料亭で社長を性接待した愛しき妻の変化[後編]

2017/10/31

しばらくして衣服の擦れあうような音が聞こえたかと思うと、妻の声が聞こえたのです。
「あっ、部屋を暗くしてください」
その後も擦れあう音とともに、明らかに人と人がもつれ合うような雰囲気が伝わってきたのですが、その直後に急変したのです。
「ああっ、いやっ」
妻の拒絶するような声がした、その時でした。
ビリッ!
「ああっ、だめっ」
何かが引き裂かれるような、破れるような音。妻の服が破られている。そう直感した私は居ても立ってもいられず、部屋に入ろうとした時でした。
「お願いです、乱暴にしないでください!」
妻が必死に哀願する声がはっきりと聞こえてきました。そして、私には耳を塞ぎたくなるような妻の言葉が続きました。
「私は社長さんが『もういい』って言われるまで、この部屋にいます。心を込めて社長さんのお相手をさせていただきます。絶対逃げたりしません。だからお願いです。乱暴にしないでください。もっと・・・優しくしてください」
こうなることは分かっていました。それに自分が蒔いた種でもありました。しかし、『心を込めて社長の相手をする』・・・。そんな言葉を妻が吐くとは夢にも思いませんでした。
妻の悲痛とも思える叫び声は社長に響いたのか、いや、あのいかにも好色な男がこんなことで変わるはずはない。妻の言葉にショックを受けつつも、今2人はどうしているのか、妻の言葉に対して社長はどう出るか、私は耳を澄ませて次の展開を待つだけでした。
「わかった、すまなかった」
耳を疑うような社長の低姿勢な言葉が聞こえてきました。
「今日初めて会った時から、僕は君を人間としてではなく、ただの物としか見ていなかったかもしれない。だから乱暴な扱いもした。しかし、それは改めないといけないな」「・・・すみません」
「いや、このことに関しては僕が全面的に悪い、だから謝る。契約も東君の提案通り進めてもらっていい」「ありがとうございます」
結果的には妻の必死の叫びが功を奏した瞬間でした。私は感謝の気持ちで、心の中で妻に手を合わせました。
「それにしても、君は大人しそうに見えて案外気丈な女なんだな」
「いえ、そんな・・・生意気でした」
「感心したよ。僕に盾つくような女は今までいなかったから。どうだ、うちの会社で働かないか?」
予想外の社長の言葉でした。この時点では冗談だったのかもしれませんが、自分の会社に妻を引き抜こうとしたのでした。
「いえ。私なんかは、とても・・・」
「まあ、いい。考えておいてくれ。今より絶対いい生活を保障する」
その後、また部屋が静まり返りました。それはこの後の狂宴の前兆だったのかもしれません。
「乱暴にはしないが、それ以外の言葉は君の本意として受け止めていいんだな?」
「はい、もちろんです。今日はそうなってもいいつもりです」
「こっちに来なさい」
いよいよ・・・その時が始まろうとしていました。大口の高額契約と引き換えに、目の前で寝取られ、妻の身体が汚されてしまう。契約の為とはいえ、愛する妻に性接待、枕営業をさせて良かったのだろうか・・・。でも、もうこうなってしまっては、もう遅い・・・。断腸の思いとはこういうものなのでしょうか。
「ああっ、うっん」
愛しの妻が今、唇を奪われている。妻と社長が今まさに、襖の向こうで愛し合う男女のように濃厚なキスをしている。その様子が手に取るように伝わってきました。
モゾモゾと服が擦れ合うような音は、社長が妻の身体を触っているのでしょう。大きめのおっぱいを揉みしだきながら、スカートの中に手を入れ、妻の秘部に。敏感な妻の身体は、好色社長の愛撫にもう反応し始めているかもしれません。プツッという音、ジーッという音、プチッという音が混ざって微かに聞こえてきました。ブラウスのボタンを外され、スカートのファスナーを下ろされ、ブラジャーも外されてしまったのでしょう。少しふくよかで、やや肉感的な妻の身体が、社長のものになってしまう瞬間が近づいていました。襖一枚隔てた隣の部屋で、妻と社長のセックス遊戯が始まってしまいました。生まれたままの肉体と肉体がもつれ合い、ぶつかり合い、絡み合うような音が漏れ聞こえてきました。
「いい身体しているじゃないか、毛もたっぷり生えているな。おやおや、もうここはびっしょりだな」「恥ずかしい、あっいやっ」
「身体は正直だな、清楚な顔して実はかなりの好きもの奥さんだ」「そんな、あっあっん」
単なるスケベおやじになったような社長に、妻は身体中を舐められているようでした。いかにも好きそうな顔つきの社長が、妻の全身に舌を這わせて、唾液を擦りつけながら貪っている様子が伝わってきました。
「しゃ、社長さんそんなところまで・・・いやっ」
「ここがいいんだろうが、ほらっ」
「あっ、あっんんん」
聞くに堪えない妻の喘ぎ声が洩れてきました。最初こそ控え目だったものの、少しずつ歓びの声に変わっていくようでした。大切な妻をなぶりものにされ、何もできない自分に腹が立つとともに、寝取られているこのシチュエーションに、この上ない興奮が私を襲いました。
襖を開けて見たい。自分の妻が今、どんな恥ずかしい姿で社長の性玩具になってしまっているのかこの目で見たい。ついさっきまで貞淑な妻であった変わり様を!
しかし、襖を開けた時に自分が受けてしまう失望感。私など無視したまま夫婦のように全裸でもつれ合う二人を見たとき、自分はどうしたらいいのか。そんなことを思うと、とても襖を開ける勇気などありませんでした。
「あっ」「おらおら、どうしたんだ?」
「おおっっききいい」「旦那のとは違うだろ?へへっ、たっぷり味わわせてやるよ」
「ああっん、あっ・・・」
妻が今まさに堕ちていく瞬間でした。思えば昨日、久しぶりに妻を抱いたばかりでした。今日のことに思いを巡らせ、なぜか焦りのようなものを感じ、最近になく燃えるものが私の中にあったのですが、考えてみれば忙しさのあまり、ここ数ヶ月は夜の営みがめっきり減っていました。やや精の衰えも感じてきた私とは違い、最近少し贅肉が付いてきたものの、まだまだ女盛りの妻は、その熟れかけた42歳の肉体を社長に委ねているのでした。
契約を成立させるためにギラギラとした好色男に抱かれる妻、美咲。考えれば考えるほど、美咲が愛おしく思え、取り返しのつかないことをしたとの後悔の念が、逆に私を興奮させていました。とにかく早く終わって欲しい。早く妻を連れて我が家に帰り、しっかりと抱き締めて今日の疲れを癒してやりたい。もうこんな性接待みたいなことは金輪際したくない。しかし、そんな思いを嘲笑うかのように、隣の部屋の狂宴は激しさを増すばかりでした。
「あっ、私なんだか、はっ、はっぁ」
「ほらっ、どうした。あいつのは、こんなところまで届かないだろっ、おらっ」
「だめですぅ、イキそです、もう、許して・・・ください」
社長のモノは膣の奥まで届いているのか、太い肉棒が妻の身体を貫通して串刺しにし、子宮が裂けるほど突かれているのか、悲鳴に近い喘ぎ声が続きました。
「だめっ、イクっ、イクっ」
「なんだ、もうイクのか、まあ夜は長いからな、じゃあイカしてやるよ、オラ!」
「ああっ、イクぅイクぅ」
妻は外に聞こえるほどに絶叫しながら昇天してしまいました。
「あっん、んっ、うっっん」
妻が絶叫とともにイカされてしまった後、隣の部屋からは荒い息遣いがしばらく続き、やがてお互いの唇を貪りあうよう雰囲気が伝わってきました。
「どうだった?」「すみません、すぐに・・・イッてしまって」
「謝ることはない、君のここはよく締まるし、濡れ方が半端じゃないな」「恥ずかしいです、あっん」
激しいセックスの余韻を楽しんでいるのか、心地よい疲れの中で、お互い見つめ合いキスをする2人の姿を想像すると、セックス以上に嫉妬にかられてしまうほどでした。とにかく事が済んだのだから、妻を早く連れて帰りたい一心でしたが、まったく出て来る気配もありません。しばらくじっと待っていましたが、意を決して襖を開けてやろうと立ち上がりかけた時に、わずかではありますが襖が開きました。
「あなた・・・?」
わずか数センチぐらいだけ開いた襖から、妻のか細い声が聞こえてきました。
「・・・美咲」
襖に近寄り、『美咲、帰ろう!』と声を掛けようとした私に、思わぬ妻の声が振りかかってきました。
「ごめんなさい、お水を・・・いただけるかしら?」
「みっ・・・水?」
予想だにしない妻の言葉に、つい聞き返してしまいました。襖と柱の隙間から、僅かに見える妻の顔髪の毛は乱れ、顔はすっぴんなのかと思うほど、口紅の跡がまったくありません。チラッと見えた白い肩口、妻は全裸のままだったようです。喉の渇きを潤して、まだここにいるつもりなのか?てっきり帰れるものと思った私は、水が欲しいという言葉に殴られたような気分でした。しかしその後、追い打ちをかけるように非情とも思える言葉が妻の口から出てきたのです。
「それと・・・少し遅くなるから、先に帰ってください」
「えっ」
私は返す言葉を失ってしまいました。ここまで妻と一緒に来て、なんとか契約を取りたいという一心で頑張ってきたのに、私だけ先に帰れという妻の言葉は一体何を意味するのか。
「ごめんなさいね」
妻はそう言うと、スーッと襖を閉めてしまいました。
くそっ!この怒りを誰にぶつけたらいいのか腸が煮えくりかえるほどの怒りを覚えるとともに、妻が遠くに行ってしまうような焦りを覚えました。この襖を突き破って妻を取り返したい。もう契約なんでどうでもいい。しかし、部屋の奥にいる社長の手前、どうしても勇気が出てきませんでした。自分自身の無力さ、情けな…

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