若い人妻の肌

2018/10/30

あれは私が三十六歳、彼女(悦子)は二十四歳だった。
そんな過去の記憶が今甦る…彼女は、大学を卒業してすぐに採用され、私と机を並べて仕事をする毎日だった。
彼女は既に結婚していた。
やや小太りで髪は長く、胸の膨らみ、腰のくびれ、ヒップの柔らかい膨らみなど、均整のとれた二十四歳若い人妻…、その魅力ある豊満な肢体が、私を惹きつけた。
3月8日(月)…昼の散歩…二年間一緒に仕事をしていたが、年度末人事異動で彼女の転勤が頭をよぎった。
それは彼女との別れを意味するものだった。
そんなこともあって、昼休み、悦子と桜の蕾も膨らんだ近くの城趾を散歩する。
歩きながら横目に、ちらちらと盗み見る悦子の容姿が男の目を誘う…、白いブラウス…、それに包まれている豊かな胸の膨らみ…、袖口からは、ふっくらと伸びた二つの腕…脚の線も均整がとれ、太腿は弾けるよに膨らみ…、スカートに包まれた尻朶も、弾けるように充実しきって、若い人妻の艶気を充分に醸しだし、それは男心を欲情に誘い込んでいく。
3月9日(火)…初めてのキス…明くる日、悦子が弁当を造ってきた…という。
昼の時間、彼女を乗せて河川敷に車を走らせ車の中で彼女手造りの握り飯をつまんだ。
窓の向こうに見える早春の、霞がかった山並みを眺めながらも、横にいる彼女が気にかかる。
高鳴る胸を押さえ、悦子の肩に手を掛け、彼女の長い髪にさり気なく触れた。
「髪がきれいだね…」といいながら肩を抱き寄せると彼女はすんなりと私の胸に寄りすがってきた。
…拒まれたらどうしよう…と云う不安で頭は一杯だったが、思いによらず抵抗されなかったので、ホッ…とした。
すぐ眼の前に若い女のうなじと、肌艶やかな頬と唇がある。
男の肉は硬さを増して、勢いよく屹立して跳ねる。
思い切って唇を悦子の頬に近付け、更に彼女の唇に触れてみた。
悦子は抵抗もなく、すんなりと、それを受け入れてくれた。
唇を微かに開き、舌を絡ませてくる。
キスは巧みで、男の欲情をいやがうえにも誘った。
彼女の主人は大学に勤める公務員、その父は県の課長だった。
そんな厳格な家庭で、しかも新婚の彼女が…三十六歳中年の男に傾いてくれるとは思ってもいなかった。
それが悦子との最初の口づけだった。
3月11日(木)…二度目のキス…初めてのキスから、二人の仲は急速に接近していった。
二日が過ぎた木曜日の夕方、車で川岸をドライブする…。
助手席の悦子が「主人は夜は勉強すると云って付き合ってくれず、一人とり残されて淋しい…」と洩らしたその一言は、若妻欲求不満の表れと受け止めた。
その一言から、意識して話題を夜の夫婦生活に向ける。
それは若妻の性への反応を意識してのことで、それを強く意識しての会話に、二人とも、性の興奮の渦に巻き込まれていった。
窓の外の景色を眺めている悦子を抱き寄せ、唇を付けると、悦子は情熱的に抱きついてきた。
欲求不満を解消するかのように激しい抱きつきかたで、私も激しく悦子を抱き締めた。
二度目の抱擁であったことからも、最初の時より安心して、私も彼女も共に唇を貪り続けた。
その興奮の止まぬまま、彼女のマンションまで車を走らせる。
車から降りた悦子は、振り返ることなく急ぎ足で家の中に姿を消した。
3月13日(土)…三度目のキス…それから二日が過ぎた土曜日の午後…、暖かい早春の陽ざしをうけてドライブを楽しみ、また同じ早春の河川敷に車を止めた。
霞みがかった早春の山々が窓の向こうに見え、車の中は、早春の暖かい陽ざしを受けて暖かかった。
色艶い目をして私を見つめる悦子…、思わずその唇に触れると、悦子は抵抗なくからだを寄せて、からだをあずけてくれた。
私はキスしながら悦子のシートを後に倒す。
シートに仰向けに寝かされた悦子…ブラウスを豊かに盛り上げている胸の膨らみ…腰からヒップにかけて脂がのりきった豊満な肢体…閉じ合わされた太腿も息苦しいほどに充実していた。
すべてが二十四歳の女としての均整にとれて、申し分のない豊満な肢体…そんな豊満な肢体が助手席のシートに横たわっている若い女の性的魅力が、さらに男を誘い込んでいく。
横たわる悦子の唇に触れると、悦子は激しく萌えた。
手は悦子の太腿に触れ、スカートの上から彼女の性感急所に触れていく。
彼女は微かに腰を捩り、三回目の抱擁を快く受けいれてくれた。
3月23日(火)初めてのペテングそれから三日が過ぎた火曜日の夕方、いつもの河川敷に車を止めた。
もう二人は職場の友と云うよりも、男と女の親しい仲になっていた。
もう遠慮はいらなかった。
彼女の主人の姿が頭をかすめたが、その時は既に男の性欲が何よりも勝っていた。
彼女も、助手席のシートに横たわる女となっていた。
軽く唇を付け、愛撫しながら手は太腿を探っていく。
彼女もそれを期待しているようだった。
されるままに身を委ねている。
スカートを捲って入り込んだ手は膨らむ下腹を撫で、女の砦のゴムひもをくぐって柔らかい丘の陰毛を撫で回した。
薬指がさりげなく谷間に滑り込んでいく。
そこは既に潤むと云うより濡そぼる沼地だった。
妻以外の女の恥部に初めて触れた瞬間…妻には見られない凄い濡れかただった。
指先がそこをまさぐると、そこはグチョ、グチョ…と音を立てる。
若妻は呆気なく達した。
それは二十四歳、女の若さだった。
やがて悦子はうつろな眼差しで見つめ「…わたしばかり良くなってごめんなさい…」と呟いた。
夫婦の性的欲求不満が、夫以外の男に抱かれた興奮からか、激しい乱れを呼び起こしたのだろう…、うつろな眼差しで見つめる悦子を見ながら、いつか(主人は何もしてくれない…)と云った言葉が浮かんでいた。
そんな時、車の外で何か音がした。
物音に気づいて顔を上げて見ると、三人の小学生が車の中を覗いて、二人の様子を眺めていた。
彼女が男の指で達した早春の夕方の出来事だった。
3月25日(木)二度目のペテング桜の花が咲き始めたその下で、広場の芝生に座って弁当を開いた。
その日、悦子は、四月一日付け春の人事異動で、転勤が内示された。
退庁して近くのレストランでお茶を飲み、いつもの河辺に車を走らせる。
助手席に座っている彼女の肩を抱き寄せると、一度男に身を任せた彼女は抵抗もなく身を寄せてきた。
抱きながら益本は悦子の胸に触れ、ブラウスのボタンを外して拡げ、スリップのストラップを肩から外すと、白い胸から豊かな乳房が現れた。
腕のような二つの膨らみが美しい曲線を描き、脇の下からは二~三本の黒い毛が覗いていた。
丸くてふっくらとした形の良い乳房…。
乳頭の色がやや濃い。
掌で揉むと二十四歳の若妻の乳房は、粘り着いてくるような弾みがあり豊かだった。
腋の辺りに手を差し入れると、乳房の急激な盛り上がる感触が生々しく掌に伝わってくる。
乳房に唇をあてながら、手は、スカートのホックを外し、ファスナーを下げていく。
スカートを捲り上げると、薄い布だけ付けた悦子の太い腿が現れた。
悦子は肉付きの良い肢体をしていた。
胴がきつく引き締まっている。
更に私は彼女の太くて柔らかな腿に触れた。
太腿を擦りながら、その手を腿の付根に向かって、優しく擦りながら這わせていくと、やがてその手は腿の付根に達し、薄い布に触れ、布越しにまさぐると、そこはすでに相当濡れていた。
その薄い布のゴムに手が掛かり、布の下の肌に触れると、毛の感触を感じた。
悦子の腰は微妙に動いていたが、抵抗は全くなく、益本に身を任せていた。
指が更に進み、二十四歳若妻の陰毛に触れ、それをより分けて更に進と、愛液で濡れた柔らかい恥裂に触れた。
指を蜜の坪に入れたようだった。
愛液で濡れた局部を擦ると、そこは多量の粘液でグチャグチャと音をたてた。
私は悦子の局部を、掌いっぱいに強弱をつけてまさぐる。
快感に歪む悦子の表情を見つめながら、なおも愛の刺激を与えていた。
悦子は「ウン…」と声をだして腿を固く閉じ、両足をつっぱった。
差し込んだ手が彼女の太腿に強く締め付けられた。
二つのも腿が硬直している。
絶頂に達したのだ。
指だったけれど満足したようだった。
唇を半開きにし、両手をだらりと投げ出し、激しい吐息の中に動かなくなって、快楽に巷を彷徨っている悦子の姿だった。
やがて恍惚から覚めた悦子は「…益本さんのバカ、バカ…。私ばかり良くなって済まないわ…!」といった。
悦子は、四月一日付け人事異動で、二年間勤めたその職場を去っていった。
それを最後に会うことはなかった。
その一年後、悦子は、主人の転勤で東京に転住し、板橋のアパートにいることを知った。
出張の機会に逢いたいと思いながらも、その勇気がなく、ついにあの時以来、悦子と再び逢う機会はなかった。

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