの音が部屋中にガラガラと響きます。
「いや~~、だめ~、お願い、来ないで、そこでいいでしょ」 彼女の発声は救助を求める叫びではなく、ウエイトレスの入室を拒否する叫びでした。
見えないところからの突然のSリーダーの叫び声にウエイトレスがきょとんとした顔でこちらを見ます。
僕は彼女の悲鳴などなかったことのように、きょとんとしているサービスの女性に話しかけます。
「ああ気にしないで、そこまで運んでください」 「???はい」怪訝そうにしながらもウエイトレスは再度ワゴンを転がします。
「だめ~っ、来ないでって言ったでしょ、来ないでよ、服着てないの!!!」 今度は絶叫にも近い大きな制止の声でした。
「ああごめん、そこでいいや、後は自分で運ぶから、同性だからいいかと思ったんだけどね」 「ちょっとお楽しみ中だったんでね、ほら、なんていうか」 僕が意味ありげにウインクすると。
それには応えずサービスの女性は言いました。
「それではお願いいたします、終わりましたらワゴンごとドアの外へとお出しいただくようにお願いいたします、 それと、申し訳ございませんが、こちらにサインをいただけますでしょうか?」 部屋付けのレシートを出してサインを求めました。
僕がサインをするのを待ちながら、下を向きながらも若い彼女がクスッと小さく笑っているのを僕は見逃しませんでした。
さて、さぞ怒っているだろうとおもいながら、部屋の中へワゴンを運んでいくと、僕の予想とは違ってリーダーは疲れ果てたように ガックリと頭をたれていました。
僕はそんな彼女の様子にも良心の呵責を感じることはありません。
良心の呵責を感じるには、普段の彼女の立ち居振る舞いは、目に余るというより、 僕たち契約社員の人権を無視しているというのに近い酷さだったからです。
ざまあみろという気持ちでした。
それはそうと、さすがに拘束具に固定された窮屈そうなその姿勢でずっといるのは辛そうな感じに見えました。
そろそろ外してやろうかな?などと考えながら囚人状態のSリーダーに話しかけます。
「ボーイじゃなくて、女の子だったから、そんなに怯えなくても平気だったのに」 「さて、せっかくルームサービスも来たから、一緒に乾杯でもしてサンドイッチでもつまもうか」 「といっても、そのすけべえな格好じゃ、手も動かせないんだね」 リーダーは力のない声で答えます。
「もういいでしょ」 「本気でさらし者にするつもりだったんだね、そこまでされるほど私ひどいことした?」 「お願いほどいてよ、私にどうしろっていうの」 もうかれてしまったのではないかと思っていたのに、大粒の涙をボロボロ流しながらの哀願でした。
やっとしおらしくなりました。
しめしめ、やっと僕の思い通りの展開です。
ここで初めて、彼女が僕に従うべき本当の命令をすることにしました。
「そこまで酷いこと? お前は本当にわかってないんだな、俺が何度辞めようと思ったことか」 「自分が俺たちに対して接してきた、やり方をもう一度よ~く思い出してみろよ」 「俺の立場で、やっと見つけた良い就職口を失うことの重さを考えて…