大家さんに、妻を1年間貸し出してお金を借りました(転載禁止)
2017/11/22
「いや、これ以上は無理ですよ。もう、6か月以上滞納になってますから」
大家さんはいつもの温和な顔のまま、それでもきっぱりと言いました。私は、うつむいて”そうですか”と言うのがやっとでした。
私は、小さな工務店を経営しています。真面目にコツコツやって来て、口コミで仕事が広がり、それなりに上手くいっていました。支店も出せるかな? と思っていた矢先、新築マンションの内装工事に絡んで、3000万円ほど支払いがショートしてしまいました。
施主と元請けが揉めて裁判になり、その煽りで工事代金が回収出来ていないからです。回収出来なくても、下請けや従業員には支払いをしなければなりません。なんとかなると思って背伸びして取った工事で、こんなに追い詰められる事になるとは想像もしていませんでした。
「退去してもらう事になりますが、本当にもうアテはないの?」
60がらみの大家さんは、いつも親切でした。私の状況にも同情してくれて、家賃も待ってくれましたし、仕事もくれたり、お客さんも紹介してくれたりしました。それでも、限界は来てしまいました。
私は、万策尽き果てたと正直に話しました。
「……3000万円だったっけ?」
大家さんが、考え込んだような顔で聞いてきます。
「はい。もう、自己破産しかないと思います……。嫁とも離婚する事になると思います。大家さんには、なるべく迷惑がかからないようにするつもりです……」
私は、涙目で言いました。
「もしも、あなたに覚悟があれば出してあげても良い」
大家さんがそんな事を言いました。私は、一瞬意味がわからず、聞き返してしまいました。
大家さんは、3000万円を現金で出してくれるという事でした。条件としては、1年間、私の嫁が大家さんの世話をするという内容です。
・子供が幼稚園に行っている間。
・子供が寝付いた後。
・日曜日の朝から夕方まで。
この指定された時間を、嫁が大家さんの家で過ごすという内容です。
大家さんは、私の住んでいるマンションの最上階のフロアに住んでいます。最近奥様を亡くされ、一人暮らしをしているようです。お子さんは、二人とも東京に行ってそれぞれ家庭を持っているとの事でした。
私の嫁は、取り立てて美人というわけでもないですし、スタイルが良いというわけでもないです。ただ、20歳で私とできちゃった婚をしたので、まだ25歳と若さだけはあります。私は、お世話の意味に、当然下半身の世話も含まれているという事は理解しています。でも、自分で言うのもおかしいですが、嫁の身体に3000万円の価値があるのかと言われれば、疑問だなと思ってしまいます。
「急がなくていいから。気持ちが決まったら言って下さい」
大家さんはそう言うと、エレベーターに乗って行きました。私は、ロビーのソファに座り、大家さんの提案の事を考えていました。3000万円あれば、全て元通りになる。それに、元請けと施主の裁判さえ終われば、その時点で3000万円が元請けから回収出来るはず……。そう思うと、大家さんの提案は夢のような話です。でも、嫁を犠牲に出来るかと聞かれると、決断が尽きません。
私は、重い足取りで部屋に戻りました。
『どうだった? 大家さん、カンカンだった?』
嫁は、ニコニコと笑顔で言ってきます。こんな状況になっても、嫁は一度も文句を言った事がありませんし、私を責めるような事もないです。そして、いつも笑顔で私に接してくれます。
私は、怒ってはいないけど、さすがにもう厳しいと言われたと言いました。
『そうだよね〜。私、店長にパートの時間増やして下さいってお願いするね』
笑顔で言う嫁。私は、泣きながら謝りました。
『別に、元に戻るだけでしょ? いいじゃん。ワンルームに3人で暮らすのも、すっごく楽しいよ。掃除も楽だしね』
そんな事を言ってくれる彼女に、私は号泣してしまいました。
『私の実家がお金持ちだったら良かったんだけど……。ごめんね』
そんな事まで言ってくれる嫁に、私は大家さんの提案を話しました。
『えっ? そんな事でいいの? すぐOKって言わないと!』
嫁は、少しの躊躇もなく言いました。私は、世話の意味を説明しました。
『うん。わかってるよ。でも、大家さん優しそうじゃん。変な事はされないって』
嫁は、あっけらかんと言います。
「奈央ちゃんは、イヤじゃないの?」
『イヤに決まってるでしょ! パパ以外に触られるなんて、キモいに決まってるじゃん。でも、直也のためにも我慢する』
嫁は、息子の事を言いました。確かに、息子には辛い思いはさせたくありません。私は、嫁を抱きしめて何度も謝りました。
そして、夜になり、息子が寝付いた後、二人で大家さんの部屋を訪ねました。
「よく決心してくれたね。じゃあ、これ」
そう言って、取っ手のついた紙袋を渡してくる大家さん。中には、帯封のついた札束がたくさん入っていて、ラップでくるまれたような状態になっていました。
『わっ、すっご〜いっ!』
嫁は、場違いに明るい声で言います。私は、何度も頭を下げながらそれを受け取りました。
「じゃあ、これにサインしてもらえるかな?」
大家さんは、優しい顔で書類を見せてきます。それは、合意書と書かれた契約書のようなものでした。さっき聞かされた条件が記載されていて、今日から1年後までが期間でした。
私は、それにサインをして、印鑑は持って来ていなかったので、拇印を押しました。
「家賃の滞納分はサービスしてあげるから」
そんな事まで言ってくれる大家さんに、私は感謝の言葉しかありませんでした。そして、嫁と部屋に戻ろうとすると、
「奥さんは帰っちゃダメでしょ。ちゃんとお世話をしてくれないとね」
大家さんは、優しい笑みを浮かべて言いました。もしかして、本当にお世話だけなのかな? セックスはなしなのかな? と思うような、優しい笑みでした。
『そっか。パパ、じゃあね!』
嫁は、明るく言って大家さんの部屋に残りました。私は、大家さんの部屋を出て、胸が引き裂かれそうな気持ちのまま部屋に戻りました。でも、資金繰りで切羽詰まっていた私は、すぐにお金を手に取って数えていました。ちゃんと3000万円入っていて、私は助かったと安堵の吐息を漏らしました。
まだ比較的早い時間だったので、迷惑をかけている下請けや社員に連絡をし、一息ついてビールを飲み始めました。ビールを飲むのは、本当に久しぶりです。久しぶりだったせいか、一気に酔ってしまいました。
お金の問題がなんとかなると、私の頭は嫁の事でいっぱいになりました。今頃、どんなお世話をしているのだろう? なにをさせられているのだろう? そんな心配で、涙があふれそうでした。
そして、日付が変わる直前、嫁は帰ってきました。
『ただいま〜。起きてたの?』
嫁は笑顔です。嫌な事はされなかったのかな? と、少し安心しましたが、何があったかすぐに聞きました。
『え? 掃除したり、洗濯したよ〜。明日の朝ご飯も作っといた。大家さん、奥さん死んじゃってからレトルトばっかりなんだって』
そんな説明をする嫁。私は、それだけ? と、思わず聞いてしまいました。
『うん。あとは背中流してあげたくらいかな?』
嫁は、最後にとんでもない事を言ってきました。
「えっ? お風呂一緒に入ったの!?」
一気に酔いが醒めた私。嫁は、
『うん。私は服着たままだけどね。濡れちゃったよ。今度から、水着かなんか持ってかないとね』
と、言いました。確かに、彼女の服はそこかしこが濡れています。
「そ、そうなんだ。洗っただけ?」
『うん。あっ、そうだ、大家さん、見かけによらないんだよ』
「なにが?」
『あのね、おちんちんに真珠入れてるの。ビックリしちゃった。ボコボコで、病気かと思っちゃった』
そんな事を明るく報告する嫁。その様子から、洗う以上の事はしていないのだと思う。でも、大家さんのおちんちんを洗ったのは間違いないという事だ……。
「ごめんね。嫌な思いさせて……」
『嫌な思い? してないよ。大家さん、あんなおちんちんなのに顔真っ赤にして照れてるし、大丈夫だよ』
そんな事を言ってくれた嫁を抱きしめ、私はキスをしました。
そして、次の日、本当に全てが丸く収まりました。裁判をするとまで言っていた下請けも、お金を渡すと満面の笑みでした。
そして、仕事を片付けて帰宅すると、
『おかえり〜。お疲れ様。どうだった? みんな、許してくれた?』
と、嫁が満面の笑みで言ってきます。私は、上機嫌で話をしました。でも、すぐにハッと気がつきました。
「今日も、お世話してたの?」
『え? うん。してたよ。お昼ご飯作ったり、お買い物付き合ったりしたよ〜』
嫁は、楽しそうに言います。私は、お金の心配がなくなったからですが、今さら後悔をしていました。今はまだ何もなくても、この先どうなるのか? 1年という期間は、あまりにも長いです。
そして、3人で楽しく夕食を食べました。久しぶりに、心から笑えた気がします。でも、息子が寝付くと、
『じゃあ、ちょっと行ってくるね〜。今日は水着持ってくね』
と言って、嫁が大家さんの部屋に行こうとします。私が、どの水着? と聞くと、袋から出して見せてきました。それは、ビキニの可愛らしい水着でした。でも、彼女が持っている水着の中では、一番布の面積が大きいヤツでした。少しホッとしながらも、それでも心がざわつきます。
そして、また日付が変わる前に嫁は帰ってきました。
『ただいま〜。起きてたの? 寝てて良いのに』
嫁は、笑顔です。そして、脱衣場に行って着替えてくると、ベッドに潜り込んできました。私は、どうしてだかわかりませ…