母は家庭教師

2019/10/10

高校受験を真剣に考えるようになって、頭の良かった母は、家庭教師代わりに僕に個人指導。
わからないところを訊ねると、後ろに立って丁寧に教えてくれる。
柔らかいおっぱいが背中に当たっても、彼女は平気な顔。
当たり前といえば当たり前だけど、おかげで僕は勉強になんか集中できなかった。
隣に座りながら勉強を教えてもらい、わからないところを鉛筆で指していくと、ぐいっと身を乗り出してきて、参考書の文字を目で追っていく。
開いた胸元から、ブラジャーがわずかに見えて、それが見たくて何度も、参考書に線を引いた。
落とした消しゴムを探す振りをして、スカートの中をのぞいていたら、しっかりとばれて、頭をコツンとやられる。
「減るもんじゃないんだから、見たっていいじゃん!」唇を尖らせたら、その唇を思いっきりつねられた。
さすがに外では気がひけるらしく、そんな姿は見たこともないけれど、家の中では、いつだってミニスカート姿。
母曰わく、「可愛いんだから、いいじゃない。」確かにまだ若くて、十分可愛いんだから、別に若ぶらなくてもいいと思うけれど、彼女は自分の容姿に自信があるから、老けてみられるのをひどく嫌う。
童顔の母は、とてつもなく可愛くて、それがさらに可愛くなってくれるんだから、僕としては文句もない。
けれど、見てください、と言わんばかりにそんな短いスカートを穿いてるんだから、少しくらい見せてくれたって言いじゃん。
それが、僕の主張だった。
なんだかんだ言っても僕が可愛いらしくて、勉強だけはみてくれる。
どうせだったら違う勉強もみてもらいたいんだけど。
さすがに口にすることはできなかったから、その代わり態度で示してやった。
真剣に悩んだ振りをして、ノートを鉛筆で叩いていると、母が身を乗り出してくる。
顔が目の前まで近づいたところで、おもむろにキスをする。
ちょっと狙いがはずれて、ほっぺたに近かったけど、取りあえず意思表示完了。
母は、あきれた顔で僕を見ていたけれど、怒って立ち上がるわけでもなく、睨みつけているだけ。
「今度したら、お父さんに言いつけるからね。」愁傷にうなずいたけれど、そんなこと言えるはずがない。
「ここ、わかんないんだけど。」再び神妙な顔をしながら訊ねたら、また身を乗り出して顔を近づけてくる。
この人、学習能力がないのかな、と思ったら、ちょっとおかしかった。
今度は、しっかりと狙いを定めて、唇をゲットした。
すごいあきれた顔と、大きなため息。
「勉強する気あるの?」あるよ。
違う勉強だけれど。
もう、しないって固い約束をして、勉強再開。
それから30分くらいは、おとなしくしてた。
また難問に当たった振りをして参考書を鉛筆で叩いていく。
「どこ?」今度は警戒して、顔を近づけてこなかったけど、ちょっと油断した隙に、また唇を奪いにかかる。
もう、怒る気力もなくなったらしくて、ため息もつかなかった。
「どの問題?」母は、参考書に目を落としているだけで、相手もしてくれない。
なら、いいや、とばかりに、ほっぺや唇の周りにキスをしまくった。
文字が見えないと言わんばかりに、母が手で顔を押してくる。
こちらも負けじと、顔を押しつける。
「彼女いないの?」すごく気の毒そうな母の顔。
いないよ。
自慢ですが、それが何か?全然悪びれた様子のない僕を見て、さすがに母もあきらめたらしかった。
「母さんが、好きなの?」えさを欲しがる子犬のように、大きく首を縦に振ったら、途端に母が悪戯っぽい目になった。
「じゃあ、これが解けたら、キスしてあげる。」思わぬサプライズに、俄然やる気になったのは言うまでもない。
それこそ、脳みそをフル回転させて問題を解いた。
「正解。じゃあ、いいよ。」母が、唇を突き出して目を閉じてくれる。
いや、あらたまってそうされると、すごく恥ずかしいんですけど。
でも、千載一遇のチャンスを棒に振っていいわけがない。
ゆっくりと顔を近づけて、柔らかい唇の感触をじっくりと確かめた。
俄然やる気になったのは脳みそばかりじゃない。
「見て見て!」元気いっぱいに膨らんだ股間を指さしたら、すぐにほっぺたをつねられた。
「変なこと考えるんだったら、もう、してあげないよ。」はい、すいません・・・「じゃあ、問題を一問解くごとに、キスしていい?」
「いいよ。」あっさりとした返事に、それこそ死ぬ気になって、問題を解いていった。
問題を一問解くごとに、母にキスをして、唇を重ねている時間がだんだんと長くなっていく。
何度目かのキスは、もう、唇がはなれなかった。
自然と手が母の胸に伸びて、柔らかなおっぱいを手のひらに包んでも、母は怒らなかった。
服の上からだったけど、絞るようにおっぱいを掴んだら、母の口から切なげな吐息が漏れて耳に聞こえてくる。
脳みそが破裂寸前になって、そのまま胸元から手を差し込もうとしたら、途端にするりと、母の体が逃げていった。
「もう、だめよ。」母は、何事もなかったかのように、体の向きを変えて、ノートに目を落としてしまう。
無理強いを許さない冷たいバリアのようのものがあった。
ほんとうは、そのまま続けたかったけど、妙な圧力に僕は負けていた。
それでも、キスだけは許してくれて、勉強をしてる合間にも、僕は何度も母に唇を重ねていた。
夜も11時を過ぎた頃になって、母が手にしていた参考書を閉じて立ち上がる。
股間のものは、俄然やる気になっていて、そのまま放っておかれたら、気が狂って死んでしまいそうだった。
「ねぇ、手でいいから手伝ってよ。」腕を取って、縋るように頼んだ。
返ってきたのは、母の冷たい目。
「わたしの下着があるでしょ。それで我慢なさい。」しっかり、ばれてた。
「じゃあ、今穿いてるやつ頂戴!」
「ばか!」母は、無情にも背を向けてしまう。
ハァ、と大きな溜息をついていたら、部屋の入り口のところで母が振り返る。
「今度からは、ちゃんと教えてね。きれいな下着穿いてくるから。」母は、そう言って僕の部屋を出て行った。
取りあえず、脈はあるらしい。
僕は、これからの展開に期待しながら、ベッドの下に隠してある母の下着を取り出して、胸一杯に吸い込んだ。
もう、匂いもほとんどしなかったけれど、これからもっと新しい匂いがかげるかもしれないと思ったら、妙に嬉しくなって、自然と笑いが込み上げていた。
喉が渇いて、キッチンで麦茶を飲んでいたら、脱衣所の扉がわずかに開いているのが見えて、中には着替えている母の姿。
別に初めて母の裸を見るわけじゃなかったけれど、なぜかその時だけは、金縛りにあったように目がはなせなかった。
ひどくくびれた背中のライン。
お尻の頂点にわずかに引っかかっているだけのような小さな下着。
おっぱいは、そんなに大きくもなかったけれど、すごく形が良くてきれいなフォルムを描いていた。
何よりも、体がひどく小さく見えて、僕のものにできるかもしれないと、ふっと邪な考えが頭の中をよぎったのはその時。
それからは、寝ても覚めても、母を裸にして組み敷いてる夢ばかり。
僕の中に、淫らな母が棲みついてしまった。
絶対に叶わない夢だとわかっていたけれど、どうしても我慢なんかできなかった。
どうすれば母をその気にさせることができるのか。
僕は、そればかりを考えていた。
お風呂から上がって、部屋に戻った頃には9時になっていた。
もう、そろそろかな、と思って待っていると、下から軽やかに階段を上がってくる足音。
扉が、開かれて待ち望んでいた顔が現れると、たちまち胸の中の不安が消えていく。
今夜も来てくれた。
一日のうちで、何度も母とは顔を合わせている。
家族なんだから、そんなこと当たり前。
でも、この部屋にやってくるときだけは別。
ここで母に勉強を教えてもらう時間は、僕にとってかけがえのないひととき。
母に悪さを企む、スリルと興奮に満ちた時間。
ほっと安堵に、ため息さえ出る。
「きれいなの穿いてきた?」隣に座った母に、すかさず訊ねると、鼻であしらうような仕草。
返事もしてくれずに、昨日言ったことなんか、まったく知らないといった素振り。
「ねぇ、昨日のルールは、今日も継続ね。」とぼけられる前に、こっちから切り出した。
「いいわよ。でも、今夜からはこっちね。」そう言った母は、新しい問題集を僕の前に置いていく。
中を開いて目が点になる。
まったく覚えのないような問題ばかり。
問題の下には括弧書きで有名どころの高校名がずらり。
ちょっと待て、僕の受けるのは名もない平凡な県立なんですけど。
始める前から力尽きた。
「これって、おかしくない?」
「なにが?」
「だって、こんな難しいの試験に出ないでしょ。」
「そんなことわからないわよ。」してやったりの母の表情が、すごく憎らしかった。
そんなに僕が嫌いなわけ?何とか問題を解いて、ご褒美に授かろうとしたけれど、解法が思い浮かばない。
悩んでいる僕を見て、母が丁寧に教えてくれる。
母は、教え方がすごくうまい。
と言うよりも、きれいな声だから、すんなりと耳に入ってきて、僕のふやけた脳みそを活性化してくれる。
この声が、乱れたところを聞きたかった。
ようやく一問目の正解に辿り着いたのは、問題に取りかかってから30分も過ぎた頃。
これじゃ、うまくいっても4回しかキスできないじゃんそんな計算だけは、頭の中で素早く弾いたりする。
もう、一問目からぐったり。
恨めしげな目を母に向けていると、すごく悪戯っぽい目で笑う。
「ご褒美はいいの?」いいわけないじゃん。
すごく欲しかったけど、なんか釈然としなかった。
「ねぇ・・・こんなに難しいの出すんだから、僕も条件上げていい?」
「なあに?」
「次のは、自分でやるから、もしできたらおっぱい見せて。」今日の母の装いは、洒落たブラウスに、チェックのミニスカート。
ブラウスの生地の向こうに、わずかに透けて見えるブラジャーのラインが、たまらなく悩ましく見えてならなかった。
母は、困った顔をして、しばらく思案顔。
「中学生にもなってママのおっぱいが欲しいわけ?」意地悪なことを言って、あきらめさせようとしたんだろけれど、そんなんであきらめるわけがない。
大きくうなずくと、渋々「じゃあ・・・いいわよ。」と言う返事。
持っている限りの知識をフル動員して問題に取りかかった。
「参考書、見てもいい?」
「いいわよ。」
「こっちの参考書見てもいい?」
「いいわよ。」
「答え見てもいい。」
「だめ!」やっぱり、ひっかからなかった。
それでも何とか答えを出して、時計を見てみるとすでに10時過ぎ。
僕ってバカすぎる。
ぐったりと疲れて、机の上に突っ伏した。
母が問題集の回答欄をのぞき込む。
「良くできました。正解。」参考書の助けは借りたけど、何とか自力で障害排除。
そのまま、まんじりともせず母の顔を眺めていると、母も困ったような顔をして困惑気味。
「約束だからね。」ひどく苦労させられて、これでとぼけたりしたら力ずくで、なんて気持ちにもなっていた。
「わかってるわよ・・・。」母が、渋々ブラウスのボタンを外していく。
途中まで外して、ブラジャーのフロントホックに手を掛ける。
薄い水色のブラジャーが、可愛らしい母の顔によく似合っていた。
パチッて音がして、ホックが外される。
僕を見つめながら、小さな溜息をはいた。
すごく恥ずかしそうな顔。
見ているだけで、こっちがたまらない。
「はやく。」
「わかってるわよ。」なかなか踏ん切りがつかないらしく、フロントホックに手を掛けたまま動かない。
ブラウスを大きくはだけた悩ましい姿を見ているだけでも楽しかった。
覚悟を決めたように、母が大きく息を吸い込む。
パッパッと前が開かれて、きれいなおっぱいが見えたのは、ほんの一瞬のこと。
「それは、ないんじゃない?」
「見えたでしょ。」そりゃ、見えたけどさ。
苦労の割りには、少ないご褒美。
母は、いそいそと仕舞いこんでしまう。
ひどくあどけなくて、可愛らしい母だった。
そんな母だったから、力ずくというのを、どうしても最後には僕に躊躇わせた。
僕が描く未来絵図の中で、母はいつも笑っている。
苦しむ姿が見たいわけじゃない。
仕方がないかと、あきらめて、もう一つのご褒美をねだりにいった。
顔を近づけていくと、母が驚いた顔をする。
「なに?」
「もうひとつの方」ああ、と気付いたらしく、母が目を閉じてくれる。
ゆっくりと唇を重ねていった。
すごく柔らかい母の唇。
甘い匂いがたくさん鼻の中に飛び込んでくる。
舌を入れてみたかったけど、やっぱり怖かった。
今は、まだその時期じゃない。
長いキスをして、唇を話すと、目の前に赤い顔。
それを知られたくないように、「じゃあ、次の問題ね。」と、何事もなかったかのように母は振る舞う。
ほんとうに可愛いひとだった。
「今度は、わたしが言うのをやってね。」へっ?問題集をパラパラと捲って、中身を吟味していく。
「じゃあ、これ。」彼女が指さしたところには、見たこともない記号。
おい!これは中学生の問題か?!可愛いなんて思った僕がバカだった。
結局11時を過ぎても、その問題を解けず、時間切れ終了で再試合。
母のしてやったりの表情がひどく恨めしい。
それでも頑張った僕に最後のご褒美。
「がんばったね。」チュッと軽くキスをしてくれて、ミニスカートのポケットから丸めた小さなものを僕にくれる。
広げてみると、可愛らしい下着。
「じゃあね。おやすみ。」母は、軽やかな足取りで部屋を出て行った。
ほとんど進展らしいものもなく、プライベートレッスン二日目終了。
まだまだ道のりは長そ。
でも、収穫はあった。
母のくれた新しいおかずを顔へと当てていく。
鼻を拡げて大きく息を吸い込むと、清潔感あふれる洗剤の香り。
・・・・・・母さん、違うって・・・。
オールド・ボーイ。
韓国の映画。
知る人ぞ知る、悲しくも美しい物語。
デジタル放送で流されたのは、2週間ほど前の金曜の夜。
仕事で父が遅かったり、出張でいなかったりする週末は、カラオケやゲームセンターに僕を連れてって、一緒に遊ぶのが母の楽しみ。
勉強ばかりじゃ、脳みそも腐る。
たまには息抜きだって必要。
だから、その夜も母は、晩の食事を終えると、カラオケに行こうと僕を誘ってくれた。
僕は、なんとしてもこの映画が観たかった。
いや、見せてやりたかった。
渋る母を何とか口説き落として、居間のソファにふたり並びながら、大きなテレビで映画を観た。
母は、映画もすごく好き。
でも、彼女が好むのは、もっぱらメジャーどころの映画ばかり。
さすがに、この映画のタイトルには覚えがなかったよう。
B級映画と思いこみ、初めはつまらなさそうに画面を眺めていたけれど、テンポのいい展開に、そのうちグイグイと惹き込まれていく。
主人公オ・デスとミドの濃厚なラブシーンがくると、気まずそうに立ち上がり、キッチンの中へと消える。
復讐者ウジンの手下の歯を折っていくシーンでは、僕の腕にしがみつき、細い体を震わせていた。
やがて、明らかにされる復讐の真の意味。
そして、オ・デスとミドの関係。
映画が終わったあとも、魂を抜かれたように、母は、しばらくぼんやりとテレビを眺めていた。
「あんなことって、ほんとにあるのかしら?。」あきれたような、大きなため息。
なんだか、釈然としない顔。
ラストに明かされた、衝撃の事実。
きっとそれまでは、言葉として知っているだけで、近親相姦なんて、自分とは縁遠い夢のような世界の出来事でしかなかったに違いない。
15年も人間を監禁する理由にしては、母の中で希薄すぎた。
天真爛漫な母。
彼女の中に、そんな世界は存在しえない。
「以外と、多いんじゃない?。」事もなげに、僕は答えていた。
「そうかしら?」それでも、納得できないような顔。
言葉の意味を知ってても、その世界を知っているとは限らない。
でも、確かにその世界は、身近なところに潜んでいる。
手を伸ばせば、すぐ届くところに相手はいる。
教えてやりたかった。
「でも、わからなければ、きっと大丈夫よね!。」胸のつかえを払拭するかのように、母が明るい声を出す。
物語の最後。
自ら舌を切りとり、声を失ったオ・デスは、自分に催眠術をかけた女に再び催眠術をかけてもらい、すべてを知っている自分を殺して、実の娘ミドと、今まで通り恋人として生きていく道を選ぶ。
「わかってたって、僕は平気だよ。」彼女の隣に座りながら、さりげなくつぶやいた。
目は、テレビに向けたままだった。
一瞬、息を飲んだ母の気配。
まともに母の顔を見る勇気もなくて、僕は耳だけで、母の様子を探っていた。
どんな返事が返ってくるのか。
ひどく顔が熱くなって、心臓が痛いほどに鳴った。
結局、母はなにも答えてくれず、気まずい空気が、ふたりの間を静かに流れただけだった。
母が、僕の思惑に、はっきりと気付いたのは、たぶんそのあたり。
ベッドの下には、洗濯前の汚れた母の下着。
一緒に並んでいるのは、母なんかよりずっと老けたおばさんたちの熟女シリーズ。
意外と鋭い母。
見つけたのは、たぶんずっと前。
それでも、僕を傷つけまいと知らない振りをしてくれた。
僕は、はっきりと口にした。
これで気付かなければ、天真爛漫というよりも、天然。
もっとも、母には、その要素も十分に備わっていたけれど。
その日を境にして、母は、あきらかに僕を意識した態度。
なにげに目があったりすると、慌てて逸らしたりする。
でも、僕の前では、冷静をよそおって何食わぬ顔。
今夜も、彼女は危険な檻の中。
自分の足でやってきた。
横には、ふたり並んで寝るには狭すぎるけれど、重なるにはまったく問題のないシングルベッド。
体重が40キロにもならない母は、きっと力では僕にかなわない。
身長は、とっくに母の背丈を追い抜いていた。
閉ざされた狭い部屋の中で、成長した飢えた野獣が、虎視眈々と狙いをつけている。
それでも、母はこの部屋にやってくる。
自分を狙う野獣がいると、知っているのに。
しかし、この野獣、ちょっとだけ頭がバカだった。
いや、ちょっとどころか、ものすごくバカだった。
ようやく2問目を解いたところで、すでに小休止。
時計を見ると、10時過ぎ。
脳みそから湯気が出て、今にも耳から流れてきそう。
冷たい机に頬を当てて、ちらっと横を覗くと、母の楽しそうな顔。
「嬉しそうだね。」ちょっとだけ、厭味。
「別に・・・そうでもないわよ。」顔が笑ってるって。
「すごくない?。」得意げに言ってみた。
今夜は、参考書も見ずに自力でバスワード解除。
「うん。」ほんとに嬉しそうな笑み。
母が、今一番気に病んでいるのは、真ん中あたりで上がったり下がったりを繰り返す僕の成績。
狙いの高校には、かろうじて引っかかる程度。
何とか状況を打開しようと、母は一生懸命。
僕だけが、ちょっと不真面目。
何よりも彼女には、僕のやる気が一番のご褒美。
そして、今夜の僕のご褒美は、おっぱい。
見るんじゃなくて、触らせてもらう。
条件は、昨日の問題ともう一つをすべて自力でやること。
頼りにしていいのは、一番頼りにならない僕の脳みそだけ。
ハードルは高かったけど、うまくいけば、そのままなし崩しにいける可能性だってある。
昼間のうちに、頭のいい友達に解き方を教えてもらっていた。
「お前、こんなのやってるの?」すでに彼の目指すのは、一流と誉れ高い名門大学。
僕なんて、彼にはとっくにアウトオブ眼中。
ライバルとも思われていないおかげで、以外と丁寧に教えてくれた。
解答欄を眺めていた母が首を傾げる。
「答え、間違ってるわよ。」
「えっ!」そんなはずはない。
「二つとも?!」
「うん。」母は、あっさりとうなずいたりする。
そんなわけはなかった。
答えを見ないように、母は問題集を持って帰ってしまう。
だから、記憶した問題を彼に教えた。
ひとつは、そんなに自信もないけれど、あれほど苦しめられた昨日の問題まで間違ってるはずがない。
母が、式を写した僕のノートに目を落とす。
「どうして、ここでこんな公式使うのよ!?」へっ?「これ、オームの法則じゃない!」おーむ?それって、理科で習ったような・・・。
でも、これは数学の問題ですが・・・。
「ほんとにやる気あるの!?」いつになく怖い顔。
「いや、ちょっ、ちょっと待って!」わけがわかんなかった。
「もう、知らない!」あれっ?母は、今にも泣きそうな顔で問題集を奪うように手に掴むと、立ち上がってしまう。
振り返りもせずに、ものすごい勢いで部屋を出て行った。
あらっ?オームって・・・・・・・・・・・・?あの野郎!心ある友人の暖かいアドバイスのおかげで、プライベートレッスン三日目終了。
試合は、延長にもならずコールドゲーム。
再試合はあるのか?進展どころか、逆に退いた感じ。
アイツ、必ず殺してやる!今日は、朝からものすごく不機嫌な顔。
じっとりとした目つきで僕をにらむだけで、母は、話しかけたところで返事もしてくれない。
僕なんかまるで無視して、彼女は、キッチンの中。
洗った皿を拭きながら、ときどき僕をにらみつけたりしている。
二重まぶたの大きな瞳。
柔らかそうな髪の毛は、肩の辺りまでしかなくて大人の女性というよりは、ほとんど同級生のよう。
今夜は、ミニスカートじゃなくて華やかなキャミソール。
ひらひらとした可愛らしいギャザーフリルが、一段と母を幼くみせていて、そんな母に、にらまれたところで全然怖くなんかない。
やっぱり、夕べのことは怒っているみたい。
僕だって、努力はしてるのさ。
でも、こればっかりはね・・・。
すぐに頭が良くなるんなら、誰も苦労なんかしないよ。
怒る気持ちもわからないではないけれど、仕方がないじゃん。
でも、ほんとにそれだけ?。
小さな溜息を何度も吐いては、ひどくつまらなさそうな顔をする。
思い出したように僕に目を向けては、にらみつけてくる。
はいはい、わかりました。
がんばります!。
机に向かって、ひたすら鉛筆を走らせた。
今の僕にできることは、可能なかぎり頭に詰め込むことだけ。
それ以外、他にいい方法も思い浮かばない。
苦手な教科は後回しにして、自分の得意科目を伸ばしていく。
理数系は、苦手だけど文系なら昔から得意の僕。
社会も、歴史ならそれなりに自信はある。
社会の問題集に目を落としていると、下から階段を上がってくる足音。
今夜は、父が遅くに帰宅してせいで、時計を見ると、すでに10時すぎ。
半分あきらめてもいたけれど、今夜も母は、来てくれた。
彼女が、部屋に入ってくるだけで、パッと部屋の中が明るくなったような気がする。
甘い香りが鼻に届いて、それだけで下半身がむずむず。
途端に、いけない妄想が頭の中に渦巻いていく。
僕の開いている問題集を見て、母が、おやっ、とした顔をする。
「数学は、いいの?」
「あんな難しいのやっぱり無理だよ。苦手な数学とかは、そこそこあきらめて、得意なのやることにした。」さっきまでの不機嫌な顔は消えて、なんだか心配そうな目つき。
さっそくの方針転換を打ち出してみたけれど、母は納得できなさそうな顔。
「大学なら、それでもいいところはあるみたいだけれど、やっぱり、高校入試は、平均的にできないとだめなんじゃない?」
「でも、あんな難しいのやるだけ時間の無駄なような・・・。」
「そんなことないよ。ちゃんと勉強したらできたじゃない。」
「そりゃ、時間をかければできるかもしれないけれど、もう、そんな時間もないよ。それに・・・。」
「それに?。」
「ご褒美が少ないと、やる気にもならない。」きっぱりと言い切って母の顔を見つめると、母は、とても困った顔つき。
「ご褒美が多かったら、やる気にもなるんだけれど。」昼間無視されたことを根に持って、ちょっと意地悪く言ってみた。
「どんな・・・ご褒美ならいいの?。」なんだか今夜は、ひどく仕草が可愛らしい。
頬をほんのりと朱色に染め、母が、のぞき込むように下から見上げる。
気のせいか、いつもより唇が濡れ光っているように見えた。
「エッチがしたい!。」おとなしいのをいいことに、思いっきり言ってみた。
「できるわけないでしょ!。」途端に手が伸びてきて、唇のあたりをつねられる。
「じゃ、じゃあ、途中まで!」それでも負けじとがんばった。
また、手が伸びてこようとするのをかわして「じゃあ、おっぱいまで!。」このしつこさを勉強に向けろ、と自分に突っ込みたくなる。
あきれたような大きなため息。
「そのしつこさを勉強に向けられないわけ?。」みんな、そう思うよね。
でも、こんな自分が僕は好き。
「ご褒美くれたら、しつこく勉強する。」また、手が伸びてくると思って構えていたら、母が、クスクスと笑い出す。
「ほんとにしょうがない子ね。」もしかして、勝った?「ほんとに、しょうがないわね・・・。」つぶやくようにぽつり。
次の言葉を息を呑んで待っていると、母は、なにかを吹っ切るように大きく息を吐く。
そして、すごい目で僕をにらみつけたかと思うと、「母さんに、変なことしたら承知しないわよ。」と、今までに見たこともないような顔ですごんできた。
思わずたじろぎもしたけれど、次の瞬間、僕の時間は止まっていた。
母の顔が目の前にあった。
僕の頬を両手に挟み、母が唇を重ねてくる。
唇を強く押しつけてきて、とても濃厚なキス。
思わず固まっていると、口の中にヌルリとしたものが入ってきて、胸がハッとなる。
ひどく甘い香りが、鼻の中で暴れ回った。
夢が現実かわかりもせずに、反射的に僕は目を閉じた。
確かだったのは、僕の舌に絡みついてきた母の滑らかな舌の感触。
まるで生き物のように動いて、それは僕の舌を何度も追いかけてきた。
自然に母の背中を抱いていた。
強く抱きしめようとして、不意に唇が離される。
目の前には、すごく赤い顔。
心なしか、瞳がわずかに潤んでいた。
今にも泣きそうな目つきで見つめられ、なんだか、ひどく悪いことをしたようにも思えて、僕は、まともに母の顔を見ることができなかった。
母は、何も言わず、じっと僕を見つめたまま。
心が激しく動いて、何をすればいいのかもわからなかった。
何も言えず、ただ俯いていると、母の手がそっと頭に置かれ、優しく撫でてくる。
「しょうがない子ね・・・」遠くを懐かしむような声。
ふと、その時になって、目の前にいる女性が母親なのだ、という実感が生まれた。
いざとなると、やっぱり僕は意気地がない。
なにをすることも、なにを言うこともできなかった。
不思議なことに、あれほど想っていた母が、なぜか遠い存在のように思えてならなかった。
どれだけの時間、そうしていたかわからない。
「今夜は、もう遅いから、明日からね・・・。」つぶやくように言って、母が立ち上がる。
思わず、母の手を掴んでいた。
そのまま、母が消えてしまいそうで怖かった。
泣きそうな顔に向けられる、優しい笑み。
「もう、ちょっと・・・我慢してね・・・。」そっと僕の手をはがし、母は立ち去ろうとしたけれど、急に思いとどまったように立ち止まると、彼女は背中を向けたままキャミソールの裾の中に手を入れていった。
足先からピンクの下着が抜き取られ、僕の目の前にかざされる。
「今夜は、これで我慢してね・・・。」おずおずと受け取った僕に寂しそうな笑みを向け、母は、静かに部屋を出て行った。
プライベートレッスン四日目終了。
ひどく生暖かい下着を手にしても、なぜか不安だけが胸に残る、気まずい夜だった。
身を切るような木枯らしの中を、肩をすくめてしょんぼりと歩いた。
頭の中に浮かぶ、ひどく寂しそうな顔。
やっぱり、無理なのかな?すごく欲しいけれど、彼女の苦しむ姿は見たくない。
いつも笑顔だけを見ていたい。
あどけなくて可愛らしい母。
笑ったままで、「いいよ。」って、言ってもらいたかった。
すごく贅沢な望み。
親子でそんなのあるわけない。
それでも、一生懸命僕の身体にしがみつかせたかった。
あのきれいな声で「もっと。」って、言わせたかった。
あの可愛い顔がどんな風に歪んでいくのか・・・。
目の前で見たかった。
想像したら、それだけでバカチンが元気になった。
お前のせいでな!。
恋人が右手だけじゃ、やっぱりこいつも可哀相。
だめなお父さんを許しておくれ。
顔を見る勇気もなくて、今朝は逃げるように家を出た。
おかげで午前中の辛かったこと。
お腹の虫は、まだ治まりきらず。
腰を屈めながら、とぼとぼと歩いていくと、いつの間にか玄関の前。
想像しただけで、口から漏れてくる大きなため息。
どんな顔をすればいいのやら。
木枯らしに背中を押されるように、玄関の扉を開ける。
「今夜もお父さん帰ってこなぁい!。遊びに行くわよ!。」僕の顔を見るなり、元気いっぱいの声。
へっ?。
いつもと変わらない明るい笑顔。
いつもと変わらない若々しい粧いで、母は、洗濯物を両手に抱えてパタパタ。
いつもと変わらない我が家の風景がそこにあった。
どうしてそんな笑顔ができるかな?まだ生々しく残っている滑らかな舌の感触。
耳に残る切なげな吐息の余韻。
僕を悩ませ続けた、あの寂しそうな笑顔はいったい何だったのさ?「今日は、いいよ。」なんだか、すごく馬鹿らしくなって、投げやりに答えていた。
今夜も父は遅いらしい。
父のいない週末は、僕を連れて遊びに行くのが母の楽しみ。
行くのは決まってカラオケかゲームセンター。
観たい映画がかかっているときは、映画館にも行く。
「どうして?」立ち止まって振り返り、母が不思議そうな顔をする。
愛くるしい大きな瞳。
ほんとうにやわらかそうな唇。
守ってやりたいナンバー1の母。
頼むから、そんな顔で見ないでもらえます。
「いや、勉強も遅れてるしさ・・・。」急に弱気になってしまう僕。
「まだ大丈夫よ。たまには脳みそも休ませてあげないと、ほんとにだめになっちゃうわよ。もう、半分くらいだめになりかかってるんだから。」それが親の言うセリフか!「だからね・・・一緒に行こ。」取り込んだばかりの洗濯物をテーブルの上に置いて、甘えるように腕を組んでくる。
いまだ成長期の僕。
母の顔は、ちょうど肩の辺り。
ひどく可愛らしい笑顔。
つぶらな瞳に見つめられて、無意識に顔を重ねていた。
ゆっくりと顔を離すと悪戯っぽい瞳。
「ねっ!」屈託のない笑顔がたまらなかった。
所詮、すべては母の手のひらの中。
さしずめ僕は孫悟空といったところ。
飛んでいく先には、いったいどんな世界が待っているのやら。
さっさと着替えておいでと、お尻を叩かれる。
階段を上りながら、ほっと安堵に胸をなで下ろす。
情けなくなくたっていいさ。
母が笑ってさえいてくれるなら。
いつもやってくるアミューズメントにたどり着いたのは7時頃。
その前にご飯を食べて、意味もなく乾杯。
母の提案だった。
「何に乾杯するのさ?。」
「いろんなこと。」ほくそ笑むだけで、なんにもわかりゃしない。
しこたま食べて、となりのアミューズメントへ。
建物の中は、週末ということもあって、けっこうな人の入りようだった。
一階がゲームコーナーで、二階がカラオケボックス。
カラオケボックスの待ち時間を確かめたら30分待ちということで、それまでの間、ゲームでもすることに。
下手なくせにクレーンゲームが好きな母。
さっそく目当てのぬいぐるみを狙いに行く。
今夜の母の粧いは・・・。
なんて言うのかわかんない。
とにかく可愛らしい格好であることは間違いなかった。
さすがにミニスカートじゃなかったけれど、それでも可愛らしいキュロット姿。
頭には、これまた可愛らしいハンチング。
トータルファッションって言うんですか?、とにかく上から下までチェックのお揃いで決めていて、たぶんひとりだったらナンパする不届き者もいるのではないかと思える格好。
とても30過ぎの女性には見えなかった。
あれやこれやと時間は瞬く間に過ぎていく。
母は、狙った獲物を手中にできず可愛らしい雄叫び。
「ほら、行くよ。」コインをさらに投入しようとする腕を掴んで引っ立てる。
名残惜しそうな母の手を引いて、カウンターへと向かう。
係の人に案内され、上の階に。
階段を上る途中、なんだか後ろの様子がおかしくて、振り向くと赤い顔。
「どうしたの?」怪訝な顔で訊ねたら、「ううん、なんでもない。」と赤い顔で嬉しそうに笑う。
変な奴。
手をつないだままだった。
ああ、と合点がいって思わず笑みがこぼれる。
いつまでたっても女の子のままの母。
係の人に案内されて、暗いブースの中へ。
どうしてカラオケボックスって、こう暗いのかな?瞬く間にいけない妄想が頭の中に渦巻いていく。
でも、どこに仕掛けてあるかわからない監視カメラ。
そんなに悪さもできやしない。
係の人がオーダーを訊ねてくる。
取り敢えず脂っこいものを2,3品とコーラを頼む。
「まだ、食べるの?。」大きな口を開けて、母は呆れ顔。
「そういう年頃なの!。」どんな年頃さ?。
自分でもわからないけれど、とにかくお腹が減ってならない。
それでも標準的なスタイル。
いったい、どこに入ってんだろ?。
ふたりで5,6曲歌っていると、注文の品がやってくる。
マイクを置いて、脇目もふらずに食す。
ガツガツと食べていると、いつの間にか静かな気配。
かすかに聞こえてくるのは、外のざわめきだけ。
ふっと横を見ると、母が、嬉しそうな目でじっと見つめている。
「なに?」頬は膨らみ、口の中はどんぐりを運ぶリス状態。
「大きくなったなあ、と思って。」しみじみといった声。
アソコも大きくなったよ。
さすがに、それは言わなかった。
じっと見つめられているのが恥ずかしくて、顔を伏せながら食べていたら、静かに母の手が伸びてくる。
口もとのあたりをそっと指で撫で、その指を口の中へと運んでいく。
見せつけるような仕草。
頼むから、やめてもらえます?。
よそ行きの顔には、薄いピンクのルージュ。
濡れた唇が、たまらなくいやらしかった。
もう一回そんなことしたら、襲うからね。
部屋に入って、すぐに可愛らしいコートを脱ぎ、今は、洒落たブラウス姿。
ブラウスの薄い生地に、はっきりと浮き出るブラの模様。
すぐにでも引き裂くことができそうだった。
そんなことをする勇気もないけれど。
母は、嬉しそうに目を細めたまま。
「となりに、来ない?」恐る恐る誘いをかけてみたら、すぐに斜め前の席から移動してくる。
ものすごく身体を寄せてきて、やわらかな圧力に思わず手がうずうず。
ナプキンで口を拭ってから、なにげに肩に手を回す。
なにげに払いのけられる。
ちぇっ!なんて思っていたら、肩の辺りに心地よい重み。
母の頭が乗せられていた。
「えっちなことしちゃ、だめよ・・・。」気持ちよさそうに目を閉じながら、しっかりと牽制球。
どうすればいいのさ?そのまま、ずっと眠ったように目を閉じたままで、何を言うわけでもない。
過ぎていく時間の長く感じたこと。
行こうか行くまいか、僕の手は落ち着きなく右往左往。
母が、クスクスと笑い出す。
「なにがしたいの?。」なんだか許してくれそうな雰囲気。
おっぱいが触りたかった。
でも、口から出たのは違う言葉。
「キスしたい。」まだ、はっきりと残る艶めかしい舌の感触。
もう一度、確かめたかった。
それでも母は、目を閉じたまま。
なにも言ってくれない。
どうしようかと迷っていると、肩の重みが消えていく。
目を向けると、すごく悩ましげな目が僕を見ている。
「ちょっとだけよ・・・」ゆっくりと近づいてくる母の顔。
肩を掴まれて、唇が重ねられる。
ひどく肩を掴む手に力がこもっていた。
もう、なにも考えたくなかった。
おもいっきり母の身体を抱きしめた。
それでも離れなかった彼女の唇。
今夜は、僕の方から舌を送り込んだ。
ちゃんとやわらかい舌が受け止めてくれる。
夢中で絡めた。
耳に聞こえてくる苦しげな吐息。
そのまま押しつぶしてしまえば、きっと小柄な母は、何も出来ない。
どこにあるかわからない監視カメラの目。
それだけが、僕の理性をかろうじてつないでいた。
何も聞こえなかった。
聞こえてくるのは、母の口から漏れる吐息だけ。
ひどく大きく耳に聞こえてならなかった。
たぶん、母はもう僕のもの。
僕もやっと気が付いた。
ゆっくりと顔を離すと、今にも泣きそうな顔。
「えっちしたい。」さりげなく口から出た大胆なセリフ。
答えたのは、母のやわらかい唇。
すがるように唇が押しつけられる。
躊躇いもせずにキュロットの裾の中に手を入れていく。
すごく滑らかな肌。
夢にまで見た母の太もも。
もっと奥へ。
これくらいなら監視カメラも黙っている。
すっと手を潜りこませようとすると、逃げていく母のお尻。
「だめ・・・。」赤い顔で俯きながら、やるせない答え。
「どうして?。」我慢なんか、できるはずもなかった。
もう一度母の身体を腕の中に入れて、キュロットの中に手を滑らせようとした。
「だめ!。」にべもない答えを繰り返される。
「どうしてさ!?」
「・・・女の子だから。」へっ?。
「今日は、女の子だから!。」おんなの・・・子?・・・・・・ああ!それじゃあねぇ。
納得はしたけど、狂いたってる僕のバカチン。
「じゃあ、おっぱいだけでもいいから!。」
「今日は、やだ!。」今日は?「じゃあ、生理が終わったらいいの!?」期待感満々で訊ねたら「いやよ。」だって。
女って、どんな生き物なの?そそくさと、乱れた裾を直して、母は怒ったような顔。
わけわからん!「今夜は、もうおしまいね。」何事もなかったかのように歌詞カードを開いていく。
プライベートレッスン五日目終了。
今夜は、無情な強制終了。
股間のバカチンが可哀相すぎる。
それでも、ふたりで手をつないで帰った夜道。
きっと、一生忘れない夜。
週末の休みは、特にこれといった用事を入れるでもなく、家の中でごろごろしながら、まったりと過ごすのが、最近の僕のマイブーム。
クラブをしていた頃は、土日も関係なく走り回っていたけれど、引退して、ご隠居様になってからは、サッカーにもそれほど興味がなくなった。
ほんとに、ご隠居様になって、家の中でぐうたら。
夕べ遅くに帰ってきた父は、昼近くになって母と一緒にお出かけ。
「一緒に行く?」母に誘われたけれど、丁重に断った。
たまには、父さんとのんびりしてくれば。
どこに行くのかは知らないけれど。
父とのお出かけに、母は念入りにお化粧直し。
そんな顔も出来るんだね、と艶っぽい化けっぷりに、素直に脱帽する。
めずらしくモスグリーンを基調にしたシックなロングのフレアスカート。
粋なブラウスを見事に着こなして、その上には、たいそう豪華そうな毛皮のコート。
首のあたりに、きらりと光っていたセンスのあるネックレス。
きっと父があげたんだろうな。
夫婦仲は決して悪くないふたり。
まったく嫉妬がないかといえば嘘になるけれど、やっぱり、父はそんなに嫌いじゃない。
なんてったって頼れる人。
それに母が好きになった人。
ごつい顔のわりに、細やかな気遣いの持ち主。
あまり受験について、口やかましく言わないあたりが気に入っている。
母の背中に腕を回して、「じゃあな。」と、出掛けにウインクかましてくれる。
はいはい、母さんは、あなたのものですよ。
小学校から大学まで、ずっと柔道漬けだった父。
焼き肉を食べに行けば、当たり前のように今でも5人前。
いったい、どんな顔をして母は帰ってくるのやら。
家の中では、ごく普通の会話だけ。
ふたりの間に性的な匂いを感じたことは一度もない。
でも、父が休みの日には、ふたりで仲良く出かけることもしばしば。
帰ってくれば、母は、すごくご機嫌そうな顔。
あっそ!もう、子供じゃない僕。
どんな匂いをさせているのか、スカートの中に顔を入れたくなる。
生理だなんて言ってたけれど、それだって本当かどうか。
それにあの人なら、生理だってかまわず襲いそう。
父が勤めていた会社の地下の喫茶店で、母がアルバイトをしていた頃に知り合ったふたり。
その頃、母はまだ高校生。
「いつ、学校にばれるんじゃないかと思って、冷や冷やしたのよ。」笑いながら、母が話してくれたことがある。
神経が細やかなわりには、意外と手の早かった父。
母の高校卒業と同時に籍を入れ、すぐに僕が生まれた。
父が我慢できなかった気持ちも、わからないではない。
その顔でよくやった、と褒めてさえやりたくなる。
ほんとうに、可愛らしい母。
相当凄いんだろうね。
今でも、母は父が好きみたい。
あの父とまともにやり合ったら、瞬殺ほぼ間違いなし。
いつもみたいに、笑って許してくれないかな?。
そんなわけないよな・・・。
何もしない時間ほど、あっという間に過ぎていく。
ほとんど勉強もせずに、丸めたティッシュを何度かゴミ箱に放り投げ、また懲りもせずにティッシュをベッドの上に広げていると、玄関の開く音。
時間は、すでに夕方近く。
帰ってきたな、くらいに思っていたら、すぐに階段を駆け上がってくる足音。
あららららら。
コンビニに行ったばかりで、ジーパンを穿いたままだったのがまずかった。
ノックもせずに母が思いっきりドアを開けたときには、まだジーパンは膝のあたりで、僕は中腰のまま。
ベッドの上には、母がくれたばかりの新しいおかずと広げたティッシュが、そのまんま。
「あ、ごめん。」少しは、驚けよ!。
慌てたというよりは、何気にごめんなさいといった感じの母。
1分もしないうちに、またドアが開けられる。
「おみやげ、買ってきたよ!。」嬉しそうにおみやげの入った袋を見せつける。
頼むからデリカシーってもんを持ってくれよ!にこやかな母とは対照的に、ベッドの下に手を入れたまま時間の止まる僕。
あまりに情けなくて、涙が出そうだった。
ティッシュを捨てる暇もなかった。
慌ててジーパンのベルトを締めていると、母が、ベッドの上のティッシュをつまんで僕の目の前でひらひらさせる。
右手には、おみやげの入った袋。
左手には、目的をなくした哀れなティッシュ。
すごく悪戯っぽい目を向けながら、無邪気な笑み。
可愛らしく首を傾げて「元気で、いいね。」だって。
開放的な家族はいいけれど、開放しすぎだって!どうせなら、違うところを開放してくれよ!丸めたティッシュが山になっているゴミ箱を見て「最近は、ティッシュも高くて、ばかにならないのよ。」なんぞと、のたまってくる。
そう言う年頃なんだから、仕方ないじゃん!母が許してくれれば、このティッシュは減るのか?、それとも増えるのか?。
下の様子が気になって、開けっぱなしになっているドアに目を向けていると、「パパ、打ちっ放しに行っちゃったよ。」と楽しそうに笑う。
どうやら、母を玄関先におろして、父はそのままゴルフの打ちっ放しに行ったらしい。
取り敢えず、父がいないことがわかってほっと安堵にため息。
2階では、吉本ばりのショートコント。
父に気付かれでもしたら、目も当てられない。
「いっしょに食べよ。」母が、おみやげの入った袋を机の上に広げていく。
買ってきてくれたのは、美味しそうなタイ焼き。
まだ湯気が出ていて、暖かかそうだった。
「はい。」と、母がひとつ摘んで僕にくれる。
ふたり仲良くベッドに並んで食す。
甘い舌触りと、いつにも増して鼻の中に飛び込んでくる甘い香りに、頭がクラクラ。
父のために念入りに化粧をしていった母。
いつものあどけない表情とは打ってかわって、ひどく大人びた顔。
大きく開いた胸元に、きらりと光るネックレス。
いつもは、光り物をほとんど身につけない彼女。
父のために着飾る姿は、微笑ましいというよりも、ちょっぴり憎らしい。
僕のために化粧をさせたい。
僕のためにネックレスをつけさせたい。
僕のために着飾らせて、その服を恥ずかしげに脱いでいくところをじっくりと眺めたい。
中途半端に待ったがかかって、まだ、うずうずと疼いている僕のバカチン。
そんなことを考えてたら、すぐに硬くなった。
身体の変化がはっきりとわかるジーパン。
母が気付いて、とてつもなく悪戯っぽい瞳。
じゃあ、悪戯してよ。
許してくれそうで、許してくれない母。
小出しにしては、いつまでも淡い期待を抱かせる。
お尻の下は、ふかふかのベッド。
すぐとなりには、欲しくてならない小さな身体。
「変なことしたら、だめよ。」じっと、横顔を見つめていたら、すかさず投げられた牽制球。
エスパーですか?きちんと背筋を伸ばして、壁の方を向きながら、母は、ひたすら口をモグモグ。
襲われるとわかっているのに、足繁く通ってくる僕の部屋。
たぶん、僕のことを嫌いじゃない。
自分の子供だから?。
それだけじゃないって、わかってる。
でも、無理矢理奪う勇気もない。
誰よりも大事で、大切にしたい人。
無邪気で、あどけなくて、とてつもなく可愛らしい母。
苦しむ姿だけは、絶対に見たくない。
知らず知らずのうちに漏れるため息。
何度か繰り返していたら、とんとん、と肩を叩かれる。
振り向くと、いきなり近づいてきた母の顔。
押しつけられた柔らかい唇。
だいぶ慣れてきたね。
キスだけは、普通に許してくれるようになった。
舌を入れたら、送り込まれてきた柔らかいもの。
口の中に広がっていく、上品な甘さ。
これが、したかったわけ?小悪魔のような瞳が見つめてくる。
やっぱ、だめ。
抱きしめて、押し倒した。
「こら。」口では怒りながら、素直に横になってくれる彼女。
思いっきり乗っかって、貪るように唇を奪いにかかった。
もう、半分くらい野獣。
あたり前のように、手はスカートの中へ。
「だめだってば・・・」さすがに、太ももをきつく閉めてくる。
かまわず、そのまま手を股間に。
お出かけのために穿いていたストッキング。
ざらざらとした感触の上から、ぐいと股の間を手で押すと、すごく硬い感じ。
「生理だって、言ったでしょ・・・。」なんだかすぐには破れそうもない絶対防御態勢に、一気に熱が引いていく。
それでもあきらめきれない僕。
甘えるように胸に顔を埋めてぐずぐず。
股間では、情けないご主人様に怒り狂ってる僕のバカチン。
ほんとに、狂い死にしそう。
哀れむように母の手が、僕の頭の上に。
「我慢できないの?・・・」そっと撫でながら、優しい声。
我慢できるはずがないでしょ。
気持ちを伝えるように、身体を重ねつづけた。
すごく柔らかい身体。
守ってやりたくなるほど細くて華奢な肢体。
日は傾いて、部屋の中はどんどん薄暗くなっていく。
そのまま、母の身体の上で甘えつづけた。
どうやって、この状態に決着をつけようか?。
そればかりを考えた。
頭の中に浮かんでくるのは、絶対にかなうはずのない妄想ばかり。
先に、動いたのは母。
静かに僕の胸を押してくる。
あきらめて母の身体から下りた。
やっぱり僕は、意気地がない。
もの言わず、母が身体を起こしていく。
手の甲で顔を覆いながら、仰向けになっていると、耳元でささやかれた甘い声。
「今日だけよ・・・。」何を言ったのかわからなかった。
カチャカチャとベルトを外す音。
きつめのボタンが外されて、そのあとに続くジッパーの下がる音。
熱いものに触れてきた、冷たい指。
急にお腹のあたりが重くなり、得も言われぬ開放感。
すぐに、ヌルリとしたものに包まれた。
うわ・・・。
もう、目を細めなければ、何も見えないほどに薄暗い部屋の中。
聞こえてきたのは、母の苦しげな息づかいと、いやらしい音だけ。
目は閉じていた。
開けば、すぐにでも夢は終わる。
そんな気がして、ならなかった。
濡れた唇が、ずっと根本の方まで下りていく。
股間に押しつけられる母の顔。
大きなものは、怖いくらいに喉の奥。
こむら返りになりそうになるほど、足を突っ張らせた。
何度も繰り返される、同じ動き。
我慢なんて、出来るはずもなかった。
なんの前触れもなく、母の口の中へ。
唇を締めて、母が受け止めてくれる。
まるで壊れた蛇口状態。
思う存分吐き出したあとにやってきたのは、途方もない罪悪感。
嬉しかったけど、それよりも怖かった。
口にくわえたまま、母がポンポンとお腹のあたりを叩いてくる。
見れば、なにかを求めるような手つき。
ああ、ティッシュね。
枕元の箱を掴んで、母の手に。
勢いよく4,5枚抜いて口もとにあてていく。
こぼさぬように器用に唇が離される。
ティッシュを広げて、その中に吐き出す。
足りないらしくて、また2,3枚抜いていく。
丁寧に口を拭いながら、「ああ、びっくりした。」と、小さな声でつぶやく。
そんなに多かった?暗い部屋の中に見えるのは彼女の影だけ。
床の上にお尻をつけて、ぺたりと座り込んでいる。
顔はこっちを見ているようだけど、どんな表情をしているのかわからない。
何を言えばいいのかも、わからなかった。
気付いたように、またティッシュを抜いて、濡れたバカチンを拭ってくれる。
ふうっ、と大きなため息。
ゆっくりと身体を起こして、母を見つめた。
暗がりの中に、はっきりとわかる大きな目。
母も、じっと僕を見つめている。
どうして何も言わないのさ?なにか言ってもらいたかった。
「生理が終わるのは、いつ?」先に仕掛けたのは、僕。
すぐに欲しがる、性懲りもない性格。
「もう、ちょっと・・・。」あやふやだけど、ちゃんと答えてくれる。
「終わったら、何する気?」声の質が変わる。
「すごく、いやらしいこと。」ごまかすように、おどけて言ってみた。
「ばか・・・。」よくは見えないけれど、笑ってくれたみたい。
「ぜったいに、無理よ。」母は、ため息をつきながら、窓の方に顔を向けてしまう。
もう一度大きなため息を吐いて、静かに立ち上がった。
「そろそろご飯作らなくちゃ。」乱れた裾を気にする仕草。
腕を掴んで引き寄せた。
なんの抵抗もみせずに、素直に腕の中に入ってくる。
あごを掴んで、唇を重ねた。
どこにも行かせたくない。
乱暴に舌を絡めると、ちゃんと受けとめてくれる。
夢中で吸って、絡めた。
もう、ぜったいに離せない。
胸を掴みにいくと、その腕を優しく掴まれる。
「もう、だめよ・・・。」するりと、逃げていく小さな身体。
そのまま部屋から出て行こうとして、母が入り口のところで立ち止まる。
「無理だけど・・・楽しみにしてる・・・。」暗くてよくわからなかった表情。
僕も楽しみにしてる。
階段を下りていく足音を聞きながら、ベッドに横になった。
プライベートレッスン六日目終了。
焦らないのは、わかっているから。
いずれ、彼女は僕のもの。
はっきりと確信した今日。
劇的な出来事!なんてことはなくて、のんびりとした日曜日が始まる。
父は、本当に久しぶりの2連休。
起きたときには、居間のソファに座って、せっせとゴルフのクラブ磨き。
多彩な趣味の人だけれど、特にゴルフをこよなく愛する父。
腕前は、よく知らないけれど、母が、「すごいのよ。」と教えてくれたことがある。
その父が、一度だけ一緒に母をゴルフに連れて行った。
帰ってきたら、すごく不機嫌な顔。
晩の食事時、不機嫌な理由を訊ねてみたら、父が教えてくれた。
ゴルフを知らなかった僕。
ルールを聞いて大笑い。
1ラウンド18ホールを72打で回ればいいと言う。
「ハーフで200だぞ!。200!。信じられるか!?」ハーフは18の半分だから9ホール。
母は、9ホール終わるのに200回打ったらしい。
それって、ものすごいこと?ものすごく時間がかかって、後ろの人に謝るのに大変だったと、父はぼやくぼやく。
母は、テーブルの隅っこでお箸を口にくわえながら、泣きそうな顔で小さくなっていた。
頭はいいけれど、運動神経はそうでもない母。
それからは、父が母をゴルフに誘うことはなくなった。
それでも仲がいいのは変わらないふたり。
母がすねてる姿を何度か見かけたことはあるけれど、大きな声でケンカをしたことなんて一度もない。
まったく理想的な夫婦。
そこに割り込もうとしている僕。
起きがけの僕を見て、人なつっこい笑みが向けられる。
「頑張ってるか?」近頃それが父の口癖。
「うん。」何食わぬ顔で答えたけれど、微妙に顔が引きつる。
確かに頑張ってます・・・。
間男に・・・。
最近は仕事が忙しくて、いっしょにいる時間も少なくなったけれど、小さな頃は、よく遊んでもらった。
自転車の乗り方を教えてくれたのも、この人。
中学に入学した日に、父からもらった腕時計。
電池が切れて、針は止まったままだけれど、今も大事に箱に入って、机の引き出しの奥にしまってある。
やっぱり嫌いになれない父。
裏切ること心苦しい限り。
でも、どうすることも出来ない激しい衝動。
好きになってはいけない人を、好きになってしまった。
そんな気持ち、父さんならわかってくれる?わかるわけ・・・ないか。
小学生から始めた柔道は4段。
面とまともに向かっていったら、必ず殺られる。
やっぱり、深く潜行していこう。
好きになっていけない人はどこかと探せば、洗濯機の前。
歯磨きがてら洗面所に。
「おはよ。」声をかけても「うん・・・。」と、しごく味気ない返事。
股間には、まだはっきりと残っている彼女の生々しい舌の感触。
歯ブラシをくわえる前に、隙を見つけて、さりげなくキスをした。
返ってきたのは、じっとりとした目つき。
壁一枚をはさんで、後ろには父の影。
ふくれたような不機嫌な顔が向けられる。
はいはい。
気をつけます。
むすっ、とした顔をしながら、母は、洗濯物をかごの中に詰めていく。
鏡に向かっていたら、すれ違い様に頬に押しつけられた、やわらかい唇。
何食わぬ顔で、彼女は2階へトントントン。
女って、よくわかんない。
そのまま、午前中は何事もなく終わる。
夕方近くになって、父は、またゴルフの打ちっ放しに。
夕方の方が、空いてるんだって。
しっかりと、玄関を出て行く姿を見届けてから、母のいるキッチンの中へ。
母は、せっせと晩の食事の下ごしらえの真っ最中。
後ろに立っても、まったく反応なし。
背後から、そっと抱きしめた。
「なに?」目元は、まな板の上に落としたままで、振り向きもしてくれない。
実に素っ気ない態度。
それでも声に険はなかった。
わかってるくせに。
今日も、とてもイケてるミニスカート姿。
ゆったりとした大きめのシャツのお腹あたりに、可愛らしいフリルのついた白いエプロン。
上から覗くと、広く開いた胸元から、胸の谷間が見えそうで見えない。
そんなにおっぱいの大きくない母。
触った感じも、小さそうだった。
でも、形がいいのは確認済み。
もうすぐ、僕のものになる。
夕べのことが頭にあっただけに、余裕があったのは確か、でも、調子に乗りすぎた。
後ろから抱きしめながら、硬くなったものを母のお尻に。
こんな大胆なことが出来るようになるなんて、まるで夢のよう。
しばらくは、何も言わずにされるがままだった母。
お腹に回していた手を、おっぱいに持っていこうとしたところで、急に振り返る。
目の前に突きつけられた、包丁の切っ先。
「調子に乗らないの。」はい。
思わず両手を挙げて、ホールドアップ。
調子に乗りすぎました。
ごめんなさい。
素直に反省。
でも、それはないんじゃない?股間で喘ぎまくってる僕のバカチン。
家の中では、いつも手軽なスウェットにパーカー姿。
見事に伸びきる、やわらかい布地。
母は股間に一瞥をくれただけで、知らん顔。
また、せっせと包丁を動かしていく。
夕べのことが忘れられない僕。
懲りもせずにまた彼女を腕の中に。
しつこいのだけが信条。
甘えるように後ろから頬ずりを繰り返した。
「ねぇ・・・。」大きくなったものを、彼女のお尻に押しつけて、もじもじ。
ハァ、と母の口から漏れた大きなため息。
「いい加減にしなさい。」荒々しくはなかったけど、はっきりと怒気の込められた声。
夕べは、してくれたでしょ?一度覚えてしまった禁断の蜜の味。
忘れろというのが、無理というもの。
それでも、しつこく母の身体を離さなかった。
何とかその気にさせようと、後ろから唇を重ねていった。
煩わしげに、顔を背けられる。
こんなことだけは、しつこくあきらめない僕。
何度も母の顔を手で戻して、唇を目指す。
とうとう、あきらめたらしくて母の顔が動かなくなる。
でも、正面を向いたまま。
こっちを向いてはくれない。
不自然な形で唇を重ねていると、わずかに揺れていく細い肩。
あれっ?と、思っていたら急に視界から消える。
足元にうずくまっていた。
怯えたように肩を抱いて、小さな身体が震えている。
「もう、やだよ・・・。」子供のような、涙声。
わけがわからなかった。
「どうしたのさ?」なんで、泣いてるのさ?。
てっきり、母もその気になってくれているのだと、思いこんでいた。
身体に触れようとすると、邪険にその手を払われる。
両手で顔を覆って、泣いているばかり。
どうしていいか、わからない未熟な経験値。
震える肩を、眺めているしかできなかった。
どん、と僕の身体を押しのけて、母は、泣きながら2階へと駆け上がっていく。
茫然自失。
まさに、こんなことを言うんだろうな。
心配になって2階に。
わずかに扉の開いていた、両親の寝室。
薄暗くなった部屋の中をのぞき込むと、大きなクイーンサイズのベッドの上に小さな膨らみ。
ゆっくりと近づいて、ベッドの端に腰を下ろした。
頭から被った布団の下から聞こえてくる、母の咽び泣く声。
そっと、布団をはがすと、そこには涙と鼻水でぐしゃぐしゃになった顔。
身を守るように、母は、小さな身体を丸めながら、嗚咽を堪えるように握った手を口に当てていた。
「もう、怖いよ・・・どうしていいのか、わかんないよ・・・。」僕を見ようともしてくれない。
そんなに、辛いの?決して見たくなかった顔。
でも、心の中にあったのは不思議な気持ち。
からかわれているわけじゃなかった。
ちゃんと、苦しんでくれていた。
なぜか、ほっとする複雑な幼い心。
「もう、普通に顔も見れなくなっちゃうよ・・・」次々と溢れていく、きれいな涙。
「どうして?」
「だって、そんなこと出来るわけないでしょ!」
「どうして?」
「だって、親子なんだよ!」
「親子じゃ、だめなの?」
「当たり前じゃない!」
「誰が、決めた?」思いのほか、はっきりと口から出た声。
母が、一瞬言葉を詰まらせる。
誰かが勝手に決めただけ。
僕たちの知らない誰かが。
人を好きになる気持ちに、決まりなんかない。
身体が欲しいだけ?そりゃ、欲しいよ。
でも、それだけじゃない。
ちゃんと心だって欲しい。
じゃなければ、とっくに襲ってるって。
何度、力ずくでと思ったことか。
辛うじて踏みとどまらせたのは、心の底から嬉しそうに笑う、あなたの笑顔。
ずっと僕に向けられていた無邪気で可愛らしい笑み。
失いたくなんてなかった。
ずっと一緒に、となりにいて欲しかった。
ゆっくりと、ゆっくりと時間をかけて、あせらずに僕の中へ入れていったつもり。
でも、やっぱり最後は、泣かせてしまった。
返す言葉が見つからないように、じっと見つめてきた、涙をためた大きな目。
ひどく頼りなげで、あどけなかった。
泣いてる姿も、やっぱり可愛らしい。
不思議なくらい余裕があったのは、きっと彼女の気持ちを知っていたから。
どんなにいやらしい事をしても、必ずやってきてくれた僕の部屋。
キスをしながら、切なげに吐いた甘い息。
とうとう、最後は口でしてくれた。
親子でそんなのって、ありえなくない?我慢なんか知らない僕。
そりゃ、怖いよね。
僕だって、怖いよ。
でも、諦めたりなんかしないさ。
諦められるんなら、今頃母さん、泣いてないって。
親なんて意識はまるでなくて、子供をあやすように彼女の頭を撫でていた。
「僕が嫌い?」柔らかい髪を撫でながら、訊ねた。
母は、見つめるだけで黙ったまま。
ゆっくりと、顔を近づけた。
「答えて・・・。」唇と唇の距離は、ほんのわずか。
「・・・好きだよ・・・。」鼻水をすすりながら、すねたような顔。
当たり前じゃない、といった声。
父さんより?それは訊かなかった。
訊けば、母が苦しむだけ。
「僕も、母さんが好きだよ。」思わずこぼれた笑み。
笑った僕を見て、母が不思議そうな顔で見つめる。
ほんとに好きでならない。
欲しくて、ならない。
かすかに唇が触れる。
「絶対に、あきらめないよ・・・。」想いを込めて、重ねていった唇。
逃げなかった母の顔。
大きな瞳をしずかに閉じてくれる。
言いきかせるように強く唇を押しつけた。
躊躇いがちに背中に回された細い腕。
すぐに聞こえてきた、切なそうな吐息。
段々と背中を掴む手に力が込められて、引き込まれるように彼女の上に。
はばかることなく荒い息を吐きながら、母の顔が何度も向きを変える。
互いを確かめるように、いやらしくもつれ合う舌は、もう、止まらなかった。
布団の中に潜りこんで、何百回と口づけを交わす。
床の上に落とされた僕のシャツの上に重なる、母のシャツ。
乱暴に奪ったブラは、どこかに消えてしまう。
やわらかい乳房を、しっかりと手のひらに握りしめ、口に含んで、放たれた細い声。
小さかったけれど、温かかくて、どこか懐かし匂いに夢中で吸っていた。
強く握りしめたら、「乱暴にしちゃ、いや・・・。」と、今までに見せたことのない表情。
絶対に最後までやってやる!意気込んではみたけれど、やっぱり堅かったガード。
硬い下着に手をかけたら、「だめ・・・。」と、途端に逃げていく小さなお尻。
「今日は、だめだよ・・・。」躊躇いがちに、僕の胸を押してくる。
我慢なんかできるはずないじゃん!汚れてもかまわない!血なんか全然平気!今できなかったら、死ぬ!それでも無理に脱がせようとしたら「パパに、わかっちゃうよ・・・。」と、泣きそうな声。
父と一緒に寝るベッド。
まだ、女の子の日が続いている母。
一瞬、脳裏に浮かんだごつい顔。
熊のような大きな手。
「それでも、いいの?・・・。」確かめるように、僕の顔をのぞき込んできた。
うーん・・・。
急に弱気になってしまう僕。
究極の二者択一。
生を選ぶか?このまま欲望に任せて死を選ぶか?1年生の終わりの頃に訪れた反抗期。
いつまでも子供扱いの母に、思わず吐いた汚い言葉。
すぐさま横から伸びてきた、父の太い腕。
軽々と僕を持ち上げて、両足が宙に浮いた。
それでも、いきがっていたら、にやりと笑って襟を絞られた。
あっという間に頭に血が巡らなくなって、たちまち僕はシャットダウン。
次に目が開いたときに目の前にあったのは、母の泣きそうな顔。
その後ろから豪快に聞こえてきた笑い声。
すぐに終了、プチ反抗期。
後にも先にも父に逆らっ

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